20150718
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記7月(6)2003年の中学技術科試験問題
2003年三色七味日記再録です。
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2003/07/19 土 曇り
日常茶飯事典>1学期、中3試験問題
きのう終業式のあと、息子のクラスメート、村長が家にきて、夕方までゲームをしていたのだという。「わぁ、こんな散らかり放題の家にきてもらったら、恥ずかしいじゃないの。土日で少しはかたづけるつもりだったのに。」と言うと「だって、終業式がおわってから、村長がこんな通知票親に見せたくないから、できるだけ帰宅時間を遅くしたい、っていうから、急に家にくることになったんだ。ぼくのよりずっとましな通知票なんだけどね」そりゃ、あんたのより下だったら、やばいって。
それにしても、村長はこんな「片づけられない女」の住処を初めて見たのかもしれないから、驚いたことだろう。うさぎの糞はころがっているわ、うさぎの噛みちぎった段ボールはそのままになっているわ、お茶碗は流しに山盛りだわ、服はいすにどんどん積み上げてあるわ、テーブルの上はスペースの半分が物でうまっていて、食べるスペースがない。クラスメートお母様方の優雅な主婦生活からは想像もつかない、ぐちゃぐちゃホームキーピング。でも、こういう家もあるんだということを知るのも、社会科見学!中学生よ、世の中は広いのだ!こんなゴミ箱の中のような家でもスィートホームだ、埴生のやど。
息子の通知表、たしかにどの科目も期末テスト点は、かぎりなく底辺をさまよっている。しかし、問題と答えをながめて「うん、成績は悪いけど、息子よ、まだまだ大丈夫」と言えるものだった。
全教科の中で、一番学年平均点が低い社会科公民でも、62,2点。もちろん息子は平均以下の50点。「資本主義社会成立史」というような問題で、経済学部の一般教養経済史レベルの出題。
1番の文章穴埋め書き込み問題12問。
「自給自足、ガレー舟、古典荘園制、フォーブル、重量有輪犂、塁壁、ブルグ的集落形成、燕麦、内陸貿易圏、贅沢禁止令、グレシャムの法則、トーマス・モア」を書き込む。そのうち、息子の正解は3問、ガレー船、内陸交易、ぜいたく禁止令のみ。内陸貿易圏を内陸交易と書いたのはおまけで○になったが、古典荘園制を「古代荘園制」と書いたのは、おまけしてもらえず、×。
私は、ブルグ的もフォーブルもグレシャムも知らない。トーマスモアについてはユートピアしか知らない。経済史の面で何をした人だったのだろう。グレシャムは名前だけは聞いたことがあるが、フォーブルは名前を聞くのもはじめて。
2番(8)の「二圃式農業と三圃式の経済上の違い」を記述する問題で、正解は「畑の耕起を牛馬に頼る時代、労働力は耕作の拡大にとって大きな限定要因として働いた。休耕地の土壌維持に手間のかかる二圃式に比較し、三圃式では犂耕量を効率的に耕作地にむけることができるため、耕作地の拡大をはかることが可能となった」
息子の記述「耕作地は年一度、休耕地は年2度耕す必要がある。休耕地の割合が減った分、耕作地が1,5倍程になった」で、満点の5点になっていた。おまけか。
3番でも正解「ノーフォク式四種輪作農法」息子は「ノーフォク式」を抜かして「四種輪作農法」とだけ書いたため、×。合名企業と書くべきところに「有限会社」と書いて×。
この公民問題で90点以上とれたのは、120人中1人だけだった。(ひとりいるのかよ!)しかし、他の科目では、数学代数は、90点以上が51人、幾何はなんと61人が90点以上なのだ。半数が90点以上。
