さて、天気が良いので城山から丸山目指して縦走開始。
くだりにいきなり鎖場連続なのだが、ちゃんと緩やかな回り道もあるのでそちらへ迂回。山と杉林の影でまだ雪がたっぷり。
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▲振り返ればカタクリの道。こちらが本道。
城山から丸山までは快適な尾根歩き。
右手に小千谷市街を、左手に小国(長岡市)を見ながら歩く。常時小国側からの風が吹き上がってきていて、帽子が飛ばされないか心配になる。
途中、何か所か切り立ったところがあって、若干高所恐怖症な私は怖いのだが、ちゃんと道幅は1メートル以上ある。実は春山歩きは新潟県中越地震後にするようになったのだが、このルートも地震後2年ぐらい閉鎖されていた。おそらくこの切り立ったカ所で土砂崩落が発生していたのではないかと…。
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▲写真で見ると何ともないのだが、実際こういうところを歩く時はかなり緊張している。
尾根道は、地形上雪が真っ先に落ちるため、城山の登山道より季節が進んでいる感じ。
カタクリの多くは花を終え、種作りの段階に入っている。登山道を彩るのは、スミレやイワカガミ、木の花などが多くなる。
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▲ナガハシスミレ
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▲オオバクロモジの花。爪楊枝のクロモジの変異種で、日本海側に多く産するものらしい
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▲オオイワカガミは咲き始め。通常のイワカガミは5個前後だが、オオイワカガミは10個以上もざらである。カタクリの次の林床の主となる。
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▲これはタムシバかな。毎度コブシとの見分けに迷う
稜線を歩いていると、小国の西にある八石山の稜線が下がってきて、左手に海が見えるようになる。うわさには聞いていたが、本当に海が見えるんだ~。ということは、「アレ」も見えるわけだ。
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▲人の目には海が見えるのです。ここがカメラと人の目の差か…。そして、この中央にはあるものが…。
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▲ズームしてみると、分かりますか? 東京電力柏崎刈羽原発(コントラスト等を調整して見やすくした)
現在、柏崎刈羽原発は定期点検のため停止中。すでに点検は終了しているのだが、再稼働の話はまだない。泉田新潟県知事が、福島第1後の「新しい基準」ができるまでは再稼働を認めないというスタンスを取っている。
そして、小千谷は柏崎刈羽原発から30㎞圏内ということとなり、有事の際には避難をしなければならなくなってしまった。
この原発は私が生まれる前から誘致活動が行われていて、小千谷としては山二つ向こうの話として大した関心もなく原発ができてしまったという感じ。当然、直接に恩恵はなく(県に原発に関する収入が入るため、間接的には恩恵があるのかもしれないが)、全く余所事であった。それが福島第1の事故で状況が変わってしまった。
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▲右手には小千谷市街。風は常時左手側から吹き、いったん事が起こった際は低山を軽く飛び越えて「何か」が小千谷にも降ってくる
たとえば、雪で考えよう。
日本海でたっぷりと湿度を溜め込んだ雪雲は、柏崎ではさほど雪を降らさず、小千谷辺りから本気で雪を落とす。万が一の状態が冬に起こったら…と感がると暗澹たる気持ちになる。
現在福島で行われてい除染活動には降雪時のものが考えられていないだろう。果たして一晩で50cm、2日で1mも積もる豪雪地に発生しうる「汚染雪」の処理方法及び対策を、国は本気で考えるつもりがあるのだろうか…。
話が飛躍した。
丸山の山頂直前で雪渓を渡って、山頂で小休止。
ヒメギフチョウとヒオドシチョウ?が縄張り争いをしていた。
下山開始。
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▲白っぽいショウジョウバカマとカタクリのコンボ
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▲桐沢峠。振り返ると気持ちの良い道だが、実際は足元の粘土が湿気を含んでいて油断すると滑る。したがって無駄に足に力を入れた状態で下ってくるので疲れる
桐沢峠は、小千谷と小国を昔から結ぶ峠道。今は国道が山を貫いているので西山遊歩道として整備されている。さて、ここから下山というか、気楽なお散歩と思ったのだが…。
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▲雪で道がない!! 雪がたまっている辺りに、2メートル幅位の快適な道があるはずなのだが…。倒木も行く手を阻む。実はこの写真は少し下ったところの写真で、実際の桐沢峠近くの道はもっと派手に倒木が道をふさいでいた。
反対側の小国に降りる道は雪が溶けているようだが、小千谷への道は谷あいということもあり、山の影になっていて、雪があまり溶けていない。かといって、バス便の悪い小国側に降りるわけにもいかず、かといっていま下ってきた道を戻るのも気が進まない。
…行くっきゃないでしょう!
