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たまむら花火大会2013 ①

2013-07-16 23:51:00 | 花火

▲開幕スターマイン

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 3連休、3連チャン(伊勢→真駒内→たまむら)で花火転戦した強者さんもいらっしゃったようだが、まったり派の私は日曜日のたまむらのみの参戦。
 前日は不安定な空模様で、夜8時ごろには群馬&栃木&茨城に竜巻注意報も出るような状態。翌日も大気の不安定な状態は続くとのことで、おっかなびっくりワクワクと出かけた。

 相変わらずの人の運転に乗せてもらって…という状態だが、3連休の最終日ともなると高速道路どころか都内の幹線道路も下りは空き空きで(上りも十分空き空きだったが)、予定よりも早く昼前に現場到着。西からの涼風が吹く現場は、近年まれに見る体にやさしい晴れであった。


▲メッセージ花火のスターマイン

 さっそく場所取りをしに裏側「2列目」へ。遠目には三脚の数が少ないなぁって思って近づくと、少ない三脚の間にはロープとかガムテとか…。早い方は前日に来ていたらしいことをチラッと聞く。
 あ、一応現場の場所取りは夕方6時半の交通規制まではNGで、シートとかテープで道路上に印をつけておくと剥ぎ取られる。ではなぜ三脚はおけるのか…。道路上じゃないからなのよね。用水路の上に跨ぐように置いているので、かろうじて御目こぼし頂いているようである。
 まぁ、そんなこんなでどうにか場所を確保して、スーパー両水でまったりとする。早々に、お昼ご飯のおにぎり系を食べたりする。まだ抜歯間もないので(土曜日に親知らずを抜いた)、食後には抗生剤をきちんと飲む。


▲菅野煙火店(@福島県)の復興支援花火は今年も上がった。元に戻る目途は立つのだろうか…。


▲復興支援花火のスターマイン
 たとえば、柏崎刈羽原発がフクイチのようなことになってしまうと、小千谷煙火も片貝煙火も嘉瀬煙火も菅野煙火みたいになってしまうのよね…。


 花火打ち上げ開始は20時である。結構遅い。8時間をどう過ごすか…ということで、前日読み止しの宮城谷さんの新刊を持参。するする読めちゃうから、じっくり読んでも1時間半なんだけれどね。
 時折現場チェックをしたり、花火仲間とのおしゃべりに興じたり、アイスを食べたり、打ち上げ準備する菊屋小幡花火店さんの作業風景をボーっと見たりして、過ごす。


▲ぐんまちゃん型物花火。ぐんまちゃんとは群馬県のゆるキャラである。なんだか最近ググッとプッシュされてきているが、結構昔からいるキャラクターであることを私は知っている(笑)


▲たまたんスターマイン。たまたんとは玉村町のゆるキャラである。9歳児の発案であるが、FACEBOOKもやっていたりする。まさか2プログラム続けてぐんま型物シリーズとは…。小幡さん、想像以上に器用なのね。

 そして、ようやく5時。地元の買い物客だけで比較的余裕だったスーパー両水に明らかに花火観覧のお買い物客が増大する。両水は今年から24時まで営業とのことで、花火終了後もお買い物ができるのがうれしい。
 現場はまだ交通規制が始まっていないので、車の通行に気を付けながらセットアップ。とはいえ、まだ花火打ち上げ開始までに3時間あるのよね…。天気予報は、晴れマーク。雨雲レーダーにも引っかかるものが無く、完全安泰コースである。

 夕ご飯も両水ご飯で、夕日を浴びながらもぐもぐ。夕焼けがきれいで、周りのカメラマンがしきりに撮影していた。お隣さん白レンズ装着(高級)ですなぁ…。


▲4号花火


▲5号花火。引き先が7色変化。ただし、あとでカメラで確認したものである。ジャストタイムでは5色変化と思っていた。


 夕日も沈んで、徐々に暗くなり、真ん前の田んぼではカエルの合唱が始まる。たまむららしい風景だ。
 っと、正面遥か彼方で小さく花火が上がっているのが見える。烏川近辺の小さな花火大会だったのだろうか…。

