まだまだ、陽射しが強いらしく、庭の雪も融けてきた。風も全く暖かかったのでブロックで竈を作ってあるので、焚き火をしながら、パンでも焼こうと言う事になった。
かみさん、物置小屋から一輪車をひっぱり出して、裏の林に薪拾いに。ガンガン燃やそうと大張り切りだ。
雪が融けて土が濡れているとはいえ、ちょっとでも日が飛ぶと、火事になりかねないので、水道ホースを出して、不測の事態に備える事に。
隣の牧場から買ってきた「チョリソー」、ホイルで巻いて「焼芋」←これがメインね。後、リンゴがあったので、芯をくりぬいてバターと砂糖を入れて「焼きリンゴ」もね。
火力が強いので、熾き火になってもコーヒーは熱くなるは、パンはあっと言う間に焼けるし、おやきにしても、中まで、熱くなった。昔、針が小学校の頃、教室にはダルマストーブがあったのだが、石炭を入れ過ぎると、ストーブの腹が真赤になって、その腹で給食のパンを「ジュー」っと焼いたんだ。
女子供は、大概、一枚しか食べないで家に持って帰っていたか、黙って捨てる子なんかがいたので針はみんなから残したパンを貰ってジュージュー焼いて食べたもんだ。女子供もランドセルの中を汚さなくて済むのでこぞってくれたもんだ。
そうしたら、ある時、「針君は、ストーブでパンを焼いて、汚いと思います!」「朝、雑巾で拭いて入る所で、「パン」を焼いてます」だってさ。ヌカシヤガッタナ。←真赤に燃えちゃえばそんなの関係ないのにね。(笑)
そうこうするうちに、いい匂いがして空腹をそそられたんだろう、今度は何て言ったと思う?「針君はズルイと思います。一人でパンを焼いているなんてズルイ!。順番を決めて焼くといいと思います。だってさ!。フン。勝手な奴らだ。
と言う訳で、その後誰もパンを分けてくれなくなり、全員がパンを残さなくなったんだ。そりゃーそうだろ、あれ一回食べたら、パンそのものの美味しさを味わう事が出来るんだ。針は先生に感謝されたんだよ。
「針君のお蔭で誰もパンを残さなくなった」って。(これ、本当の話だよ。)当時パンが分厚くて2枚出されて、冷え切っていて美味しくなかったんだ。バターじゃなくてマーガリンだったしね。
針の生まれた六本木界隈の小僧供はいいとこお嬢さんがいっぱいいたので、口に合わなかったんだろうね。そうすると、お腹の空いた子もそれらの子の模倣をする。顔色を窺うんだね。右へ倣えだ。空腹には勝てないだろうに。
だから、その時にパンをたらふく食べた記憶が鮮明に残っているのだよ。でも懐かしいし、美味しかったなあ!。
凛とジャックはパンが焼ける頃から、針に付きっきりだ。
竹櫛で差すとスポっと刺さる。完璧な焼き上がりだぞ。むふふ。
プチヘブンさんの可愛いお洋服を着て、煙の中へばりついている凛とジャックだ。これじゃ、匂いが付いちゃうね。
パン、焼き芋を狙って、竈から凛&ジャックは離れない。これなら危なくないし、何でも簡単に煮炊きできる。来年はバーベキューコンロだけでなく竈を使ってもやろうっと!。パンの網焼きもストーブの焼き上がりに似ていてとってもいいんだぞ。何枚も食べちゃうのでこまっちゃうけどね。