20150722
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記7月(9)2003年のホテルハイビスカス
三色七味日記2003年7月を再録しています。
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2003/07/26 土 曇り
日常茶飯事典>ケータイ機種変変奏曲
娘が「前期、よくがんばったので自分にご褒美」といって「ケータイ買いにいくから、お母さんも機種変更して」という。2台一度に買うと割引率が高いのだそう。あいちゃんが「激安」と紹介したケータイ屋。
ちゃんとした店舗でなく、仮店舗のようなごちゃごちゃした店。店内は販促用のおまけ菓子が入った段ボール箱などが乱雑に置かれ、契約用のテーブルも備品も、「なにかやばいことがあったら、すぐに店をたたんで夜逃げができそうな」という感じ。路上に商品を並べ、販売は路上でする。その時点でこういう雰囲気の店はなんだか信用が薄いなあ、と感じた。店長は見た目「新宿の裏稼業で稼いで、ちょっと小金ができたのでケータイ屋はじめました」というふうの「堅気ではない」臭ぷんぷんの茶髪。目つきが悪い。
日頃「安物の服を着ているからって、人間まで安物扱いされたくない」なんて突っ張っているくせに、人様の店を見た目だけで判断してはいけないんじゃないか、と「こんな店で買いたくない」と娘に忠告したい気持ちを抑える。路上で販売している店員は商品知識なし。それでも、娘はいろいろ質問して、納得がいく回答を得たので、契約の書類に書き込みをした。
しかし、路上の商品説明と、実際の契約が食い違う部分がいろいろあった。路上で受けた説明が、実際の契約時には破棄され、異なる条件がつけられた。いくつかの条件が覆り、最後に娘は「もういいです、契約しません」とやめにした。娘は、路上販売のニーチャンに「販売をするなら、ちゃんと商品知識をもってください」と抗議したが、ニーチャンは「あ、そう」という程度。
そのあと、今までケイタイを買ってきた店に行き、値段はそれほど変わらないのを確かめる。「激安という言葉につられて、違う店で買おうとして失敗した。最初にいつもの店の値段を見てから、行けばよかった」という。こちらはすいているし、特に派手な新聞のチラシで「激安」を謳っているわけではないが、店員はきちんと教育され応対も丁寧だった。
このごろ、販売や飲食業の店員の質とサービスについて思うことが多かったので、今回のケータイ販売でも、つくづく接客とはいかにあるべきかを考えた。
今日は、神楽坂事務所の荷物引き上げ手伝いの日。息子は、手伝えば3000円もらえると言われて、午後は手伝いに行く。もらえるこずかいをあてにして、先にゲームソフトを買ってしまってある。
本日のつらみ:いつもケータイを携帯していくのを忘れる私
2003/07/27 晴れ
日常茶飯事典>水泳大会
中学校水泳夏期区大会。
息子は、個人フリー100が8位、リレーが4位。顧問の保健室先生から、「がんばりました」というメールと合宿のときのデジカメ画像が届いた。お礼メール返信。
本日のなみ:プールサイドに波たかし
2003/07/23 水 雨
ジャパニーズアンドロメダシアター>『ホテルハイビスカス』
午後、雨の中サントリー美術館に『古代中国の文字と至宝』展を見に行った。前回この展示をみようと思ってやってきたら、まだ始まっていなかった。6月10日から始まると明記してあるのに、私は5月10日にサントリーへ行ったのだ。これは1ヶ月まちがえた私が悪い。しかるに、6月10日から7月27日までと書いてある招待券を無駄にすまいと再びサントリー美術館にきてみれば、この展覧会は「無期延期」となっていた。
係員は「来年に延期になりました」と言って、代わりのサントリー美術館招待券をくれた。確認しないで出かけた方も悪いと思うが、招待券に会期が書いてあるので、まさか延期になったとは思わなかった。