しかるに息子は、1番のサービス問題、ひとつの三角形に内接円もうひとつに外接円を描くという基本問題に、なんと両方とも外接円を描くという、これまた基本的ケアレスミスをおかしている始末で、68点。ま、このケアレスミスがなくて2点増えたとしても、70点では幾何最下層なのである。おそるべし、スーパーサイエンススクール。
鉄緑会などの塾に行っている人たちは、この程度の期末試験問題朝飯前、半数が90点以上と言うことは、スーパーサイエンスの基準では、とてもやさしい問題なんだろう。
しかし、私の目には、塾にも行っていない息子が、学校の授業を受けただけで、家では5分も勉強しないで、よくもここまで正解していると思ってしまう。少なくとも、25年前の市立中、5年前の区立中の数学と比較すれば、息子は、決して数学ができないわけじゃないと思う。ただ、国際数学オリンピックメダリストレベルといっしょにやらなければならない、完全文科系の息子に同情。
技術科の「フォトベリオリズム光周反応の概略と、それを応用した栽培技術について説明せよ」という一問だけの記述問題については、おもしろい試験結果が出た。まじめに図書館やネットで調べに調べて、きちんと解答し90点以上を獲得したのが120人中84人。70点以上90点以下という中間レベルがたったの8人、授業でノートに書き取ったことをそのまま書き込んだ「技術は適当でいいや組」が60~69点で26人、50~59点が3人。50点以下なし。点数分布が完全にふたつの山に分かれるという、生徒の「より進んだ学習に対する意欲」を看取るにちょうどいい。
息子は、むろん下の山。息子の「フォトベリオリズム」についての記述解答
「植物は決まった季節に花をつける。つまり植物には季節を判断する方法がある。そのひとつに日の長さによって季節を判断するものがある。それが光周反応である。
植物には長日植物、短日植物、中性植物がある。長日植物は日の長さが長くなると、短日植物は短くなると、中性植物はそれとは関係なく湿度などによって、開花する。植物によって、どこまで日が長くなるとあるいは短くなると開花されるという限開日長が設定されており、それを越えると開花するようになっている。
植物は主に葉で光を感知している。以前は日が当たっているとき、明部によって日長を認識していると思われていたため、長日、短日という名がついているが、実際には日が当たっていない夜、暗部の時間によって日長を認識していることが分かった。長日植物は夜が短くなると、短日植物は夜が長くなると開花するのである。
これを利用すれば、好きなときに開花させることができる。電照で人工的に昼と夜をつくり、夜を限開日長にあわせて短く(長く)するのである。
また植物は暗部を明部で分断すると、暗部を短く認識することも分っている。この場合、分断する光はライトが少し当たったくらいではだめで、十分光合成が行える程度必要である。
これにより電照を少ししか当てなくても夜を短くすることができる。暗部の間に30秒光を当てることにより、暗部を分断するのである。実際には暗部が12時間でも、6時間だと思わせることができるのである。これによりコストを削減できる」。
以上で、B4解答用紙の半分が埋まり、あとは暗部と明部分断の図が書いてある。
これで、評価は「B」だった。う~ん、私には、これで十分フォトベリオリズムとは何かが伝わったのだがなあ。「へ~」を20回たたきたい。あえて言うなら、後半の応用栽培技術について、もっと具体的にこの花は、こうやって咲かせるという例が書いてあるといいかな?
