2015122
ミンガラ春庭ミャンマー通信>2015ヤンゴン日記12月(2)キングカフェ from Tokyo
9月の当地滞在中、宿舎の隣接地MICTパークのカンティーンに出店しているキングカフェ(King Cafe from Tokyo)という店によってみました。
売り物は「東京サブウェイ式サンドイッチ」と、「ミャンマーバリスタコンクール第5位」というのが自慢のバリスタが淹れる本格コーヒー。コーヒーを飲み、サブウェイサンドイッチを食べてみました。
キングカフェの看板は風神雷神

サブウェイサンドイッチは3500チャット350円から5000チャット500円くらい。
MICTカンティーンの他のミャンマー料理の店が、1食1500チャット150円くらいの値段で「料理プラス山盛りご飯プラススープ&漬け物」のセットを提供しているのに比べると、キングカフェのサブウェイサントイッチは、ミャンマー人の収入にとっては、かなり高い食べ物に思えます。IT企業で働く海外から赴任している駐在員の給与なら日本で食べるのよりも割安なお値段ですが、貧乏教師である私は現地物価主義で生活しているので、物価感覚はすでに「5000チャットのサンドイッチは高い」と思うようになっています。
キングカフェのメニュー
ヤンゴンコーヒー店が競い合ったコンクール2015では、スーレーシャングリラホテルなどの大手を押さえて、開店したてのキングカフェが3位に入賞。バリスタコンクールでも、キングカフェのピョーカンアウンさんが、11名出場中5位に入賞しました。
ミルクふわふわ泡立ててカプチーノ制作中のピョーカンアウンさん

カプチーノとサブウェイ風サンドイッチ

当地の日本語情報誌に、オーナー夫妻の紹介が載っていました。皆川夫妻。奥さんはミャンマーの人で、ご主人ともども帰国。MICTパークにカフェ&レストランを開業、と出ていました。
皆川さん、どんな人かなあ、と勝手に想像。定年退職後の生活をミャンマーに求めたおっさんと若い妻、という図式を描いていました。東南アジアで起業する人の中に、このようなカップルが割合多いことを聞いていたので。私の知っている日本語教師は、日本で中学校教師を退職した後、年金の半分は奥さんに渡すことにして、単身東南アジアに渡り、若い女性と暮らしている、という例もあったので。
金曜日の夜、MICTパークのカンティーンで、おかずとごはんのセットをパーセーにしました。そのあと、久しぶりにキングカフェものぞいてみました。
そして、「ここのコーヒー、高いからなあ」と、ぶつくさ店の中でつぶやきました。すると若い男性が「日本の方ですか」と、言う。「はい」と答え、ウェイターだと思ったので、「日本語じょうずですね」と誉めると、笑って「僕、日本人ですよ」
「え?ここでアルバイトしているの?」と尋ねました。若い男性は「アルバイトじゃなくて、この店を経営しているんです」
オーナーの皆川さんでした。パソコンの置いてあるテーブルに座っていた美人さんを「妻のエイミーです」と紹介してくれて、私の好奇心まんまんの質問に答えてくれました。
皆川さんは、東京にあるアメリカの大学日本校で英語を磨き、英語を生かした仕事をしたいと思いました。会社員となって英語を使う部署で働き、東京に住んでいたエイミーさんと知り合いました。エイミーさんは、6歳のころから日本に住み、日本で育ちましたから、ビルマ語日本語のバイリンガル。
エイミーさん一家が日本に移住した経緯は聞きませんでしたが、ミャンマーの親戚の「民主化も近くなったから、帰国しませんか」というおすすめに応じて、エイミーさんはミャンマー帰国を決意。
皆川さんは、妻の故国で暮らすことにしました。故国といっても「妻にとっては日本のほうがふるさとなんですけれどね」と、皆川さんは言います。
2年前に帰国し、1年前にMICTパークカンティーンの中に「キングカフェfrom Tokyo」をオープンさせました。
私が何度か通った8月9月に一度も皆川さんと会わなかったのは、仕事でアメリカに行っていたからだそうです。
アメリカに行っている間、予想外の出来事が。
MICTパーク内にフードコートができあがったら、冷房つきのフードコートに移転できる、という約束ができていたのだそうです。私も、日本語情報誌にそう書いてあったのを見て、フードコートの建物ができあがったのに、移転しないなあ、と思って見ていたのです。
皆川さんの話によると、当地では正式の契約にこぎつけるまでの交渉が大切。口約束よりも袖の下が有効。アメリカに行っている間に、他の店がフードコート管理者に袖の下を渡して、入居権を得てしまったのですって。袖の下文化ってのは、どこにもあるもんです。
「とんかつ」の店のミャンマー人オーナーも、お酒をメニューに載せて良い、という許可を得るには、袖の下が必要で、当店ではまだ十分な袖の下を渡すほど儲かっていない、という話でした。メニューには載せられないけれど、缶ビールならあるから、注文してくださいとの説明。お酒提供店の許可が出て、生ビールなどが出せるようになれば、日本人駐在員などの来店ももっと多くなるのじゃないかしら。
帰り道に店の前を通るので、タクシーやバスの中から店の中をのぞくと、夕飯時なのに客の入りは少ない。とんかつ定食6000チャット600円という値段はミャンマー人にとっては、2日分から3日分の食費に当たるし、日本人にとっては、生ビールもないお店では接待にも使えない、中途半端なことになっているのです。
皆川さんのキングカフェは、カフェメニューの充実に加えて、ランチの提供も始めたとか。テイクアウトもできるというので、土曜日に配達してもらいました。皆川さんは、MICTパークのメインゲートを車で通行してきたのに、これまで一度も道をはさんでメインゲートの反対側にある教員宿舎(教育省ゲストハウス)の門が目に入ったことがなかったそうです。配達に来て、「近かったんですね」と言う。
「うちの店はコーヒーを淹れるときも、他店のように水道の水じゃなくて、ちゃんとボトルの清浄水をつかっているし、絶対味には自信があります。ミャンマー料理も担当の妻は料理上手なので」と、おっしゃる。
デリバリーのキングカフェ日替わりランチ。私にはやや少なめの量でした。大食いをやめなければいけなので、これくらいがいいのかもしれないけれど。1800チャット180円

