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兎足神社風まつりフルコース!

2019-05-10 01:43:00 | 花火

▲手筒の心意気!なんだかんだとここは三河、花火の里

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 三河とか南信とかでは春祭りと秋祭りでよく花火が奉納される。南信は車がないとなかなか行くのに苦労する場所なので、春の三河小坂井の風まつりは電車族には貴重な現場である。
 風まつりは3日かけて行われる祭事で、主に土曜日に行われる試楽祭を見に行く。

 要は、この日に花火が上がるからであるw

 そんなこんなで、この何年かはかなりの確率でお邪魔する風まつり。今はなくなったけれど、かつては二尺玉が上がっていた(請う復活)
 昨年、ふと気づいた。この風まつり、花火の日はあくまで本祭(主要な神事)の前夜祭ではないか…。これはちゃんとまつりそのものを見届ける必要があるのではないか…。
 ということで今年は花火の後に豊橋に宿泊して、翌日の神事を見て帰ろうと思ったわけである。

 今年もぷらっとこだまで浜松まで。以後は各駅停車を乗り継いで、小坂井に至る。兎足神社によって、「花火だけ」を見る場所に。そこに三脚を立てて、すでに到着している花火仲間と談笑。
 そうこうしているうちに昼になり、昼の手筒奉納を見に境内へ
 

▲神職及び奉納者の入場から見る。今年は桜がいい具合に残っていた。


▲昼の手筒奉納。玉火2本と手筒2本が奉納される。


▲境内前に止めていた小坂井の山車が戻る。山車の上の赤い笠は稚児獅子舞の踊り手

 この後昼花火があり、お目当ての夜の花火が打ちあがる。
 花火は神社前の仕掛け花火を見ながらその裏打ちとしてあげられるものだが、神社前のスペースはそれほど広くなく、花火見としては、電線がデデーンとあるので実はここでは見たことがない。たいていは伊那街道を渡った打ち上げ現場近くの田んぼ前で見る。
 その後、空が青から愛へと変遷する中、夜の花火が上がり始める。大玉が上がるのはすっかり暗くなってからだ。


▲昇り銀竜小花付芯入白菊


▲昇り曲導付彩色千輪 4号・6号・10号


▲昇り分砲付八重芯菊先パステル三化


▲昇り曲導付三重芯細波パステル彩色八方柳


▲昇り曲導付八重咲未来花


▲昇り曲導付八重芯銀華入冠降雪


▲昇り曲導付四重芯菊先染分爆花


▲昇り銀笛銀竜付緑点滅ひまわり千輪+昇り銀笛銀竜付ピンク点滅ひまわり千輪
 この2発、右→左の順で打ちあがったのだが、そんなに離れて上がるなんて聞いていないw


▲昇り銀竜付紅雪割草3玉+紅点滅時計草千輪5玉

 ここの花火、決して数は大きくないが、時に凝った球が上がるし、煙火店の得意玉も上がるので、その数少ない逸品を見るだけで満足度が上がる。

 ここらへんで民族移動が発生。境内近くの仕掛け花火で、最も見どころの建物花火が始まるからだ。しかし、撤収の遅さに定評のある自分は完全に出遅れるので、のんびり行くことにする。
 それでも隙間から見ることができた。


▲まさか間に合うとは思わず、しかも結構ちゃんと見れるところに行けるとは思わなかった手持スマホ動画の建物花火


 そして、これが終われば、手筒花火の奉納となる。
 最初のうちは結構混むんだけれど、奉納が進むうちに子供たちとその付き添いが帰るので場所を変えてみることもできる。

 やはり手筒は夜に上がるほうが映える。




▲手筒は、最初地面に置き、奉納者当人やその付き添いの人ともに、のけぞりながら木やりを上げる。そののち、手筒に着火。


▲最初は斜めに持ち、やがて垂直に抱える。顔の真横から火が噴き出す感じ


▲複数本同時奉納もある


▲周囲では世話人が見守る。建物のシルエットからこの炎の高さがわかる。手筒は終盤、底が威勢よく抜けて終了となる。その瞬間を「ハネ」と呼び、奉納者が火花に包まれる。


▲場所を変えて斜め正面から。これも「ハネ」の瞬間。その迫力にビクッとして手振れ甚だしく写真としては失敗だが、この迫力を伝えたくてあえて晒す


▲ちょっとアップにしてみる。ちなみに、不動の構えが必要らしく、ちょっとでも頭を傾けたりすると、後で古老に叱られるらしい


▲奉納者の顔も入り、ハネの瞬間も入り、かすかに桜も入れている自己満写真w

 例年、この後の大筒は見ないで帰るのだが、今年は宿泊予定だったので、最後まで見る。
 だが、ここでちょっとした事故が発生する。その瞬間を見ていなかったが、結局はこれで終わってしまった。なんということ。

 まぁ、おそらく長い歴史でそういうことは皆無ではなかったのだろうけれど、ご当人はお大事に(もう1か月以上前の話になってしまうが)


 この日は、豊橋に泊まった。


 翌朝、再び小坂井へ。
 風まつり、実は1日だけの祭りではない。実は3日間にわたって開催されている。前日は「試楽祭」と称される2日目、翌日が本番の「本祭り」となる。
 煙火目録にさらっと書いてあったことに気づいたのがここ2・3年のことである。

