晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 騎馬民族の道はるか(1) 7/8

2012-07-09 | 雨読

2012.7.8(日) 曇、雨

 雨読が連続するのは梅雨で読書がはかどっているということもあるが、大体三冊ぐらいの本を同時に読み進めているからである。つまりメインの読書とお風呂や買い物に出かけたときに読む本と、寝る前や起きたときに寝っ転がって読む本とを順次読んでいるので、読了が重なることがままあるわけだ。
 古代製鉄遺跡や金属関連の地を調べていると、牧(馬の牧場)に突き当たる。最初が胡麻(ごま・南丹市)で、老富町の胡麻峠の由来を探るべく調べていたら、どうも胡麻は金属に関連する土地らしいと気付く。それは地名、神社、鋳物師の存在、マンガン鉱採掘の隆盛などからであるが、実はかつて官牧が存在しているのである。Img_3295
 
胡麻駅周辺、牧はどの辺にあったのだろう。


 次が長野県の須坂(すざか)であり、この地も古代の製鉄と牧が同居しているのである。
 極めつけが「古代日本の鉄と社会」で紹介した尾崎前山遺跡(茨城県)の発掘と同時に官牧の遺構も発見され、官牧と古代製鉄の結びつきが証明されていることである。
 なぜ牧と製鉄が結びついているかと言うことについて、馬具には鉄が使われているからということと、牧に対する租庸調の税の中に馬具や鉄製品が含まれていることの二つが知り得た理由である。馬具の三点セットは轡(くつわ)鐙(あぶみ)鞍(くら)だということだが、蹄鉄は馬具には入らないのだろうか。入らないのである、わたしは以前に蹄鉄は鉄を沢山必要とするだろうという風なことを書いたことがあるが、少なくとも古代の馬には蹄鉄は使っていないようである。馬が家畜化することによって蹄鉄が必要になってくるのであって、野生同様の放牧では必要が無く、日本では本格的に使われるのは近代になってからだそうだ。となると馬具には鉄は絶対に必要ではあるが武具や農具のように量的に必要なものでも無さそうに思える。
 また後者の理由、税に鉄製品が含まれているということは、牧に製鉄施設があるという結果のことであって、牧と製鉄が結びついている原因とはならない。
 牧を経営するのは特殊な技術が必要で誰でもできると言うものでは無く、いわゆる騎馬民族がその技術を日本に持ち込んだと思われるが、かれらが同時に製鉄の技術を持っていたとしたらどうだろう。そう考えると牧と製鉄の関係がすっきり理解できる、騎馬民族に関する本を読んでみようとした理由である。
 未読の書架をのぞくと多くの関連書が出て来た、第一に読んでみようとしたのが本書である。P1020122
 「騎馬民族の道はるか」高句麗古墳がいま語るもの 森浩一・NHK取材班著
 NHK出版 1994年3月第一刷発行 定価1,600円 古書購入

【作業日誌 7/8】
室外機カバーグリーンネット用作製

今日のじょん:雨上がりの朝は野菜畑ウオッチング。近所の畑は最高の野菜の先生だ。ジャガイモはすっかり終わっている、我が家も早く収穫を終えねば。カボチャはどこも爆発している、好き放題伸ばしとけばいいみたい。トウモロコシはネットが絶対。トマトだけは我が家が一番早いみたい、こんなこと初めて。今日はキャベツの収穫をして、野菜だけは自給となった。P1020120 P1020121_2
 

コメント
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