NPOねおすを発展的解散するので、我が身の置きどころも再度明確にしなければなりませぬ。 黒松内ぶなの森自然学校は運営協議会方式の任意団体であり、これまでNPOねおすと委託関係を結んで職員を派遣するという形態をとっていました。 その本体ねおすがなくなってしますので、新たに仕組みを作り直さねばなりません。いろいろ思案しておりましたが、やはり運営母体としてNPOがあった方がいいだろうという線に考えが落ち着きました。 新NPOの名称はまだしっくりとしておりませんが、とりあえずカタチから入らないと次に考えが前に進まないたちなので、仮称「NPO法人くろす野外計画社 」としました。設立趣意書をしたためました。
NPO法人くろす野外計画社設立趣意書
私たちはいま、未来に向かって解決しなければならない、たくさんの問題を抱えています。中でも環境問題は地球規模的な大きな課題であります。しかし、地域に根ざした活動を展開してゆくと、環境問題のみならず、社会福祉、地域振興、活力ある社会を形成するために若い人材の育成、グローバル社会における国際交流など、さまざまな社会課題が複合的に絡み合っていることに気づかされました。そして、「自然と人、人と人、社会と自然」の繋がりづくりを使命とするとき、地域の特性に着目しながら各地で事業責任を持った独自な活動を展開すべきであるという考え方に到達しました。
本NPOの源流となる北海道自然体験学校NEOSは、1992年に子どもの自然体験活動、大人の自然講座や登山を中心に自然体験型環境教育の実践を旗印に設立されました。その後、「交流と学び≒エコツーリム」を実践することでNPO法設立と同時に全国でも先頭を切ってNPO法人化し「ねおす」となりました。以後、20数年をかけ、この活動は自然体験活動をベースとした地域づくりや人材育成へと広がりを見せ,北海道の各地に自然学校の設立を行ってきました。
私たちは、『限られた自然』と人間社会が共存できるシステムの創造が、持続可能な地球社会の実現につながるものだと考えています。そして、そのシステムは「自主自律できる個性ある・専門性ある小集団・コミュニティ」を数多く創出させ、それらのネットワーキングを緻密に進めることで「社会の真のセイフティネット」を育むことができると考えています。
その結果として、東川町、苫小牧市、登別市、七飯町等に「個性ある地域活動を展開する自然学校コミュニティ」を複数創業独立させ、各地に人材を輩出してきました。各地域の経営の自主自律性を育む方針を取り、NPOねおすは、2016年度より、いち組織ではなく、「自主自律する個性ある集団」による連携体へと発展的解散をすることになりました。
人は価値観や行動様式が異なる非常に『多様な存在』であり、複雑な利害関係をもちながら社会を形づくっています。この人が他の生物の存在も考慮しながら、共生できる社会を構築するためには、まず人自身が、その立場、考え、暮らし方が異なる他のあらゆる人々(世代間、地域間、職業間等)の相互理解を促進してゆく必要があります。つまり、お互いに一緒に時を過ごす場をつくり、情報や考え方を交換し、自らの価値観の見直し作業を行いながら、これまでの生活様式(暮らし方)の変革を継続的に模索して行くことが、今の世の中に求められていると考えています。
ここ黒松内町での活動現場でも同様であり、これまでの黒松内ぶなの森自然学校の事業を土台としNPOねおすの理念を継承しつつ、黒松内・寿都の自然豊かな北海道の大地を次世代にバトンリレーすべく、関わる人材を育成し自らの仕事と生活を生み持続可能な地域社会に貢献できる事業型小集団(コミュニティ)として、特定非営利活動法人くろす野外計画社を設立致します。
注釈) 「くろす」は、黒松内と寿都地域という語呂合わせと、さまざまな価値・活動をcross(十字継手、交差十字路)するという思いを込めています。
2016年2月吉日
特定非営利活動法人 クロス野外計画社
設立代表者 高木晴光
地元の市民団体の活動への参加と里親としての子育てに追われていて、久しぶりにこちらに伺ったところでした。
ねおす解散とともにぶな森も変わっていくのですね・・・
IDUも二十歳になり、そちらでの生活も一昔前といえる時間が流れました。
千葉の空の下から「くろす野外計画社」の発展をお祈りするとともに、引き続き関わりを持っていけたらと思っています。
※里子は「早くじぇっとさんに会いた~い」と言ってます。