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幻想の弁天島温泉花火大会

2013-07-07 22:13:00 | 花火

▲弁天島温泉花火大会。ちょっと花火が高いところに上がると、こういう風にもやっと…

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 週末は弁天島の花火大会へ。
 今年で50回大会となるこの花火大会、100年前ぐらい前から続いていたという。そして今回が最後…。
 おしまいとなる原因が、やはり警備費の負担増なのだそうだ。
 特に無料席で見る人々の警備費がうなぎ上りなんだとか。確かに祭りのにぎわいはそういう人によって成り立つのだけれど、それは屋台などへ行くお金であって、現地の警備費の足しになっているわけではない。その辺りをちゃんとわかっていない人の方が大多数だよね。このままでいくと、花火を無料でまともに見るってことは将来的にはできなくなるのかもしれない。ある意味神宮の花火大会は正しいのかもしれない(コンサートは100%不要だが)。



▲4号5号辺りでも運が良くてこんな感じ


 金曜日の夜発の夜行バスで浜松入り。浜松から電車に乗って現場に到着したのは7時前。あれ、従来の自由席だったところまで有料席がせり出してきている。さらに無料席との境目に腰高のフェンスが張り巡らされている~。これだとカメラ族はちょっとなぁ…。
 ということで、海に向かって右側にスライド。入漁券を販売している小屋を背に場所を確保した。
 そうこうしているうちに田畑煙火のトラックが入ってきて、花火師さんと花火玉&筒等一式が船に積み替えられ、打ち上げ現場の弁天島へ渡って行った。もうちょっと脇の漁港辺りから乗り込むのかと思ったけれど、これは意表を突かれた。出港する花火師さんに手を振ったけれど、返してもらえなかったよ、くすん。



▲枝垂れてくるタイプの花火は救いがある

 いったん浜松中心部に戻って、ネットカフェに潜る。まんが本を読みながら、ウトウトしたりネットしたりとまったりだらだら過ごす。
 田原(愛知県)で作ったネットカフェの会員権がまさかここで役立つとは…。
 それにしても、ここはトイレはウオシュレットだし、メイク落としもあるし乳液もヘアスタイリング剤もあって、なんだかネットカフェじゃないみたい。最近ってここまでやるものなのか。まぁちょっとオサレな居酒屋でもこういうのがそろっているところがあるんだよね…。
 昼もニートのようにネットでオーダーして個室で食べ、十分休養を取った。

 昼の暑さのピークが過ぎたころようやくそこから這い出して世間に戻る。



▲大トラや3号辺りまではキレイに見える


 浜松の駅まで見上げたアクトタワー(212.77m)が、うっすら霞んで見えた。ウン、あれって、あの高さに雲というか水蒸気の塊があるってことだよね。それって、大玉見えないんじゃない…。
 なんて不安を持ちつつ、再び花火現場へ。いい具合に電車も込んでいた。
 現場に着いて見上げても空が白いので高い雲なのか低い雲なのか全く分からない。
 打ち上げ直前に、有料席を譲ってもらっていつもの最前線に移動させてもらった。

 しかし、7時台の4号雷で、なんだかモヤッとするのを確認。花火本体が雲の中というより、花火の光を周辺の水蒸気が乱反射してモヤッとした感じになっていた。アクトタワーを霞ませていた雲は確実にあそこにあるのだろう
 そして本番の打ち上げ開始で全てが分かった。





 花火開始直後の尺玉2発が雲の彼方に消えていった。
 会場全体から沸き起こる歓声ならぬため息…。

 スターマインを挟んでの5号の銘品集も9割雲の中であった。たまに打上高度が低い(失敗)玉があると思わず「次もその高さで」と言ってしまうほどに。4号玉でもうっかり高く上がっちゃうと雲の中。引き先が長いのが雲の足からわずかに見えたり、雲が色変化するのを見たりと、まさかのチラリズム作戦(誰得?)である。
 あぁ、この玉はこう変化するのに~とか、この玉は見たかったのにぃ~とか歯ぎしりするのも疲れてしまった。打ち上げ煙火店さんが変わるたびにカメラのアングルを少し変えて追いかけるのだが、シャッターが押せない。だって全部雲中開花なんだもの…。
 むしろ詳細なプログラムを見るのが悲しい感じである。



▲特大スターマインの終盤に扇打ちが…。もう、これだけで全部打ち上げてくれよんって感じ(苦笑)


▲クロセットは重ねて華やかに

 5号でそんな具合だから、尺玉も当然2尺玉も見えやしない。わかってはいるものの、2尺のカウントダウンに身構えて待てば、やはり雲中開花で芯がん重なのか小割浮模様が何色かなのかすらわからない。かろうじて引き先の冠が下に垂れてきて、その大きさで二尺と分かる具合である(音は間違いなく2尺の音だったけど)。
 ラス前の四重芯も新色すらわからない具合で…。

 そして、最後の最後の特大スターマイン。
 いきなりの扇打ち2台。今日は低い弾道ほどよく見える。だからこのままで終わってくれればと思うのだが、やはり朝のセットした花火はそういう構成ではない。徐々に打上高度が高くなって、雲の彼方に消えていった。
 湿度が高いから花火そのものから出る煙も濃度を増し、次の花火を邪魔してしまうという状況。

 まったくもって、フラストレーションというよりは、「笑い袋」のチャージがたまった感のある花火大会であった。


▲フィナーレの特大スタマ。あわてて、カメラを横向きに倒しました。



▲フィナーレの特大スタマ。こう見ると低空には結構風が吹いていたことは分かるが。上空は全く雲が晴れる気配がないまま終わってしまった。