たぶんA評価は、B4全部を使って、ぎっしり埋めて書かれているのだろう。
技術科の指導要領など読んだこともないが、むろんこの出題は指導要領範囲を逸脱していると思う。スーパーサイエンススクールは、技術科だって、こんなことを理解させているのだぞと、いうんだろうなあ。ますます文科系の息子に同情。
と、いいつつ、文科系の国語と英語もいい点がとれているわけではない。英語は三角形のとんがり部分に属する!と、いっていもピラミッドは逆三角。80点以上が120人中70人、順次逆ピラミッドを形成し、息子はピラミッド頂点のとんがり、つまり一番下にいる。
古文はまままあだったが、現国は平均67,4点、最低点が50点のところ、下から2番目の52点というありさま。英語は課題の英作文未提出、現国もきっと課題作文未提出があるのだろう。しかるに、息子の国語力、新聞が読めて批判ができ、自分の意見を述べることができるのだから、よしとする。英語は基礎英語を聞き、理解できるのだから、よしとする。という私の基準で判断するから、息子も自分の点数に少しも動ぜず「中3、1学期も、ひとつも勉強しないでも期末がなんとかしのげた」と思ってしまうのだろう。しのげてないって。
学校からは「親がそんな甘い態度でいると、あとで泣くことになる」と言われてしまうのだろうが、東大だけを目標とするのでなければ、なんとかなると思ってしまうこの甘さ。あとで、泣くことになるのだろう。きっと。
娘は、金曜夜から「前期試験終了クラスコンパ」に参加。お酒が飲めないのでこれまでコンパのおさそいは全部ことわってきた。高校のコンパは「お酒を飲まないのは高校生として当然」という了解があるからいいけど、大学生のコンパでは「20歳未満であっても、飲むのが当然」という雰囲気になって、いちいち「飲めないから」と断るのがめんどうくさいし、たばこの煙が充満しているところでは息も吸えないから、参加したことがなかったのだ。今回はじめて、1次会居酒屋、2次会カラオケ、3次会喫茶店までつきあった。「みんな、気をつかってくれて、たばこも吸わないようにしてくれたし、楽しかった」という。
クラブやサークルも「サークルで活動することより、コンパが目的のようなのが多いから」という理由で、何もしてこなかった。大学生活は勉強よりサークルが主体という学生も多い中、なにも参加しないのでは学生生活が寂しいものになるんじゃないかと余分な心配をしてきたけれど、はじめてコンパに参加していい雰囲気だったのなら、よかった。
本日のひがみ:ブルグ的集落形成ってなに?
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20150718
息子の中学校の期末試験の問題を記録していたのを見て、あらためてスーパーサイエンス校の試験問題にびっくりした。私にもさっぱりわからない問題の数々。こんな高度な内容を中学生にやらせてドースル。文系息子にはつらい授業だったろうなあ。
まあ、息子は、このあと、サミダレ登校に入り、中3の三学期からは不登校。高校は一日も授業に出ず、押し入れに引きこもって1年と半年間過ごし、16歳と8ヶ月で高校卒業資格認定試験に合格した。そのあとまた1年半を押し入れの中でゲームしてすごし、センター試験を受験。センター試験で入れる私立に潜り込む。現在博士課程の3年目。
息子と同学年クラスメート160人のうち、100人は東大に入ったことだろう。
今でもあの中高一貫男子校は、フォトベリオリズムだのブルグ的集落形成だのノーフォク式四種輪作農法について、試験問題が出ているのだろうなあ。
息子はただ、野田秀樹の後輩になりたくて入学しただけだったのに。6年生のころは演劇やってたから。
息子が博士課程でどんな研究をやっているのか、わかっていませんでした。むずかしげな古文書のプリントやら本やらが散らかっているのを見て、戦国期の政権論をやっているということは推測できたのですが、息子は自分の研究について、何も話さない。
