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(2枚目は やがて 花びらが散り・・・)
日曜日の出初式の帰り道
駐車場まで ほんの10分間ほどの 暖かいお話です
ゆっくり歩いている私 ちいさな女の子のむずかる声に後をふりむくと
親子3人ずれの姿が・・・
ベビーカーに乗った1才ぐらいの女の子が
ベビーカーから頭を横にずらして 体半分ぐらいをのりだして激しく泣いていました
いまにも頭から落ちそうになっていて・・・
おかあさんが女の子の頭を左手で支え、右手でベビーカーを必死に押していたのです
「○○ちゃん、だいじょうぶだから!」を繰り返しながら・・・
わたしは不安になって立ち止まってしまった
よく見ると ばたばたしている小さな足は くつしたもはいていない 真っ赤だ
「おかあさんが だっこしてあげたら? わたしがベビーカー、押してあげますから・・・」
思わづ 声をかけていた
やっとシートベルトをはずしてもらった女の子は おかあさんの胸に
すると あんなに泣いていたのに ピタリと ご機嫌がなおったのです
ベビーカーに乗っているのは 寒くて、冷たくて、窮屈でいやだったのでしょうね
4歳ぐらいの男の子が(お兄ちゃんでしょうね)妹の小さな靴をしっかり持っています
それから わたしもベビーカー押しながら 一緒にならんで歩きはじめました
久しぶりのベビーカー、軽くてスイスイ~ 気持ちよく 手になじみます
4人の孫たちと よくこうして歩いたものだなぁと思いながら・・・
男の子がふいに声をかけました
「おばちゃん これはなんのおはな?」
手のひらには真っ赤な花が ひとつ
「あ、それはねぇ、さざんかの花よ、きれいねぇ」
道沿いには今盛りのさざんかが いっぱい咲いていたのです

たきびだ たきびだ おちばたき・・・
突然 男の子がにこにこ 歌いはじめたのです

しもやけ おててが もうかゆい
うれしくなって わたしも一緒に歌って歩きました
きっと幼稚園で習っていたのでしょう
泣き止んだ妹に ホッとして 元気がでた お兄ちゃんだったのでしょうね
駐車場に着きました
「どうも ありがとうございました」 にこにこのおかあさん
「それじゃ 気をつけてねぇ」とわたし
すると

あの激しく泣いていた女の子がにっこりして しっかりと手をふってくれたのです
「うわ~ うれしいなぁ

わたしは小さな兄妹の 柔らかい小さな手に そっと握手を
ちいさな手の温もりがほっこり・・・
今日もまた