中国との準備折衝折り合いがつかなかったのか、サーズの影響か?よくわからないが、とにかく現在展示中の「ロートレックとポスター展」は、あまり興味が無かったので、見ないことにした。
雨の中でてきたのにこのまま「無駄足」だけで帰るのも気分が悪い。遅いお昼ご飯を食べてから『ホテルハイビスカス』をみることに決めた。
単館上映の映画館にたどり着くと、冒頭20分すぎていた。が、「いいや、こういう話は冒頭の伏線がないと後半の意味が分らないというもんではあるまい」と、気にせず第2話の「フェンス」から見た。
「いったいこの雑音は何の音」という程度に小さく聞こえた機関銃掃射音がだんだんハッキリしてきて、ジェット機離発着轟音になる。フェンスの中は基地だ。
主人公「中曽根美恵子」のキャラがとてもよく、ホテルハイビスカスの住人その他の登場人物がひとりひとり際だっている。基地の掃射音ジェット機音がなければ、ほんとうにのどかでのびのびした、底抜けに明るい沖縄の一家の心温まる話なのだ。
余貴美子のかあちゃんは「太陽(ティダヌ)母さん」とタイトルがつけられている。黒人のジョージとの間に生まれたハーフ(ネスミス演じるケンにいにい)と、白人のビルとの間に生まれたサチコねえねえ、山羊をつれて散歩に出るおばあ。いつもはビリヤード屋で寝ているけど、具志堅さんのパイナップル畑では力を発揮するおとうもいい味。
でも、「ここは昔から私の土地、基地なんかじゃない」と語っていた基地の中のまやーくいおばあの家は取り壊されてしまうし、美恵子がお盆に出会う多恵子は、終戦後食べるものがなくて死んでしまった叔母(おとうの妹)だったし、沖縄が「そこぬけに明るい」だけの土地ではなく、さまざまな悲劇を底に持ち、現在もたくさんの問題を抱えている島なのだということを監督はさりげなく示していると思う。けっして声高に叫ぶのではないが。
しかし、それより何より、登場人物のキャラがすごいので、それに圧倒されて笑いながら見終わってしまう。原作コミックを読んでから映画を見た人には、原作がはっきり示している「沖縄の諸問題」をもっと前面に出して欲しいという感想を持ったようだ。そのうち原作を読んでみよう。
冒頭を見ていないので、もう一度みるつもり。ビデオレンタルがはじまったら、娘と息子にも見せよう。
本日のひがみ:沖縄大学のスタさん元気か?私も住みたい南の島
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20150722
私の同窓生の何名かは、「沖縄米軍基地反対のための基地侵入」を実行して逮捕実刑を受けました。彼らは今の沖縄にどんな行動をとっているでしょうか。
ホテルハイビスカス。
主演した少女蔵下穂波は、高校卒業まで沖縄ですごしたあと2012年に上京。女優業に。2013年の朝ドラ「あまちゃん」の中の沖縄ご当地アイドル喜屋武エレン役に出演した姿を見たときは、親戚の子がすっかり大きく大人になった姿に出会ったような気持ちでした。
朝ドラ、土屋太鳳はかわいくて好きなのですが、どうもドラマの展開があまちゃんよりおもしろくないので、今はあまちゃん再放送を見ています。二度めにみて、どのシーンもはっきり覚えているのに、二度目もおもしろい。クドカンはやっぱり天才だなあと思います。
さてさて。沖縄です。
基地が絶対に必要なら、国会議事堂その他霞ヶ関永田町施設を沖縄に移転して、空き地になった千代田区ほかを中心に基地を作ったらいいと思います。二重橋基地とか九段下基地とか。
大事な問題を語るに冗談口で話すなという人もいるかと。しかるに首相その人が「沖縄の新聞をつぶせと作家が語るのも言論の自由」と、おっしゃいましたので、ここはひとつ言論の自由ってことで。
沖縄の新聞、「政府の言うことに逆らう新聞はつぶしてしまったほうがいい」なんて言われようでしたが、沖縄についての報道、がんばってほしいです。
私は6年生の卒業文集に将来の希望はジャーナリストと書きました。あこがれのジャーナリストはアフリカ探検のスタンレーでした。報道にかかわる人、ジャーナリストは、未知の世界に乗り出し、社会の真実を追究する仕事をすると思っていました。学生時代はジャーナリズムに関する本もずいぶん読んで、「事実をしっかり見て書く」人になりたいと思ったのです。