MICTパークのフードコートの中に開店したYKKO麵店にはときどき寄ってきました。夜8時まで営業中と書いてあるので。6時に仕事終えてMICTパーク前までくると7時すぎ。他の店は閉店しているので、YKKOによって一休みする。タクシー2000チャット200円を使わずにバス200チャット20円ですませて節約した晩は、「今日もよく働きましたごほうび」で、YKKOのジュース一杯1500チャット150円を「高い!」と文句言いながら飲む。ギューギューバスに耐えて、ジュース一杯飲むのと、タクシーで宿舎前まで帰るのと、どちらにするか。その夜の気分次第。ちなみに交通費は出ないので、タクシー代は自腹。
これからは、バスで通勤費を節約した夜は、YKKOのジュースでなく、キングカフェのカフェラテを飲んで帰ることにします。
<つづく>
ミンガラ春庭ミャンマー通信>2015ヤンゴン日記12月(2)キングカフェ from Tokyo
9月の当地滞在中、宿舎の隣接地MICTパークのカンティーンに出店しているキングカフェ(King Cafe from Tokyo)という店によってみました。
売り物は「東京サブウェイ式サンドイッチ」と、「ミャンマーバリスタコンクール第5位」というのが自慢のバリスタが淹れる本格コーヒー。コーヒーを飲み、サブウェイサンドイッチを食べてみました。
キングカフェの看板は風神雷神

サブウェイサンドイッチは3500チャット350円から5000チャット500円くらい。
MICTカンティーンの他のミャンマー料理の店が、1食1500チャット150円くらいの値段で「料理プラス山盛りご飯プラススープ&漬け物」のセットを提供しているのに比べると、キングカフェのサブウェイサントイッチは、ミャンマー人の収入にとっては、かなり高い食べ物に思えます。IT企業で働く海外から赴任している駐在員の給与なら日本で食べるのよりも割安なお値段ですが、貧乏教師である私は現地物価主義で生活しているので、物価感覚はすでに「5000チャットのサンドイッチは高い」と思うようになっています。
キングカフェのメニュー

ヤンゴンコーヒー店が競い合ったコンクール2015では、スーレーシャングリラホテルなどの大手を押さえて、開店したてのキングカフェが3位に入賞。バリスタコンクールでも、キングカフェのピョーカンアウンさんが、11名出場中5位に入賞しました。
ミルクふわふわ泡立ててカプチーノ制作中のピョーカンアウンさん