 やがて、えらい人のあいさつが始まる。とはいえ、裏側のこちらは音がほとんど聞こえないので、何を言っているのかさっぱり。ひとつスピーカーをこちらに向けてくれるとありがたいのだけれどなぁ。
 そして開幕のカウントダウン。

 打ち上げ開始である。

 開幕スターマインは、従来のピンク主体から錦がメインに変わっていた。
 昼の強い風は夜にはやや治まり、多少左に流れるものの、それほどひどいことにはならない。ありがたいことである。



▲時々上がる尺玉の一つ

 裏側にいると進行が全く聞こえないのだが、そもそも進行をアナウンスしているのだろうか…。メッセージ花火の辺りは当然原稿を読んでいたが、それ以降は何となく間髪入れずに次々上がる感じ。おかげで、玉数を数えていないと、進行がどこに行っているのかわからないのはいつものこと。
 尺玉が上がるときは思いっきりカメラを仰角にして…あ、電柱が入るかも…。

 復興支援花火ということで、今年も菅野煙火さんの花火が打ち上げられる。その後、群馬のキャラクターぐんまちゃんと玉村町のキャラクターたまたんの花火が上がる。なかなかの型物であった。
 大曲もつつどんとかたまちゃんの花火を型で上げればいいのになぁ。


▲型物花火。これ、足の生えた雪だるまだと思っていたけれど、ひょっとしてヒヨコが正解?


▲おなじみニコちゃん

 小幡さんの花火は繊細だ。色変化とか、色の組み合わせとかが結構好み。その美しい色合いが田んぼの真ん中で夜空をキャンパスに描かれていく。
 しかし、私の片思いなのか、比較的撮影タイミングを合わせにくい煙火店である。今回も、あれ、あせっってやっているうちに次のプログラムに進んで更にアセアセということになる。ということで、時折ポーンと大型が上がったりするものだから、堂々とはみ出していたりする。


▲特殊スターマイン。始め小物花火ばかりだったので油断していたら、最後の蝶が大型だった。はみ出たー。


▲超特大スターマイン
中間地点のクライマックス。AOKチックなトラ使い?


▲超特大スターマイン
こっちは近接する2枚を合成したもの

幻想の弁天島温泉花火大会

2013-07-07 22:13:00 | 花火

▲弁天島温泉花火大会。ちょっと花火が高いところに上がると、こういう風にもやっと…

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 週末は弁天島の花火大会へ。
 今年で50回大会となるこの花火大会、100年前ぐらい前から続いていたという。そして今回が最後…。
 おしまいとなる原因が、やはり警備費の負担増なのだそうだ。
 特に無料席で見る人々の警備費がうなぎ上りなんだとか。確かに祭りのにぎわいはそういう人によって成り立つのだけれど、それは屋台などへ行くお金であって、現地の警備費の足しになっているわけではない。その辺りをちゃんとわかっていない人の方が大多数だよね。このままでいくと、花火を無料でまともに見るってことは将来的にはできなくなるのかもしれない。ある意味神宮の花火大会は正しいのかもしれない(コンサートは100%不要だが)。



▲4号5号辺りでも運が良くてこんな感じ


 金曜日の夜発の夜行バスで浜松入り。浜松から電車に乗って現場に到着したのは7時前。あれ、従来の自由席だったところまで有料席がせり出してきている。さらに無料席との境目に腰高のフェンスが張り巡らされている~。これだとカメラ族はちょっとなぁ…。
 ということで、海に向かって右側にスライド。入漁券を販売している小屋を背に場所を確保した。
 そうこうしているうちに田畑煙火のトラックが入ってきて、花火師さんと花火玉&筒等一式が船に積み替えられ、打ち上げ現場の弁天島へ渡って行った。もうちょっと脇の漁港辺りから乗り込むのかと思ったけれど、これは意表を突かれた。出港する花火師さんに手を振ったけれど、返してもらえなかったよ、くすん。



▲枝垂れてくるタイプの花火は救いがある

 いったん浜松中心部に戻って、ネットカフェに潜る。まんが本を読みながら、ウトウトしたりネットしたりとまったりだらだら過ごす。
 田原(愛知県)で作ったネットカフェの会員権がまさかここで役立つとは…。
 それにしても、ここはトイレはウオシュレットだし、メイク落としもあるし乳液もヘアスタイリング剤もあって、なんだかネットカフェじゃないみたい。最近ってここまでやるものなのか。まぁちょっとオサレな居酒屋でもこういうのがそろっているところがあるんだよね…。
 昼もニートのようにネットでオーダーして個室で食べ、十分休養を取った。