 ということで、本祭りも参戦。
 前日とは異なり、人でも落ち着いて一層地元の祭り感。


▲桜降る中佇む二尺奉納の記念碑。来年は2尺復活しないかな…。


▲本殿に神職や催事関係者がずらっと並び、祭典が始まる。ちゃんと殿上する前に手口を清めていた。昨日は少し前に出ていた巨大ウサギ神輿も、今日は少し下がっている。


▲神前で稚児舞奉納。今年は男の子の稚児さん


▲ほんと、今年は桜が残っていてよかった。時折ふぁさっと桜吹雪が待った。
 地元のカメラグループは桜ばかり撮っていたな…。


▲祭典が終了し、続々と退出する。あ、そうそう、煙火関係者は例のウサギの帽子をつけていた。

 この後、午後まで行事はない。
 昼ぐらいに「宿」地区の山車がやってくるから、そちらに行ってみようかと思っていたら、もう踏切のところまで来ていた。


▲架電に引っかからないよう、山車の屋根が低くされ、電車がこない間に一気に踏切を渡る。
 あ、宿地区の世話役は長羽織や裃を見につけていて、それはそれでかっこいいおっさんたちだった


 そうこうしているうちに小坂井の山車も動き出しそうだったので、慌てて神社前に戻る。しかし、どちらの山車もゆるりと子供たちが先導し、時にお菓子や酒がふるまわれてくるので神社前に到着するまでたっぷり1時間以上かかった。
 ぼーっと神社前で座って待っていたら、反対側か何かが駆けてきた。


▲坂地地区の獅子が周辺をぐるりと回って、駆けてきた。実は先ほどの踏切でも、この獅子を見たのだが、そのころから獅子頭を持つ若者はすでにヘロヘロモード。神社を目の前にして、一休みを入れるものの、おそらく相当お神酒を入れられているであろう様子で、周りの者たちに支えられている感。酒飲んで走って(めっちゃ全力)舞ってだから、そりゃ、回るさ。


▲鳥居下で獅子頭の舞を見せる。何度も見せる。

 そして、その後境内に向けて、やはり全力疾走で土煙を上げながら、駆けて行った。



 ということで、小坂井の山車がやってまいりました! たぶん、この道がかつての東海道だったと思われる。


▲若衆の中に明らかに子供が一人ちょこんと山車を引いているのがかわいらしい。ここまでくるちょっと前までもっとたくさんの子供が引いていた。

 そして、山車の方向転換。この手の古い屋台はハンドルなどはないから、物理で方向転換をする。
 京都祇園祭の場合は、車の下に竹を敷き、そこに水を撒いて一気に車輪を滑らせて方向転換をする。これがうまい山鉾には拍手が沸き起こる。
 田原の屋台は新しいからか、ほぼ力任せでびっくりした。あぁ、西枇杷の屋台は方向転換は見たことなかったなぁ…。
 秩父の屋台は前を梃子で持ち上げて芯棒を入れ、一気に方向転換をする。。


 小坂井もてこの原理を利用する。


▲山車の前から芯棒を突っ込み、支点となる半円形の丸太をかませる


▲芯棒に全体重をかけ、山車を持ち上げる


▲山車を浮かしたまま、地面を這うように芯棒を押し、角度を少しずつ変える。これを何度も何度も繰り返す。
 この時、後ろのほうでも大人たちが角度を変えるために山車から延びる別の芯棒を押している。

 小坂井の山車は境内に入っていき、神社前に鎮座される。


▲そうこうしているうちに宿の山車もやってきた


▲もちろん、宿の山車にも芯棒は突っ込まれ、若い男の子たちが成るw


▲宿の山車には兎足神社にかかる提灯と同じ兎柄の提灯が掛けられている


▲宿の屋台は神社の敷地には入らず、横向きのまま道に鎮座。屋根の上の人型は神社のほうを向いて飾られる

 両山車の動きが止まったところで、境内に戻る。


▲この帽子は何だろう。鴛鴦とか鳳凰とか表しているのかな


▲小坂井の山車はまだ人形設置中


▲これが御鉾かな。上のほうに重心があり、3人がかりでもふらふらさせながら神社本殿に設置された


▲笹踊りが始まった。

 踊りが始まるまで、結構時間がかかった。
 隣にいた地元のばあちゃんが、小坂井に嫁いで60年という方だったのだが、「笹踊りを見てからじゃないと帰らない。いっつもこれをちょっとだけでも見て帰る」って言っていた。
 そこまで地元のばあちゃん推しだと、私も見て帰らざるをえまいと、待っていた。


▲顔が隠れて見えないから確定ではないが、おそらく女の子3人が揃いの衣装を着て太鼓をたたいて跳ね踊るのが笹踊りというのだろう。先頭の男の子は、踊り手の世話係も兼ねている模様


▲笹踊りは3人のうち、2名は同じ踊り。一番後ろの1名も同じような踊りだが、少し変わった振りをする。3名そろってぴょんと飛んで太鼓&ポーズを決める。このパッケージを繰り返し、境内を何周かする。


▲笹踊りの後方には祭り関係者が続き、一緒に境内を回るが、踊るのは前の3名のみである。一番後ろには坂田金時と楠木正成の人型を乗せた山車を子供たちが引いていた。

ということで、スマホ手振れですが、笹踊り、ちょっと見てみて


 この笹踊り、特に何かが変わることなく、同じところをぐるぐるぐるぐる回るだけだった。呪術的な何かなのかな。笹踊り自体が大陸由来という話もあるみたいだ。
 雨がちょっと降ってきたので、この後の御神幸と語還幸の煙火は見ないで、撤収した。


 なお、実はタイトルに偽りありですw この風まつりは金曜日の神事から始まるので、気が向いたらそちらも見てみようかな…(字面からちょっと迷っている)

 そういえば、朝から豊川の向こう側にある豊麻神社の花火の音が結構なボリュームだった。