20150723
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記7月(10)2003年の銀河鉄道
2003年7月の日記を再録しています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
2003/07/28 月 はれ
ジャパニーズアンドロメダシアター>『銀河鉄道の夜』
月曜日授業、前期最終日。漢字試験と文集作成。
夜、ビデオの『銀河鉄道の夜』を見た。ジョバンニ、カンパネルラがネコ。氷山にぶつかった船とともに海に沈んで、天国へいく人たちの顔は人間。どうして全部ネコじゃまずかったのだろうか。
アニメとしてできは上々と思うけれど、アニメだけ見るという人に原作も読んで欲しい。
本日のやみ:銀河の駅、むこうは闇
2003/07/29 火 曇り
ニッポニア教師日記>ブレイクタイムのラジオ体操
火曜日の授業最終日なので「みんな4ヶ月よくがんばりました。みなさん、とてもいい学生でした」と、ほめたら「先生は、とてもいい先生でした」とエルサルバドルのカン。インドのフラは「あなたのクラスが一番たのしかった」と言う。エールの交換。
何度言っても「先生に対して、あなたを使ってはいけない」ということを忘れるフラも含めて、皆授業が終わってほっと一息。
あと、最終試験とスピーチ発表が残っているが、このコースの試験は、点がとれなくても、落第するわけでなし。今まであらゆる試験において最優秀者として勝ち抜いてきたであろうエリート留学生にとって、プライドが満足できるかどうかだけ。
授業が終わってから、朱賀先生と試験の打ち合わせをする。朱賀先生「授業中、フラがトイレに立つと、ゲールもトイレに行ったまま、なかなか帰らなかった。もどってきたとき、あなたたち、授業中にトイレに行くなんて小学生みたいよ、って言ってやった」と言う。う~ん、最後の最後まで朱賀先生のお小言をちょうだいしながら、がんばった学生にエール。
私のような小物の教師、「授業中トイレに立つおまえは、小学生並だ」なんて、絶対に言えない。大学・大学院を卒業し、自国では教師、研究者として働いている立場の留学生たち。私は、フラが授業中トイレに立つと、「それじゃ、みんなブレイクタイムにしましょう」と、便乗するほう。
フラはヘビースモーカーなので「トイレに行って来ます」と席を立つとき、一服してとぎれかかった集中力を復活させているんじゃないかと思う。
私だって語学授業を90分ぶっ続けで受講したら、途中で集中力がとぎれることがある。大学で韓国語やタイ語の授業を受けたとき、虎ノ門教育会館でアラビア語の授業をうけたとき、近くにトイレがなかったから、教室を出ることはしなかったが、自分なりにブレイクタイムを作っていた。自国では大学講師のフラが、自己管理の上ブレイクタイムを自分なりに作っているなら、それは大人の判断として認めてしまう。
今日、SFJ復習の時間は、プリントを使って短文穴埋め問題を続けたから、脳みそ沸騰。疲労も大きい。フラが「ブレイク」と言ってトイレにいったので「じゃ、みんなも頭を休めましょう」と便乗ブレイクタイム。
ブレイクの間、「日本の文化と社会の紹介タイム」と言って、日本各地の夏休みに学校の校庭や公園で「ラジオ体操」が行われることを知らせた。ラジオ体操を少しやって見せて「このストレッチ体操を、日本人1億3000万人のほぼ全員ができます。すべての小学校中学校で、この体操を教えるんです」と、言う。「朝、6時半に公園から音楽が聞こえてきたら、この体操をやっているから、参加するといいよ。健康になります」と、おススメ。
異文化シャワーをたくさん浴びた方がいい留学生は、盆踊りもラジオ体操も参加することに意義があると思っている。中国では、ヤンガーの踊りの輪に入りたかったが「連」のようなものがあるらしく、グループごとに輪を作るので、参加できなかった。
ラジオ体操や盆踊りは、だれでも参加できるので、留学生にはいい体験になると思う。ゲ-ルが「無料か」と聞くので「もちろんフリー。だれでも、いつでも、どこでもフリー」と言う。
さあ、8月は学生も講師も「リリース&フリー」だ!