 昼の暑さのピークが過ぎたころようやくそこから這い出して世間に戻る。



▲大トラや3号辺りまではキレイに見える


 浜松の駅まで見上げたアクトタワー(212.77m)が、うっすら霞んで見えた。ウン、あれって、あの高さに雲というか水蒸気の塊があるってことだよね。それって、大玉見えないんじゃない…。
 なんて不安を持ちつつ、再び花火現場へ。いい具合に電車も込んでいた。
 現場に着いて見上げても空が白いので高い雲なのか低い雲なのか全く分からない。
 打ち上げ直前に、有料席を譲ってもらっていつもの最前線に移動させてもらった。

 しかし、7時台の4号雷で、なんだかモヤッとするのを確認。花火本体が雲の中というより、花火の光を周辺の水蒸気が乱反射してモヤッとした感じになっていた。アクトタワーを霞ませていた雲は確実にあそこにあるのだろう
 そして本番の打ち上げ開始で全てが分かった。





 花火開始直後の尺玉2発が雲の彼方に消えていった。
 会場全体から沸き起こる歓声ならぬため息…。

 スターマインを挟んでの5号の銘品集も9割雲の中であった。たまに打上高度が低い(失敗)玉があると思わず「次もその高さで」と言ってしまうほどに。4号玉でもうっかり高く上がっちゃうと雲の中。引き先が長いのが雲の足からわずかに見えたり、雲が色変化するのを見たりと、まさかのチラリズム作戦(誰得?)である。
 あぁ、この玉はこう変化するのに~とか、この玉は見たかったのにぃ~とか歯ぎしりするのも疲れてしまった。打ち上げ煙火店さんが変わるたびにカメラのアングルを少し変えて追いかけるのだが、シャッターが押せない。だって全部雲中開花なんだもの…。
 むしろ詳細なプログラムを見るのが悲しい感じである。



▲特大スターマインの終盤に扇打ちが…。もう、これだけで全部打ち上げてくれよんって感じ(苦笑)


▲クロセットは重ねて華やかに

 5号でそんな具合だから、尺玉も当然2尺玉も見えやしない。わかってはいるものの、2尺のカウントダウンに身構えて待てば、やはり雲中開花で芯がん重なのか小割浮模様が何色かなのかすらわからない。かろうじて引き先の冠が下に垂れてきて、その大きさで二尺と分かる具合である(音は間違いなく2尺の音だったけど)。
 ラス前の四重芯も新色すらわからない具合で…。

 そして、最後の最後の特大スターマイン。
 いきなりの扇打ち2台。今日は低い弾道ほどよく見える。だからこのままで終わってくれればと思うのだが、やはり朝のセットした花火はそういう構成ではない。徐々に打上高度が高くなって、雲の彼方に消えていった。
 湿度が高いから花火そのものから出る煙も濃度を増し、次の花火を邪魔してしまうという状況。

 まったくもって、フラストレーションというよりは、「笑い袋」のチャージがたまった感のある花火大会であった。


▲フィナーレの特大スタマ。あわてて、カメラを横向きに倒しました。



▲フィナーレの特大スタマ。こう見ると低空には結構風が吹いていたことは分かるが。上空は全く雲が晴れる気配がないまま終わってしまった。

見守り育てる心

2013-07-02 22:59:00 | 花火

▲昨年の3日の天地人花火。新潟の花火師さん合同版である

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 今年の長岡花火の「天地人花火」は2日は野村花火、3日は小千谷煙火となった。え、じゃあ、マルゴーさんは…? ご心配なく。「この空の花」花火を昨年に引き続き、マルゴーさんが2日とも打ち上げ。多分2、3日で違うスタイルになるようだ(豪華だ!!)。

 で、花火好きの間でささやかれる「小千谷煙火で『天地人』大丈夫かいな?」という声。
 正直、地元の私ですら、胸を叩いて「任せてくれ!」とは言えない。だからって、最初からネガティブで見るのはやめて欲しい、というのが真情。

