20151224
ミンガラ春庭ミャンマー通信>2015ヤンゴン日記12月(4)お手玉授業
12月18日金曜日は、ヤンゴン大学理系学部の大学祭ということで、授業は全学休講でした。今回も含めて、私たちには大学の行事も学年暦も何も知らされていないので、私は学生に「金曜日にも日本語レベル2のクラスがありますよ」と、伝えてしまいました。しまった、全学休講ときいて、授業にこない学生も出てくるだろうな。
22日に行われるレベルチェックテスト(プレイスメントテスト)のために、プレ授業として復習講座を3回続け、18日は4回目の復習を行うはずでした。
36名登録があったレベル2のクラス。みな、9月の期末試験の前には授業に来なくなっていたので、プレイスメントテストを行って30名までを選抜し、新しいクラスを編成するのだ、ということを聞いていない学生がほとんど。そのため、復習講座を開いてからテストを実施することにしたのです。
しかし、18日に復習をばっちりしたのでは、「今日は全学休講」と思って授業に来なかった学生には不利になります。しかし、1名でも来たら、授業をしないで帰したらかわいそう。そこで、ボス夫人がヤンゴン滞在中のおりもよいので、「日本文化講座その1伝統的な日本の女の子の遊び文化」という講座を企画しました。
ボス夫人には、お手玉披露をお願いしました。私は子供のころ4つ玉くらいできたのに、今は3つ玉も無理、ふたつがせいぜい。でもボス夫人は「子供のころやったきりなので」と、言いながらも、器用に三つ玉をくるくると回して見せてくれたので、授業での披露をお願いしたのです。
プログラムの最初は、「日本の文化、芸術文化、スポーツ文化、伝統的文化、現代文化」なんでも知っていることばをあげてください」と、学生に指示。出たのは、着物、花火、生け花、すもう、空手、柔道などでした。
さくら、という回答には、「日本の人々は、3月と4月に、桜を見ます。お花見です」と、既習の文型だけで、お花見ということばを導入。まだ、動詞文の最初の段階の学生達なので、「桜の花をみることをお花見と言います」と、紹介したら、「こと」も「と、いいます」も習っていないので、意味が通じません。日本語教師のひとつの役割は、ビギナーズトークを身につけること。学生がすでに習った単語、習った文型だけで会話できることが日本語教師の仕事のひとつ。
12日土曜日のジャパンフェスティバルに参加した学生から、「折り紙」「お手玉」が出ました。ホテルのロビーで演じられていた日本の遊びを思い出したのです。
おお、模範解答。
「今日は、お手玉をします。見てください。ジャパニーズジャグリング。女の子が遊びます」
ここで、ボス夫人を紹介。「セヤマーやすこ。やすこ先生です。日本で、英語の先生です。今、お手玉の先生です」
やすこ先生は、じょうずに三つ玉をくるくる回しました。私はその後ろで、不器用に二つ玉を操る。
学生にやらせてみると、ふたつ玉はなんとか操れる学生が出てきました。三つ玉は挑戦するも、まだまだ無理。学生は楽しそうに興じていました。
なんとかふたつ玉を回そうと、真剣な顔の女子学生
ヤンゴン大学教員受講生が、ミャンマーのお手玉を披露してくれました。日本の「おっさあらい、おひとつ、おひとつ拾っておっさあらい」と、私が子供のころに祖母が教えてくれたお手玉歌のような遊び方でした。ただし、ミャンマーお手玉に歌はありませんでした。
次ぎに、日本の手遊び歌として、日本人留学生ふたりに「アルプス一万尺」を披露してもらいました。これも、ヤンゴンの女子学生に体験してもらう。すぐ出来る二人組も居るし、なかなかふたりの動作が合わない組もいましたが。
教員受講生がミャンマーの身体文化として、日本の「キツネジャンケン」と同じ遊び方を教えてくれました。
手を鉄砲の形にする「銃」、両手を腰に当てていばった格好をする「王さま」、両手を上に上げて手首を少し曲げ、トラが襲いかかるしぐさ「虎」。銃は虎に勝つ。虎は王様に勝つ、王様は銃に勝つ。
銃が虎を撃って、銃の勝ち。
最後は折り紙教室。つるは、初心者には難しい折り方なのですが、教えるほうにとっては、「日本人ならだれでも鶴が折れる」と留学生ふたり、セヤマーやすこと私とで、教える。最後にそれぞれのつるを手に持って記念撮影。
たのしい文化講座になってよかったです。手伝ってくれた留学生とボス夫人にも感謝です。