40年以上も前のこと。本の中で繰り返しジャーナリストの心得として説かれていたことがありました。
「権力側が主張することをそっくりそのまま書くような人間は、ジャーナリストとは呼べない。提灯持ちと呼ぶべきだ。反骨精神、反権力精神を失ったら、ジャーナリスト失格」
お金持ちなら、新聞を5紙くらいとって読み比べたいのだけれど、いつもの読み比べは、図書館などの新聞コーナーでするだけです。
勧誘員が「無料キャンペーン期間なので、1週間だけ宅配をいれさせてくれ」と、玄関先でねばるので、「宅配してくれるなら、読みますが、無料期間が終わってからの購読は絶対にしませんよ」と断りを入れた上で、Y新聞を読み比べをしました。
7月17日、安保関連法案が衆院通過をトップニュースに掲げた日の社説を読んで、あらあら政府の説明とおんなじことを、そのまんま記述してある、と思いました。法案通過を快挙とし、与党政府が主張していることを焼き直したような社説でした。これで日本も安全が確保されたと。
Y新聞社説は、「提灯持ち」そのままの論述でした。でも、Y新聞の社説執筆者は、自らをジャーナリスト失格なんて思わないのでしょう。「そんな古い時代のジャーナリズム観は、アナクロニズム」と笑って済ませてしまうことでしょう。
権力にすり寄り、権力側の意向に沿う記事や論説を書くことは、楽です。1930~1945年ごろの報道陣も多くは楽なほうを選びました。筆を折り、報道から離れたジャーナリストもいたけれど。
現在も、「意向に沿わない沖縄の新聞は、つぶしたほうがいい」と、言われているのですから、楽なほうを選ぶ新聞があっても、そりゃそうだろうとは思います。
何か行動するとき、それをしたほうが得をするほうと、そうでないほうがあるなら、現時点で得にならないことをしようとするほうにつけ。と、何かの本に書いてありました。
得にならないほうを選びます。
<つづく>
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記7月(9)2003年のホテルハイビスカス
三色七味日記2003年7月を再録しています。
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2003/07/26 土 曇り
日常茶飯事典>ケータイ機種変変奏曲
娘が「前期、よくがんばったので自分にご褒美」といって「ケータイ買いにいくから、お母さんも機種変更して」という。2台一度に買うと割引率が高いのだそう。あいちゃんが「激安」と紹介したケータイ屋。
ちゃんとした店舗でなく、仮店舗のようなごちゃごちゃした店。店内は販促用のおまけ菓子が入った段ボール箱などが乱雑に置かれ、契約用のテーブルも備品も、「なにかやばいことがあったら、すぐに店をたたんで夜逃げができそうな」という感じ。路上に商品を並べ、販売は路上でする。その時点でこういう雰囲気の店はなんだか信用が薄いなあ、と感じた。店長は見た目「新宿の裏稼業で稼いで、ちょっと小金ができたのでケータイ屋はじめました」というふうの「堅気ではない」臭ぷんぷんの茶髪。目つきが悪い。
日頃「安物の服を着ているからって、人間まで安物扱いされたくない」なんて突っ張っているくせに、人様の店を見た目だけで判断してはいけないんじゃないか、と「こんな店で買いたくない」と娘に忠告したい気持ちを抑える。路上で販売している店員は商品知識なし。それでも、娘はいろいろ質問して、納得がいく回答を得たので、契約の書類に書き込みをした。
しかし、路上の商品説明と、実際の契約が食い違う部分がいろいろあった。路上で受けた説明が、実際の契約時には破棄され、異なる条件がつけられた。いくつかの条件が覆り、最後に娘は「もういいです、契約しません」とやめにした。娘は、路上販売のニーチャンに「販売をするなら、ちゃんと商品知識をもってください」と抗議したが、ニーチャンは「あ、そう」という程度。
