▲2012年8月2日 午後8:30 正三尺玉@長岡まつり大花火大会
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毎年夏の予定は、長岡まつりの大花火大会を軸に立てる。それは、心理的にも体力的にもかなりのパワーを必要とするからである。
長岡まつりは8月1日の空襲犠牲者の慰霊がその根底にある。今年は大林宣彦監督の映画「この空の花 長岡花火物語」が公開されたこともあり、その意味合いを改めてかみ締める年となった。
当然私は伝聞でしか聞いたことがないが、私の母はその長岡空襲の目撃者であった。隣町の小千谷にいた4歳児の目にも、その夜の空はひときわ赤かったという。
さて、長岡の花火の朝は早い。
例年、5時台には無料観覧席である信濃川の土手に立つために、4時台には起床である。それでも信濃川の土手にはすでに60組ほどの先客。中にはグループで巨大なスペースを取る人もいるので(それこそ30畳とか取っちゃう非常識な輩がいるのですよ)、いつも自分の席があるか結構ネガティブになってしまう。
今年は先頭が7月28日夜に並んだという。年々早くなっているような気がするが、たいていは前日の夜からで、行列の多くは当日の昼ぐらいからぐいーんと伸び始める。
まだ日差しが弱い朝は、アスファルトの上にレジャーシート1枚敷いただけで結構眠れるものである。とはいえ、8時台後半にもなると太陽光線がだんだんと殺人級の熱波を帯び始めるため、対応がいろいろと必要になる。
真夏の高温注意報が出る長岡(当日予報は35度)で、毎年熱中症死者が出ないのは本当に奇跡だといえる。14時なんて一番暑い時間ではなく、せめて東京から新幹線でやってこれる10時ぐらい(いや、その気になれば8時台には到着できるのだが)に開けてもらえるようになると、実にありがたい。
今年、無料観覧席の会場が早まるという噂があった。だがそれは途中で立ち消えになったらしい。結局2日とも14時定刻の20~30分早まっただけだった。
場所取り後、花火開始まで約4時間ある。
新潟県中越大震災メモリアル拠点「きおくみらい」に行ってみる。
長岡のそれは、空撮長岡地図の上をi-padを持って歩き、そこで何が起こったのか情報端末を通じて知るというものである。会場の片隅にはライブラリーもあり、非売品と思われる旧川口町の「震央」というタイトルがあったり、母校である東小千谷中学校の手書きの震災体験文集がおいてあったりした。
もう、この中学生たちも成人なのね…。
まだまだこういう生々しいものを目の当たりにする、いろんなことがフラッシュバックする。震災を直接体験していない私ですらこうなのだから、当事者たちは如何ばかりの心の傷を持っているのか…。それは、東日本大震災の被災者屁の思いにもつながる。
夕方、土手に戻り、西日に照らされながら打ち上げを待つ。
まだ明るい空にメッセージ花火が上がり、そして慰霊の尺白菊2発が上がる
▲メッセージ花火
▲慰霊と平和への祈り
さて、新潟のスターマインというと「ベスビアス」という表現が使われる。イタリアのベスビアス火山並みに派手に上げるよって意味なのだが、これが新潟県独特の表現であることに気付いたのはだいぶ経ってからである。
大スターマイン<ベスビアス大スターマイン<ベスビアス超大型スターマイン
その大きさは、上記の通り。
▲大スターマイン「情熱の花」
▲ベスビアス大スターマイン「ポケモン花火2012」
ピカチュウと思われる型物はできはイマイチだった…。
長岡花火のノーマルのスターマイン(天地人などを除いての意味)で一番派手なのは「ベスビアス超大型スターマイン」である。このスタマも近年パワーアップしてきて、トラや韓国花火が付いたり、突然2台、3台と複数台の打ち上げが始まったりするので、油断できない。
▲ベスビアス超大型スターマイン「いのちの羽ばたき」
明らかにトキをイメージしていますねぇ
もちろん、それらの上を行く花火もある。
▲10号58発
▲超大型ワイドスターマイン「ふるさとの四季」
▲天地人花火
野村版。今年の四重芯は残念でした…
▲米百俵花火・尺玉100発
▲三尺玉 2発目(5・7・10号の比較入り)
これ、「黄金すだれ小割浮模様」といっていたが、スパンコール状の緑のキラキラが散らされていて、玉名との違和感を感じた。
そして、最後はフェニックスである。
▲フェニックス 八重芯がズラリ
▲フェニックス 二尺入り
▲フェニックス ラストにフェニックスが舞う