<つづく>
ミンガラ春庭ミャンマー通信>2015ヤンゴン日記12月(4)お手玉授業
12月18日金曜日は、ヤンゴン大学理系学部の大学祭ということで、授業は全学休講でした。今回も含めて、私たちには大学の行事も学年暦も何も知らされていないので、私は学生に「金曜日にも日本語レベル2のクラスがありますよ」と、伝えてしまいました。しまった、全学休講ときいて、授業にこない学生も出てくるだろうな。
22日に行われるレベルチェックテスト(プレイスメントテスト)のために、プレ授業として復習講座を3回続け、18日は4回目の復習を行うはずでした。
36名登録があったレベル2のクラス。みな、9月の期末試験の前には授業に来なくなっていたので、プレイスメントテストを行って30名までを選抜し、新しいクラスを編成するのだ、ということを聞いていない学生がほとんど。そのため、復習講座を開いてからテストを実施することにしたのです。
しかし、18日に復習をばっちりしたのでは、「今日は全学休講」と思って授業に来なかった学生には不利になります。しかし、1名でも来たら、授業をしないで帰したらかわいそう。そこで、ボス夫人がヤンゴン滞在中のおりもよいので、「日本文化講座その1伝統的な日本の女の子の遊び文化」という講座を企画しました。
ボス夫人には、お手玉披露をお願いしました。私は子供のころ4つ玉くらいできたのに、今は3つ玉も無理、ふたつがせいぜい。でもボス夫人は「子供のころやったきりなので」と、言いながらも、器用に三つ玉をくるくると回して見せてくれたので、授業での披露をお願いしたのです。
プログラムの最初は、「日本の文化、芸術文化、スポーツ文化、伝統的文化、現代文化」なんでも知っていることばをあげてください」と、学生に指示。出たのは、着物、花火、生け花、すもう、空手、柔道などでした。
さくら、という回答には、「日本の人々は、3月と4月に、桜を見ます。お花見です」と、既習の文型だけで、お花見ということばを導入。まだ、動詞文の最初の段階の学生達なので、「桜の花をみることをお花見と言います」と、紹介したら、「こと」も「と、いいます」も習っていないので、意味が通じません。日本語教師のひとつの役割は、ビギナーズトークを身につけること。学生がすでに習った単語、習った文型だけで会話できることが日本語教師の仕事のひとつ。
12日土曜日のジャパンフェスティバルに参加した学生から、「折り紙」「お手玉」が出ました。ホテルのロビーで演じられていた日本の遊びを思い出したのです。
おお、模範解答。
「今日は、お手玉をします。見てください。ジャパニーズジャグリング。女の子が遊びます」
ここで、ボス夫人を紹介。「セヤマーやすこ。やすこ先生です。日本で、英語の先生です。今、お手玉の先生です」
やすこ先生は、じょうずに三つ玉をくるくる回しました。私はその後ろで、不器用に二つ玉を操る。
学生にやらせてみると、ふたつ玉はなんとか操れる学生が出てきました。三つ玉は挑戦するも、まだまだ無理。学生は楽しそうに興じていました。
なんとかふたつ玉を回そうと、真剣な顔の女子学生
ヤンゴン大学教員受講生が、ミャンマーのお手玉を披露してくれました。日本の「おっさあらい、おひとつ、おひとつ拾っておっさあらい」と、私が子供のころに祖母が教えてくれたお手玉歌のような遊び方でした。ただし、ミャンマーお手玉に歌はありませんでした。
次ぎに、日本の手遊び歌として、日本人留学生ふたりに「アルプス一万尺」を披露してもらいました。これも、ヤンゴンの女子学生に体験してもらう。すぐ出来る二人組も居るし、なかなかふたりの動作が合わない組もいましたが。
教員受講生がミャンマーの身体文化として、日本の「キツネジャンケン」と同じ遊び方を教えてくれました。
手を鉄砲の形にする「銃」、両手を腰に当てていばった格好をする「王さま」、両手を上に上げて手首を少し曲げ、トラが襲いかかるしぐさ「虎」。銃は虎に勝つ。虎は王様に勝つ、王様は銃に勝つ。
銃が虎を撃って、銃の勝ち。
最後は折り紙教室。つるは、初心者には難しい折り方なのですが、教えるほうにとっては、「日本人ならだれでも鶴が折れる」と留学生ふたり、セヤマーやすこと私とで、教える。最後にそれぞれのつるを手に持って記念撮影。
たのしい文化講座になってよかったです。手伝ってくれた留学生とボス夫人にも感謝です。
<つづく>