本日のやすみ:あったらしい朝がくるブレイクタイム
~~~~~~~~~~~
20150723
7月22日の授業が今期の最終日。29日にもう一校残っていますが、こちらは成績付けだけが残っているので、授業実施はおわりです。ふう、疲れた。
毎回の授業課題のひとつとして、授業フィードバックを140字でメールツィートせよ、と課題にしています。イマドキの子は140字くらいのつぶやきは、指先ひとつでチャッチャッと文にします。なかには、おいおい、タメグチそのまんまかよ、と思うつぶやきもありますが、今日の授業で何に気づいたか、どんな新しいことを学んだのか、振り返りをさせることによって、授業ノートにどの程度のことが記録されたかわかります。
最終コメントはそれをまとめさせて1600字のレポートにさせます。
授業感想の定番は、「何度も発表させられて、準備がたいへんでいやだとおもったけれど、人前で発表することにだんだん慣れてきた」「日本人ならだれでも日本語を教えられると思って授業をとってみたのだけれど、日本語を教えることの難しさもよくわかった」「異文化への視点がひらかれた」「ハチャメチャな授業だと思ったり、むちゃぶりに困ったりしたけれど、先生の個性的な授業展開方法によって、ちゃんと授業のおわりには学ぶべきことが与えられていることがわかった」などなど。
成績をつけてもらう側が、教師に向かって悪いことは書いたりしない、というのはわかっているけれど、おおむね授業の意図が伝わったと知るとほっとする。
日本語の奥をたどれば、深く広い。世界の文化やことばを見渡せば、広く深い。ことばは、コミュニケーションの道具であり、思考の武器である。そんなことあんなことを、今期も少しでもわかってくれる学生がいたことをもって、今期の仕事もよしとしよう。自分に「お疲れ様」
<つづく>
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記7月(10)2003年の銀河鉄道
2003年7月の日記を再録しています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
2003/07/28 月 はれ
ジャパニーズアンドロメダシアター>『銀河鉄道の夜』
月曜日授業、前期最終日。漢字試験と文集作成。
夜、ビデオの『銀河鉄道の夜』を見た。ジョバンニ、カンパネルラがネコ。氷山にぶつかった船とともに海に沈んで、天国へいく人たちの顔は人間。どうして全部ネコじゃまずかったのだろうか。
アニメとしてできは上々と思うけれど、アニメだけ見るという人に原作も読んで欲しい。
本日のやみ:銀河の駅、むこうは闇
2003/07/29 火 曇り
ニッポニア教師日記>ブレイクタイムのラジオ体操
火曜日の授業最終日なので「みんな4ヶ月よくがんばりました。みなさん、とてもいい学生でした」と、ほめたら「先生は、とてもいい先生でした」とエルサルバドルのカン。インドのフラは「あなたのクラスが一番たのしかった」と言う。エールの交換。
何度言っても「先生に対して、あなたを使ってはいけない」ということを忘れるフラも含めて、皆授業が終わってほっと一息。
あと、最終試験とスピーチ発表が残っているが、このコースの試験は、点がとれなくても、落第するわけでなし。今まであらゆる試験において最優秀者として勝ち抜いてきたであろうエリート留学生にとって、プライドが満足できるかどうかだけ。
授業が終わってから、朱賀先生と試験の打ち合わせをする。朱賀先生「授業中、フラがトイレに立つと、ゲールもトイレに行ったまま、なかなか帰らなかった。もどってきたとき、あなたたち、授業中にトイレに行くなんて小学生みたいよ、って言ってやった」と言う。う~ん、最後の最後まで朱賀先生のお小言をちょうだいしながら、がんばった学生にエール。