今月、息子は博論の研究発表をしました。その「発表原稿」の「校正前下書き」が、古新聞の間に重ねられて捨ててあったので、拾いました。そして「歴史資料論」という授業に提出するレポートの「印刷失敗プリント」も、同じく古新聞の置き場から拾う。
息子の研究内容概要の一部が、わかりました。
セオリー通り、最初は、従来の戦国期政権論の先行研究のまとめ。本論は、それに対する反論を、ひとつひとつの一次資料をしめして述べています。歴史資料の扱い方統計の取り方を含め、きっちりとした論述になっているので感心しました。歴史の1ページに新しい論を示すことができていると、思いました。審査の先生たちはどう評価するのかわかりませんが、親ばか評価は「秀」です。
<つづく>
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記7月(6)2003年の中学技術科試験問題
2003年三色七味日記再録です。
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2003/07/19 土 曇り
日常茶飯事典>1学期、中3試験問題
きのう終業式のあと、息子のクラスメート、村長が家にきて、夕方までゲームをしていたのだという。「わぁ、こんな散らかり放題の家にきてもらったら、恥ずかしいじゃないの。土日で少しはかたづけるつもりだったのに。」と言うと「だって、終業式がおわってから、村長がこんな通知票親に見せたくないから、できるだけ帰宅時間を遅くしたい、っていうから、急に家にくることになったんだ。ぼくのよりずっとましな通知票なんだけどね」そりゃ、あんたのより下だったら、やばいって。
それにしても、村長はこんな「片づけられない女」の住処を初めて見たのかもしれないから、驚いたことだろう。うさぎの糞はころがっているわ、うさぎの噛みちぎった段ボールはそのままになっているわ、お茶碗は流しに山盛りだわ、服はいすにどんどん積み上げてあるわ、テーブルの上はスペースの半分が物でうまっていて、食べるスペースがない。クラスメートお母様方の優雅な主婦生活からは想像もつかない、ぐちゃぐちゃホームキーピング。でも、こういう家もあるんだということを知るのも、社会科見学!中学生よ、世の中は広いのだ!こんなゴミ箱の中のような家でもスィートホームだ、埴生のやど。
息子の通知表、たしかにどの科目も期末テスト点は、かぎりなく底辺をさまよっている。しかし、問題と答えをながめて「うん、成績は悪いけど、息子よ、まだまだ大丈夫」と言えるものだった。
全教科の中で、一番学年平均点が低い社会科公民でも、62,2点。もちろん息子は平均以下の50点。「資本主義社会成立史」というような問題で、経済学部の一般教養経済史レベルの出題。
1番の文章穴埋め書き込み問題12問。
「自給自足、ガレー舟、古典荘園制、フォーブル、重量有輪犂、塁壁、ブルグ的集落形成、燕麦、内陸貿易圏、贅沢禁止令、グレシャムの法則、トーマス・モア」を書き込む。そのうち、息子の正解は3問、ガレー船、内陸交易、ぜいたく禁止令のみ。内陸貿易圏を内陸交易と書いたのはおまけで○になったが、古典荘園制を「古代荘園制」と書いたのは、おまけしてもらえず、×。
私は、ブルグ的もフォーブルもグレシャムも知らない。トーマスモアについてはユートピアしか知らない。経済史の面で何をした人だったのだろう。グレシャムは名前だけは聞いたことがあるが、フォーブルは名前を聞くのもはじめて。
2番(8)の「二圃式農業と三圃式の経済上の違い」を記述する問題で、正解は「畑の耕起を牛馬に頼る時代、労働力は耕作の拡大にとって大きな限定要因として働いた。休耕地の土壌維持に手間のかかる二圃式に比較し、三圃式では犂耕量を効率的に耕作地にむけることができるため、耕作地の拡大をはかることが可能となった」
息子の記述「耕作地は年一度、休耕地は年2度耕す必要がある。休耕地の割合が減った分、耕作地が1,5倍程になった」で、満点の5点になっていた。おまけか。