そのあと、今までケイタイを買ってきた店に行き、値段はそれほど変わらないのを確かめる。「激安という言葉につられて、違う店で買おうとして失敗した。最初にいつもの店の値段を見てから、行けばよかった」という。こちらはすいているし、特に派手な新聞のチラシで「激安」を謳っているわけではないが、店員はきちんと教育され応対も丁寧だった。
このごろ、販売や飲食業の店員の質とサービスについて思うことが多かったので、今回のケータイ販売でも、つくづく接客とはいかにあるべきかを考えた。
今日は、神楽坂事務所の荷物引き上げ手伝いの日。息子は、手伝えば3000円もらえると言われて、午後は手伝いに行く。もらえるこずかいをあてにして、先にゲームソフトを買ってしまってある。
本日のつらみ:いつもケータイを携帯していくのを忘れる私
2003/07/27 晴れ
日常茶飯事典>水泳大会
中学校水泳夏期区大会。
息子は、個人フリー100が8位、リレーが4位。顧問の保健室先生から、「がんばりました」というメールと合宿のときのデジカメ画像が届いた。お礼メール返信。
本日のなみ:プールサイドに波たかし
2003/07/23 水 雨
ジャパニーズアンドロメダシアター>『ホテルハイビスカス』
午後、雨の中サントリー美術館に『古代中国の文字と至宝』展を見に行った。前回この展示をみようと思ってやってきたら、まだ始まっていなかった。6月10日から始まると明記してあるのに、私は5月10日にサントリーへ行ったのだ。これは1ヶ月まちがえた私が悪い。しかるに、6月10日から7月27日までと書いてある招待券を無駄にすまいと再びサントリー美術館にきてみれば、この展覧会は「無期延期」となっていた。
係員は「来年に延期になりました」と言って、代わりのサントリー美術館招待券をくれた。確認しないで出かけた方も悪いと思うが、招待券に会期が書いてあるので、まさか延期になったとは思わなかった。
中国との準備折衝折り合いがつかなかったのか、サーズの影響か?よくわからないが、とにかく現在展示中の「ロートレックとポスター展」は、あまり興味が無かったので、見ないことにした。
雨の中でてきたのにこのまま「無駄足」だけで帰るのも気分が悪い。遅いお昼ご飯を食べてから『ホテルハイビスカス』をみることに決めた。
単館上映の映画館にたどり着くと、冒頭20分すぎていた。が、「いいや、こういう話は冒頭の伏線がないと後半の意味が分らないというもんではあるまい」と、気にせず第2話の「フェンス」から見た。
「いったいこの雑音は何の音」という程度に小さく聞こえた機関銃掃射音がだんだんハッキリしてきて、ジェット機離発着轟音になる。フェンスの中は基地だ。
主人公「中曽根美恵子」のキャラがとてもよく、ホテルハイビスカスの住人その他の登場人物がひとりひとり際だっている。基地の掃射音ジェット機音がなければ、ほんとうにのどかでのびのびした、底抜けに明るい沖縄の一家の心温まる話なのだ。
余貴美子のかあちゃんは「太陽(ティダヌ)母さん」とタイトルがつけられている。黒人のジョージとの間に生まれたハーフ(ネスミス演じるケンにいにい)と、白人のビルとの間に生まれたサチコねえねえ、山羊をつれて散歩に出るおばあ。いつもはビリヤード屋で寝ているけど、具志堅さんのパイナップル畑では力を発揮するおとうもいい味。
でも、「ここは昔から私の土地、基地なんかじゃない」と語っていた基地の中のまやーくいおばあの家は取り壊されてしまうし、美恵子がお盆に出会う多恵子は、終戦後食べるものがなくて死んでしまった叔母(おとうの妹)だったし、沖縄が「そこぬけに明るい」だけの土地ではなく、さまざまな悲劇を底に持ち、現在もたくさんの問題を抱えている島なのだということを監督はさりげなく示していると思う。けっして声高に叫ぶのではないが。
しかし、それより何より、登場人物のキャラがすごいので、それに圧倒されて笑いながら見終わってしまう。原作コミックを読んでから映画を見た人には、原作がはっきり示している「沖縄の諸問題」をもっと前面に出して欲しいという感想を持ったようだ。そのうち原作を読んでみよう。