私のような小物の教師、「授業中トイレに立つおまえは、小学生並だ」なんて、絶対に言えない。大学・大学院を卒業し、自国では教師、研究者として働いている立場の留学生たち。私は、フラが授業中トイレに立つと、「それじゃ、みんなブレイクタイムにしましょう」と、便乗するほう。
フラはヘビースモーカーなので「トイレに行って来ます」と席を立つとき、一服してとぎれかかった集中力を復活させているんじゃないかと思う。
私だって語学授業を90分ぶっ続けで受講したら、途中で集中力がとぎれることがある。大学で韓国語やタイ語の授業を受けたとき、虎ノ門教育会館でアラビア語の授業をうけたとき、近くにトイレがなかったから、教室を出ることはしなかったが、自分なりにブレイクタイムを作っていた。自国では大学講師のフラが、自己管理の上ブレイクタイムを自分なりに作っているなら、それは大人の判断として認めてしまう。
今日、SFJ復習の時間は、プリントを使って短文穴埋め問題を続けたから、脳みそ沸騰。疲労も大きい。フラが「ブレイク」と言ってトイレにいったので「じゃ、みんなも頭を休めましょう」と便乗ブレイクタイム。
ブレイクの間、「日本の文化と社会の紹介タイム」と言って、日本各地の夏休みに学校の校庭や公園で「ラジオ体操」が行われることを知らせた。ラジオ体操を少しやって見せて「このストレッチ体操を、日本人1億3000万人のほぼ全員ができます。すべての小学校中学校で、この体操を教えるんです」と、言う。「朝、6時半に公園から音楽が聞こえてきたら、この体操をやっているから、参加するといいよ。健康になります」と、おススメ。
異文化シャワーをたくさん浴びた方がいい留学生は、盆踊りもラジオ体操も参加することに意義があると思っている。中国では、ヤンガーの踊りの輪に入りたかったが「連」のようなものがあるらしく、グループごとに輪を作るので、参加できなかった。
ラジオ体操や盆踊りは、だれでも参加できるので、留学生にはいい体験になると思う。ゲ-ルが「無料か」と聞くので「もちろんフリー。だれでも、いつでも、どこでもフリー」と言う。
さあ、8月は学生も講師も「リリース&フリー」だ!
本日のやすみ:あったらしい朝がくるブレイクタイム
~~~~~~~~~~~
20150723
7月22日の授業が今期の最終日。29日にもう一校残っていますが、こちらは成績付けだけが残っているので、授業実施はおわりです。ふう、疲れた。
毎回の授業課題のひとつとして、授業フィードバックを140字でメールツィートせよ、と課題にしています。イマドキの子は140字くらいのつぶやきは、指先ひとつでチャッチャッと文にします。なかには、おいおい、タメグチそのまんまかよ、と思うつぶやきもありますが、今日の授業で何に気づいたか、どんな新しいことを学んだのか、振り返りをさせることによって、授業ノートにどの程度のことが記録されたかわかります。
最終コメントはそれをまとめさせて1600字のレポートにさせます。
授業感想の定番は、「何度も発表させられて、準備がたいへんでいやだとおもったけれど、人前で発表することにだんだん慣れてきた」「日本人ならだれでも日本語を教えられると思って授業をとってみたのだけれど、日本語を教えることの難しさもよくわかった」「異文化への視点がひらかれた」「ハチャメチャな授業だと思ったり、むちゃぶりに困ったりしたけれど、先生の個性的な授業展開方法によって、ちゃんと授業のおわりには学ぶべきことが与えられていることがわかった」などなど。
成績をつけてもらう側が、教師に向かって悪いことは書いたりしない、というのはわかっているけれど、おおむね授業の意図が伝わったと知るとほっとする。
日本語の奥をたどれば、深く広い。世界の文化やことばを見渡せば、広く深い。ことばは、コミュニケーションの道具であり、思考の武器である。そんなことあんなことを、今期も少しでもわかってくれる学生がいたことをもって、今期の仕事もよしとしよう。自分に「お疲れ様」
<つづく>