3番でも正解「ノーフォク式四種輪作農法」息子は「ノーフォク式」を抜かして「四種輪作農法」とだけ書いたため、×。合名企業と書くべきところに「有限会社」と書いて×。
この公民問題で90点以上とれたのは、120人中1人だけだった。(ひとりいるのかよ!)しかし、他の科目では、数学代数は、90点以上が51人、幾何はなんと61人が90点以上なのだ。半数が90点以上。
しかるに息子は、1番のサービス問題、ひとつの三角形に内接円もうひとつに外接円を描くという基本問題に、なんと両方とも外接円を描くという、これまた基本的ケアレスミスをおかしている始末で、68点。ま、このケアレスミスがなくて2点増えたとしても、70点では幾何最下層なのである。おそるべし、スーパーサイエンススクール。
鉄緑会などの塾に行っている人たちは、この程度の期末試験問題朝飯前、半数が90点以上と言うことは、スーパーサイエンスの基準では、とてもやさしい問題なんだろう。
しかし、私の目には、塾にも行っていない息子が、学校の授業を受けただけで、家では5分も勉強しないで、よくもここまで正解していると思ってしまう。少なくとも、25年前の市立中、5年前の区立中の数学と比較すれば、息子は、決して数学ができないわけじゃないと思う。ただ、国際数学オリンピックメダリストレベルといっしょにやらなければならない、完全文科系の息子に同情。
技術科の「フォトベリオリズム光周反応の概略と、それを応用した栽培技術について説明せよ」という一問だけの記述問題については、おもしろい試験結果が出た。まじめに図書館やネットで調べに調べて、きちんと解答し90点以上を獲得したのが120人中84人。70点以上90点以下という中間レベルがたったの8人、授業でノートに書き取ったことをそのまま書き込んだ「技術は適当でいいや組」が60~69点で26人、50~59点が3人。50点以下なし。点数分布が完全にふたつの山に分かれるという、生徒の「より進んだ学習に対する意欲」を看取るにちょうどいい。
息子は、むろん下の山。息子の「フォトベリオリズム」についての記述解答
「植物は決まった季節に花をつける。つまり植物には季節を判断する方法がある。そのひとつに日の長さによって季節を判断するものがある。それが光周反応である。
植物には長日植物、短日植物、中性植物がある。長日植物は日の長さが長くなると、短日植物は短くなると、中性植物はそれとは関係なく湿度などによって、開花する。植物によって、どこまで日が長くなるとあるいは短くなると開花されるという限開日長が設定されており、それを越えると開花するようになっている。
植物は主に葉で光を感知している。以前は日が当たっているとき、明部によって日長を認識していると思われていたため、長日、短日という名がついているが、実際には日が当たっていない夜、暗部の時間によって日長を認識していることが分かった。長日植物は夜が短くなると、短日植物は夜が長くなると開花するのである。
これを利用すれば、好きなときに開花させることができる。電照で人工的に昼と夜をつくり、夜を限開日長にあわせて短く(長く)するのである。
また植物は暗部を明部で分断すると、暗部を短く認識することも分っている。この場合、分断する光はライトが少し当たったくらいではだめで、十分光合成が行える程度必要である。
これにより電照を少ししか当てなくても夜を短くすることができる。暗部の間に30秒光を当てることにより、暗部を分断するのである。実際には暗部が12時間でも、6時間だと思わせることができるのである。これによりコストを削減できる」。
以上で、B4解答用紙の半分が埋まり、あとは暗部と明部分断の図が書いてある。
これで、評価は「B」だった。う~ん、私には、これで十分フォトベリオリズムとは何かが伝わったのだがなあ。「へ~」を20回たたきたい。あえて言うなら、後半の応用栽培技術について、もっと具体的にこの花は、こうやって咲かせるという例が書いてあるといいかな?
