高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

沈黙

2017-01-23 13:23:06 | 日記

遠藤周作さんの小説「沈黙」

たしか、高校生の頃に遠藤周作ブームがあって、この本も手に入れたが、重いテーマに読みきれなかった記憶がある。 そして、映画「Silence」が上映されることを知り、この小説が原作であることを知った。改めて電子本で買い求め、昨夜、一気に読破した。

推理小説で、次の展開が気になり時間が過ぎるのも忘れ読みきるのとは違う気持ちだった。隠れキリシタンへの迫害弾圧、拷問の穴吊り、水張りつけ、俵巻きシーンは、いやおうなしにイメージせずにいられなかった。なぜにそこまで過酷な試練を神は与えるのか・・・、神はなぜ沈黙するのか・・・。殉教とは・・・。読んでいてぺージをめくるのが苦しかった。しかし、読み進めるしかなかった。主人公の宣教師・祭司がいることで、信徒が拷問にかけられ殺されてゆく。棄教を迫られる祭司の苦闘が描かれる。「神の御加護とは何か」 キリストを売ったユダとはなんだったのか・・・。なぜ、あなたはおこたえにならないのか、沈黙するのか・・・。

現代社会の中東の戦争、世界の貧困、福島の原発事故・・その当事者でなく、その外側から意見を言うのは、この物語のヨーロッパの宣教師達がマカオを経由して極東の日本の地に布教派遣され、棄教を迫られていることを批判するのと同じことかもしれない。 だから、どうしたらいいのか、そのような結論じみたものがエンディングにはなっていない。 ユダはキリストを裏切ったが、十字架を背負い歩く場でも許しを乞うていた。はたしてキリストはユダを許したのだろうか・・・・・。 主人公の祭司は、結局、踏み絵を踏み(踏まされ)、棄教し、日本人名をつけられ、日本人の妻子と結婚して日本に生きてゆくことになる。

何が善で何が悪なのか・・・。「そんなものはない」と、作者・監督は言っているのだろうか。壮大な矛盾をつきつけれる作品だが、生きるとは、そういうことなんだ・・・、と悟らずにはおられんな。

なんとも重たい苦しい話だ。 映画には興味はあるのだが、果たして観にいけるだろうか。心が揺さぶられそうで、怖くて観られないかもしれないなあ・・・・・・。

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いい天気だなあ・・しかし・・。

2017-01-23 13:01:23 | 日記

昨夜から雪が15cmほど積もりました。新雪が眩しい風はちょっとありますが、穏やかな日中で、今日は薪ストーブも快調、ダウンジャケット来て、毛布かけて電熱ストーブをつけたら、汗ばむほどであります。 事務所の薪ストーブは春まで燃料がもつかが心配な量。ここのところソーラー発電は充電はされているものの、北電供給とスイッチが切り替えられない不調。 電力消費を少なくエコエネルギーに気をつけているものの、なかなか順調にはゆきませぬ。努力が足りんね。

週末は、三陸ひとつなぎ自然学校の同窓会イベントへ参加する予定です。設立から5周年を迎えます。それを記念してかつてボランティアに参加人達を中心に集い、現地の方々と交流をする企画です。2011.3の大震災からもこの3月で6年。まだ多くの人々が仮設住宅暮らしをしています。一昨年の12月にハマボウフウの移植(釜石のハマボウフウで種取した幼芽を黒松内で育苗して再移植)に行ってからも1年がたった。被災地の今をこの目で確かめてこようと思います。

被災地復興、福島原発事故の後処理もままならぬままに、時は過ぎてゆきます。世情は徐々に東京オリンピックに向けて、「オリンピックを成功させるために・・」みたいな空気感が漂い充填されつつあるように感じます。憲法改せいも現実路線が敷かれ始め、トランプ政権が世界にどのような影響を与えるのか不安が広がり・・・、現政権のみが次も選挙勝利のために描いた戦略を着々と戦術化しているように感じる。 連れが言う・・・

「アンタはいろいろと反対意見があるようだけど、一向にあんたが言うように変わらないのは、アンタが間違っているということじゃあないの?」

この言葉、実に現状を表しているように思えた・・・と、徐々に世情の空気が変わって来ている・・・。

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