冒頭を見ていないので、もう一度みるつもり。ビデオレンタルがはじまったら、娘と息子にも見せよう。
本日のひがみ:沖縄大学のスタさん元気か?私も住みたい南の島
~~~~~~~~~~~
20150722
私の同窓生の何名かは、「沖縄米軍基地反対のための基地侵入」を実行して逮捕実刑を受けました。彼らは今の沖縄にどんな行動をとっているでしょうか。
ホテルハイビスカス。
主演した少女蔵下穂波は、高校卒業まで沖縄ですごしたあと2012年に上京。女優業に。2013年の朝ドラ「あまちゃん」の中の沖縄ご当地アイドル喜屋武エレン役に出演した姿を見たときは、親戚の子がすっかり大きく大人になった姿に出会ったような気持ちでした。
朝ドラ、土屋太鳳はかわいくて好きなのですが、どうもドラマの展開があまちゃんよりおもしろくないので、今はあまちゃん再放送を見ています。二度めにみて、どのシーンもはっきり覚えているのに、二度目もおもしろい。クドカンはやっぱり天才だなあと思います。
さてさて。沖縄です。
基地が絶対に必要なら、国会議事堂その他霞ヶ関永田町施設を沖縄に移転して、空き地になった千代田区ほかを中心に基地を作ったらいいと思います。二重橋基地とか九段下基地とか。
大事な問題を語るに冗談口で話すなという人もいるかと。しかるに首相その人が「沖縄の新聞をつぶせと作家が語るのも言論の自由」と、おっしゃいましたので、ここはひとつ言論の自由ってことで。
沖縄の新聞、「政府の言うことに逆らう新聞はつぶしてしまったほうがいい」なんて言われようでしたが、沖縄についての報道、がんばってほしいです。
私は6年生の卒業文集に将来の希望はジャーナリストと書きました。あこがれのジャーナリストはアフリカ探検のスタンレーでした。報道にかかわる人、ジャーナリストは、未知の世界に乗り出し、社会の真実を追究する仕事をすると思っていました。学生時代はジャーナリズムに関する本もずいぶん読んで、「事実をしっかり見て書く」人になりたいと思ったのです。
40年以上も前のこと。本の中で繰り返しジャーナリストの心得として説かれていたことがありました。
「権力側が主張することをそっくりそのまま書くような人間は、ジャーナリストとは呼べない。提灯持ちと呼ぶべきだ。反骨精神、反権力精神を失ったら、ジャーナリスト失格」
お金持ちなら、新聞を5紙くらいとって読み比べたいのだけれど、いつもの読み比べは、図書館などの新聞コーナーでするだけです。
勧誘員が「無料キャンペーン期間なので、1週間だけ宅配をいれさせてくれ」と、玄関先でねばるので、「宅配してくれるなら、読みますが、無料期間が終わってからの購読は絶対にしませんよ」と断りを入れた上で、Y新聞を読み比べをしました。
7月17日、安保関連法案が衆院通過をトップニュースに掲げた日の社説を読んで、あらあら政府の説明とおんなじことを、そのまんま記述してある、と思いました。法案通過を快挙とし、与党政府が主張していることを焼き直したような社説でした。これで日本も安全が確保されたと。
Y新聞社説は、「提灯持ち」そのままの論述でした。でも、Y新聞の社説執筆者は、自らをジャーナリスト失格なんて思わないのでしょう。「そんな古い時代のジャーナリズム観は、アナクロニズム」と笑って済ませてしまうことでしょう。
権力にすり寄り、権力側の意向に沿う記事や論説を書くことは、楽です。1930~1945年ごろの報道陣も多くは楽なほうを選びました。筆を折り、報道から離れたジャーナリストもいたけれど。
現在も、「意向に沿わない沖縄の新聞は、つぶしたほうがいい」と、言われているのですから、楽なほうを選ぶ新聞があっても、そりゃそうだろうとは思います。
何か行動するとき、それをしたほうが得をするほうと、そうでないほうがあるなら、現時点で得にならないことをしようとするほうにつけ。と、何かの本に書いてありました。
得にならないほうを選びます。
<つづく>