たぶんA評価は、B4全部を使って、ぎっしり埋めて書かれているのだろう。
技術科の指導要領など読んだこともないが、むろんこの出題は指導要領範囲を逸脱していると思う。スーパーサイエンススクールは、技術科だって、こんなことを理解させているのだぞと、いうんだろうなあ。ますます文科系の息子に同情。
と、いいつつ、文科系の国語と英語もいい点がとれているわけではない。英語は三角形のとんがり部分に属する!と、いっていもピラミッドは逆三角。80点以上が120人中70人、順次逆ピラミッドを形成し、息子はピラミッド頂点のとんがり、つまり一番下にいる。
古文はまままあだったが、現国は平均67,4点、最低点が50点のところ、下から2番目の52点というありさま。英語は課題の英作文未提出、現国もきっと課題作文未提出があるのだろう。しかるに、息子の国語力、新聞が読めて批判ができ、自分の意見を述べることができるのだから、よしとする。英語は基礎英語を聞き、理解できるのだから、よしとする。という私の基準で判断するから、息子も自分の点数に少しも動ぜず「中3、1学期も、ひとつも勉強しないでも期末がなんとかしのげた」と思ってしまうのだろう。しのげてないって。
学校からは「親がそんな甘い態度でいると、あとで泣くことになる」と言われてしまうのだろうが、東大だけを目標とするのでなければ、なんとかなると思ってしまうこの甘さ。あとで、泣くことになるのだろう。きっと。
娘は、金曜夜から「前期試験終了クラスコンパ」に参加。お酒が飲めないのでこれまでコンパのおさそいは全部ことわってきた。高校のコンパは「お酒を飲まないのは高校生として当然」という了解があるからいいけど、大学生のコンパでは「20歳未満であっても、飲むのが当然」という雰囲気になって、いちいち「飲めないから」と断るのがめんどうくさいし、たばこの煙が充満しているところでは息も吸えないから、参加したことがなかったのだ。今回はじめて、1次会居酒屋、2次会カラオケ、3次会喫茶店までつきあった。「みんな、気をつかってくれて、たばこも吸わないようにしてくれたし、楽しかった」という。
クラブやサークルも「サークルで活動することより、コンパが目的のようなのが多いから」という理由で、何もしてこなかった。大学生活は勉強よりサークルが主体という学生も多い中、なにも参加しないのでは学生生活が寂しいものになるんじゃないかと余分な心配をしてきたけれど、はじめてコンパに参加していい雰囲気だったのなら、よかった。
本日のひがみ:ブルグ的集落形成ってなに?
~~~~~~~~~~~
20150718
息子の中学校の期末試験の問題を記録していたのを見て、あらためてスーパーサイエンス校の試験問題にびっくりした。私にもさっぱりわからない問題の数々。こんな高度な内容を中学生にやらせてドースル。文系息子にはつらい授業だったろうなあ。
まあ、息子は、このあと、サミダレ登校に入り、中3の三学期からは不登校。高校は一日も授業に出ず、押し入れに引きこもって1年と半年間過ごし、16歳と8ヶ月で高校卒業資格認定試験に合格した。そのあとまた1年半を押し入れの中でゲームしてすごし、センター試験を受験。センター試験で入れる私立に潜り込む。現在博士課程の3年目。
息子と同学年クラスメート160人のうち、100人は東大に入ったことだろう。
今でもあの中高一貫男子校は、フォトベリオリズムだのブルグ的集落形成だのノーフォク式四種輪作農法について、試験問題が出ているのだろうなあ。
息子はただ、野田秀樹の後輩になりたくて入学しただけだったのに。6年生のころは演劇やってたから。
息子が博士課程でどんな研究をやっているのか、わかっていませんでした。むずかしげな古文書のプリントやら本やらが散らかっているのを見て、戦国期の政権論をやっているということは推測できたのですが、息子は自分の研究について、何も話さない。
今月、息子は博論の研究発表をしました。その「発表原稿」の「校正前下書き」が、古新聞の間に重ねられて捨ててあったので、拾いました。そして「歴史資料論」という授業に提出するレポートの「印刷失敗プリント」も、同じく古新聞の置き場から拾う。
息子の研究内容概要の一部が、わかりました。
セオリー通り、最初は、従来の戦国期政権論の先行研究のまとめ。本論は、それに対する反論を、ひとつひとつの一次資料をしめして述べています。歴史資料の扱い方統計の取り方を含め、きっちりとした論述になっているので感心しました。歴史の1ページに新しい論を示すことができていると、思いました。審査の先生たちはどう評価するのかわかりませんが、親ばか評価は「秀」です。
<つづく>