 長岡の花火が「越後の花火」を代表するものである限り、地元の煙火店さんがその中心にきちんと立つべきだと思うからなの。
 確かに、全国的に優秀な花火師さんが贅を尽くして高いいい玉を持ってきて長岡というフィールドでバシバシ上げれば、それはそれで素晴らしい。大絶賛である。
 でも、それって「長岡」の花火なのか…。



▲クライアントの提供花火は小千谷煙火さんが担当している

 長岡の花火は、長いこと嘉瀬煙火工業が引っ張ってきた。戦争、そしてシベリア抑留から帰ってきた嘉瀬老人(仕方ないよ、私が子どものころからこの名前で朝日山のCMに出ていたんだもの・笑)が、三尺玉を復活させ(長岡は戦前から三尺玉を何発も上げていた)、時間をかけて努力して工夫して今の長岡三尺のスタイルができた。
 今、嘉瀬煙火は花火製造から手を引いた。現在は玉を他所から仕入れて打ち上げを行っている。一時息子が製造を再開するというニュースがあったが、あれから何年経ってもその成果が表に出てこないことを考えると、物理的問題(花火工場は周囲の安全確保が大変で、嘉瀬煙火が花火製造から手を引いたのも周りに住宅が進出してきたからである)て頓挫しているのかもしれない。
 では、長岡の花火は誰が引き継ぐのか…。

 現在の長岡花火は、嘉瀬煙火(長岡市)、新潟煙火(新潟市)、阿部煙火(加茂市)、小千谷煙火(小千谷市)の4社合同打ち上げとなっている。三尺は阿部煙火と小千谷煙火が担当している。なかでも、小千谷煙火は嘉瀬さんから三尺の作り方を引き継いだ煙火店である。
 (阿部さんとこは日本一三尺玉を製造している煙火店だろう。某大玉花火大会へも供出しているそうだし…)




▲匠の花火での小千谷煙火の打ち上げ「昇小花菊花彩光」。私の記憶では、分砲は昔から多くみられる小千谷煙火の花火である。私は子どものころから「マッチ花火」と呼んでいた


 それにね、どんどん膨らむ花火総費用。
 その膨らむ部分の多くは警備費ってことを一般の人は知らない。花火好きでもそこまで気付く人はかなりのマニアだ。つまり、どんなに花火大会が有名になっても、花火そのものにかけるお金はあまり伸びていないというのが現実だ。
 しかも長岡花火は100%スポンサーによる打上である。実は花火本体の費用は税金から拠出されていないのである(警備費とか周辺案件には税金が使われる)。それはすなわち、「花火の経済性」も求められるということ。これは全国の花火大会においても共通の課題であろう。

 マルゴーさんや野村さんの手の込んだスゴイ玉は、同じ尺でも全然価格が違うってこと。
 一時の花ならPLみたいに金に飽かせて全国のトップクラス花火師(と書いて「もさ」と読む)を呼び寄せればよい。だが長岡はそういう花火とは違う。

 長岡花火は競技会ではない。戦災復興を願う祭りとして復活した。近年はそこに震災復興も加わり、そして過去には戊辰北越戦争での敗戦も加わり、幾重にも重なる復活というキーワードがフェニックスを生み、今に至っている。
 だからこそ地元の花火師さんに頑張ってほしいわけだ。中でも、小千谷煙火さんは三尺玉だけではなく、かなりの「部品」を長岡に納入している。長岡の花火を「下支え」しているわけだ。だからこそ、野村さんと同レベルとは多分今は言い難いけれど(ゴメン!)、迫力ある花火を組み立てて欲しいわけなのだよ。

 しっかりと地面に足を付けた花火大会であってほしいと願う。
 それは一朝一夕にできることではないと思う。
 でも、やらせねばできない。



 長岡出身の山本五十六は言った。
 やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。




 かつて嘉瀬さんは何回も正三尺玉の打ち上げを失敗した。その時、スポンサーの蔵元の社長は言った
 「嘉瀬さん、今年は残念だったけれど、気にしなくていいよ、来年は立派な三尺玉を打上げて下さいね、楽しみにして待っているから」

 今、必要なのはこういう見守る姿勢なのではないかと思う…。



▲三尺玉も小千谷煙火が半分担当。これはちょっと形が乱れているが…。