カプチーノとサブウェイ風サンドイッチ

当地の日本語情報誌に、オーナー夫妻の紹介が載っていました。皆川夫妻。奥さんはミャンマーの人で、ご主人ともども帰国。MICTパークにカフェ&レストランを開業、と出ていました。
皆川さん、どんな人かなあ、と勝手に想像。定年退職後の生活をミャンマーに求めたおっさんと若い妻、という図式を描いていました。東南アジアで起業する人の中に、このようなカップルが割合多いことを聞いていたので。私の知っている日本語教師は、日本で中学校教師を退職した後、年金の半分は奥さんに渡すことにして、単身東南アジアに渡り、若い女性と暮らしている、という例もあったので。
金曜日の夜、MICTパークのカンティーンで、おかずとごはんのセットをパーセーにしました。そのあと、久しぶりにキングカフェものぞいてみました。
そして、「ここのコーヒー、高いからなあ」と、ぶつくさ店の中でつぶやきました。すると若い男性が「日本の方ですか」と、言う。「はい」と答え、ウェイターだと思ったので、「日本語じょうずですね」と誉めると、笑って「僕、日本人ですよ」
「え?ここでアルバイトしているの?」と尋ねました。若い男性は「アルバイトじゃなくて、この店を経営しているんです」
オーナーの皆川さんでした。パソコンの置いてあるテーブルに座っていた美人さんを「妻のエイミーです」と紹介してくれて、私の好奇心まんまんの質問に答えてくれました。
皆川さんは、東京にあるアメリカの大学日本校で英語を磨き、英語を生かした仕事をしたいと思いました。会社員となって英語を使う部署で働き、東京に住んでいたエイミーさんと知り合いました。エイミーさんは、6歳のころから日本に住み、日本で育ちましたから、ビルマ語日本語のバイリンガル。
エイミーさん一家が日本に移住した経緯は聞きませんでしたが、ミャンマーの親戚の「民主化も近くなったから、帰国しませんか」というおすすめに応じて、エイミーさんはミャンマー帰国を決意。
皆川さんは、妻の故国で暮らすことにしました。故国といっても「妻にとっては日本のほうがふるさとなんですけれどね」と、皆川さんは言います。
2年前に帰国し、1年前にMICTパークカンティーンの中に「キングカフェfrom Tokyo」をオープンさせました。
私が何度か通った8月9月に一度も皆川さんと会わなかったのは、仕事でアメリカに行っていたからだそうです。
アメリカに行っている間、予想外の出来事が。
MICTパーク内にフードコートができあがったら、冷房つきのフードコートに移転できる、という約束ができていたのだそうです。私も、日本語情報誌にそう書いてあったのを見て、フードコートの建物ができあがったのに、移転しないなあ、と思って見ていたのです。
皆川さんの話によると、当地では正式の契約にこぎつけるまでの交渉が大切。口約束よりも袖の下が有効。アメリカに行っている間に、他の店がフードコート管理者に袖の下を渡して、入居権を得てしまったのですって。袖の下文化ってのは、どこにもあるもんです。
「とんかつ」の店のミャンマー人オーナーも、お酒をメニューに載せて良い、という許可を得るには、袖の下が必要で、当店ではまだ十分な袖の下を渡すほど儲かっていない、という話でした。メニューには載せられないけれど、缶ビールならあるから、注文してくださいとの説明。お酒提供店の許可が出て、生ビールなどが出せるようになれば、日本人駐在員などの来店ももっと多くなるのじゃないかしら。
帰り道に店の前を通るので、タクシーやバスの中から店の中をのぞくと、夕飯時なのに客の入りは少ない。とんかつ定食6000チャット600円という値段はミャンマー人にとっては、2日分から3日分の食費に当たるし、日本人にとっては、生ビールもないお店では接待にも使えない、中途半端なことになっているのです。
皆川さんのキングカフェは、カフェメニューの充実に加えて、ランチの提供も始めたとか。テイクアウトもできるというので、土曜日に配達してもらいました。皆川さんは、MICTパークのメインゲートを車で通行してきたのに、これまで一度も道をはさんでメインゲートの反対側にある教員宿舎(教育省ゲストハウス)の門が目に入ったことがなかったそうです。配達に来て、「近かったんですね」と言う。
「うちの店はコーヒーを淹れるときも、他店のように水道の水じゃなくて、ちゃんとボトルの清浄水をつかっているし、絶対味には自信があります。ミャンマー料理も担当の妻は料理上手なので」と、おっしゃる。
デリバリーのキングカフェ日替わりランチ。私にはやや少なめの量でした。大食いをやめなければいけなので、これくらいがいいのかもしれないけれど。1800チャット180円

MICTパークのフードコートの中に開店したYKKO麵店にはときどき寄ってきました。夜8時まで営業中と書いてあるので。6時に仕事終えてMICTパーク前までくると7時すぎ。他の店は閉店しているので、YKKOによって一休みする。タクシー2000チャット200円を使わずにバス200チャット20円ですませて節約した晩は、「今日もよく働きましたごほうび」で、YKKOのジュース一杯1500チャット150円を「高い!」と文句言いながら飲む。ギューギューバスに耐えて、ジュース一杯飲むのと、タクシーで宿舎前まで帰るのと、どちらにするか。その夜の気分次第。ちなみに交通費は出ないので、タクシー代は自腹。
これからは、バスで通勤費を節約した夜は、YKKOのジュースでなく、キングカフェのカフェラテを飲んで帰ることにします。
<つづく>