私を追い抜いて行った多くの人は小国側に降りたようなのだが(もしくはピストンで戻って行った)、比較的新しい足跡が一つだけ残っていた。その足跡が戻ってきていないということは、とりあえず下山はできるということと判断。
残雪を垂直に上って行くのと違って、斜面をトラバースするようにに斜めに雪面に足場をくいこませていくのって結構疲れる。
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▲足元にはウサギの糞がゴロゴロ。まぁ、この辺りウサギ多いだろうしね…。確か禁猟区だったよな
時折、腐った雪を踏み抜いたりしながら、倒木をくぐり、跨ぎ…とちょっとしたアドベンチャー気分。軍手は持ってきていなかったが、日除けの半手袋でも枝をつかむのに結構役立った。雪面で滑らないように、若いクロモジにはたくさん世話になった。
油断すると雪バネトラップ(雪の重みでたわんだ枝が急に戻る)にアッパーパンチを食らいそうになる。
しかし、雪が溶けたところから花は咲いている。
しかも完全貸し切りひとり占めである。なんということか…。
でもこの山熊が出ないとも限らないしなぁ、気分とは裏腹に鼻歌を歌いながら進む。
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▲貸し切りカタクリ
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▲やばいぞ、日が傾いてきた。でも写真を撮らずにはいられないカタクリ群生
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▲杉っぱの下からエゾエンゴサクが顔を出してきた
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▲ダンコウバイかな
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▲青空と黄色い花のコントラストが良い
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▲全然、「遊歩道」じゃないですから
半分ぐらいでようやく雪道からは解放されて、楽々の道となる。
降るような鳥の声に包まれながら一人黙々と下る。
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▲まだまだカタクリがたくさん
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▲ほのかに黄色が混ざったカタクリ。なんだか色っぽいのは、人肌を感じさせるからだろうか。あぁ、デジカメの再現性がもどかしい…。
下の方ではトキワイカリソウが咲いているかなぁと思っていたが、まだまだ早かったようだ。
無事、小千谷育苗センターに下山。魚沼産コシヒカリの苗はまだまだ小さい。
さて、ここから20分ほど歩けば小千谷インターだが…。
え、バスの最終が15時ですとー!!
ずいぶんと減便してくれたのね、越○交通さん
さらに追加でバス停3つ分歩く羽目になる。さすがにくたびれたので、途中で「角屋」に寄り道。「へぎそば」をいただく。あー、私はやはり角屋のつゆが好きだわ~。
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実家の前まで行くバスを20分ほど待って無事帰宅。
やっぱり春山には軍手とシャベルは必要だな…。
くだりにいきなり鎖場連続なのだが、ちゃんと緩やかな回り道もあるのでそちらへ迂回。山と杉林の影でまだ雪がたっぷり。
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▲振り返ればカタクリの道。こちらが本道。
城山から丸山までは快適な尾根歩き。
右手に小千谷市街を、左手に小国(長岡市)を見ながら歩く。常時小国側からの風が吹き上がってきていて、帽子が飛ばされないか心配になる。
途中、何か所か切り立ったところがあって、若干高所恐怖症な私は怖いのだが、ちゃんと道幅は1メートル以上ある。実は春山歩きは新潟県中越地震後にするようになったのだが、このルートも地震後2年ぐらい閉鎖されていた。おそらくこの切り立ったカ所で土砂崩落が発生していたのではないかと…。
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▲写真で見ると何ともないのだが、実際こういうところを歩く時はかなり緊張している。
尾根道は、地形上雪が真っ先に落ちるため、城山の登山道より季節が進んでいる感じ。
カタクリの多くは花を終え、種作りの段階に入っている。登山道を彩るのは、スミレやイワカガミ、木の花などが多くなる。
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▲ナガハシスミレ
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▲オオバクロモジの花。爪楊枝のクロモジの変異種で、日本海側に多く産するものらしい
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▲オオイワカガミは咲き始め。通常のイワカガミは5個前後だが、オオイワカガミは10個以上もざらである。カタクリの次の林床の主となる。
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▲これはタムシバかな。毎度コブシとの見分けに迷う
稜線を歩いていると、小国の西にある八石山の稜線が下がってきて、左手に海が見えるようになる。うわさには聞いていたが、本当に海が見えるんだ~。ということは、「アレ」も見えるわけだ。
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▲人の目には海が見えるのです。ここがカメラと人の目の差か…。そして、この中央にはあるものが…。
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▲ズームしてみると、分かりますか? 東京電力柏崎刈羽原発(コントラスト等を調整して見やすくした)
現在、柏崎刈羽原発は定期点検のため停止中。すでに点検は終了しているのだが、再稼働の話はまだない。泉田新潟県知事が、福島第1後の「新しい基準」ができるまでは再稼働を認めないというスタンスを取っている。
そして、小千谷は柏崎刈羽原発から30㎞圏内ということとなり、有事の際には避難をしなければならなくなってしまった。
この原発は私が生まれる前から誘致活動が行われていて、小千谷としては山二つ向こうの話として大した関心もなく原発ができてしまったという感じ。当然、直接に恩恵はなく(県に原発に関する収入が入るため、間接的には恩恵があるのかもしれないが)、全く余所事であった。それが福島第1の事故で状況が変わってしまった。
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▲右手には小千谷市街。風は常時左手側から吹き、いったん事が起こった際は低山を軽く飛び越えて「何か」が小千谷にも降ってくる
たとえば、雪で考えよう。
日本海でたっぷりと湿度を溜め込んだ雪雲は、柏崎ではさほど雪を降らさず、小千谷辺りから本気で雪を落とす。万が一の状態が冬に起こったら…と感がると暗澹たる気持ちになる。
現在福島で行われてい除染活動には降雪時のものが考えられていないだろう。果たして一晩で50cm、2日で1mも積もる豪雪地に発生しうる「汚染雪」の処理方法及び対策を、国は本気で考えるつもりがあるのだろうか…。
話が飛躍した。
丸山の山頂直前で雪渓を渡って、山頂で小休止。
ヒメギフチョウとヒオドシチョウ?が縄張り争いをしていた。
下山開始。
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▲白っぽいショウジョウバカマとカタクリのコンボ
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▲桐沢峠。振り返ると気持ちの良い道だが、実際は足元の粘土が湿気を含んでいて油断すると滑る。したがって無駄に足に力を入れた状態で下ってくるので疲れる
桐沢峠は、小千谷と小国を昔から結ぶ峠道。今は国道が山を貫いているので西山遊歩道として整備されている。さて、ここから下山というか、気楽なお散歩と思ったのだが…。
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▲雪で道がない!! 雪がたまっている辺りに、2メートル幅位の快適な道があるはずなのだが…。倒木も行く手を阻む。実はこの写真は少し下ったところの写真で、実際の桐沢峠近くの道はもっと派手に倒木が道をふさいでいた。
反対側の小国に降りる道は雪が溶けているようだが、小千谷への道は谷あいということもあり、山の影になっていて、雪があまり溶けていない。かといって、バス便の悪い小国側に降りるわけにもいかず、かといっていま下ってきた道を戻るのも気が進まない。
…行くっきゃないでしょう!
私を追い抜いて行った多くの人は小国側に降りたようなのだが(もしくはピストンで戻って行った)、比較的新しい足跡が一つだけ残っていた。その足跡が戻ってきていないということは、とりあえず下山はできるということと判断。
残雪を垂直に上って行くのと違って、斜面をトラバースするようにに斜めに雪面に足場をくいこませていくのって結構疲れる。
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▲足元にはウサギの糞がゴロゴロ。まぁ、この辺りウサギ多いだろうしね…。確か禁猟区だったよな
時折、腐った雪を踏み抜いたりしながら、倒木をくぐり、跨ぎ…とちょっとしたアドベンチャー気分。軍手は持ってきていなかったが、日除けの半手袋でも枝をつかむのに結構役立った。雪面で滑らないように、若いクロモジにはたくさん世話になった。
油断すると雪バネトラップ(雪の重みでたわんだ枝が急に戻る)にアッパーパンチを食らいそうになる。
しかし、雪が溶けたところから花は咲いている。
しかも完全貸し切りひとり占めである。なんということか…。
でもこの山熊が出ないとも限らないしなぁ、気分とは裏腹に鼻歌を歌いながら進む。
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▲貸し切りカタクリ
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▲杉っぱの下からエゾエンゴサクが顔を出してきた
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▲ダンコウバイかな
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▲青空と黄色い花のコントラストが良い
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▲全然、「遊歩道」じゃないですから
半分ぐらいでようやく雪道からは解放されて、楽々の道となる。
降るような鳥の声に包まれながら一人黙々と下る。
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▲まだまだカタクリがたくさん
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▲ほのかに黄色が混ざったカタクリ。なんだか色っぽいのは、人肌を感じさせるからだろうか。あぁ、デジカメの再現性がもどかしい…。
下の方ではトキワイカリソウが咲いているかなぁと思っていたが、まだまだ早かったようだ。
無事、小千谷育苗センターに下山。魚沼産コシヒカリの苗はまだまだ小さい。
さて、ここから20分ほど歩けば小千谷インターだが…。
え、バスの最終が15時ですとー!!
ずいぶんと減便してくれたのね、越○交通さん
さらに追加でバス停3つ分歩く羽目になる。さすがにくたびれたので、途中で「角屋」に寄り道。「へぎそば」をいただく。あー、私はやはり角屋のつゆが好きだわ~。
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実家の前まで行くバスを20分ほど待って無事帰宅。
やっぱり春山には軍手とシャベルは必要だな…。
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