降りしきる雨の中を出かけた。
深い悲しみがこの雨で、少しでも流れてくれるかもしれないから・・
去る9月19日、友人Mさんの訃報を知り愕然となる。
45年余にもわたる5歳年上の親しい友の急逝に、言葉をうしなった。
享年83歳・・・
つい7月の初めに、Mさんの家近くまで行ったとき、ちょっとだけお邪魔した。
いつもどうりの張りのある元気な声、
「涼しくなったらまた食事にでもこうよ」
どちらからともなく約束したばかりだった。
もう、ひとりの友でもある一人暮らしのTさんが
この春に介護施設に入居したので、「いっしょにお見舞いに行こうね」
とも話したばかり。
あまりにもあっけない最期やったですよ
ほんのすこしの間でも 看病できていたらと思うと
もう、さみしいというよりも なんと言うのでしょうなぁ
かわいそうで、どうしょうもなかとですよ・・・
あの日も、家内の膝の治療のために病院へ送り、
終わったとの電話で迎えに行きました。
家内は帰ってから少しつかれたのか、このソファに
横になっとりましたたい
お昼ご飯時になってもなかなか起きてこんので、
「おい おい」と声をかけましたら・・・
異変に気付いて、救急車をよぶも手当もむなしく
クモ膜下出血でした・・・
苦しまずに逝ってくれたのが、せめての救いですかなぁ
一人残されたMさんのご主人、遺影の前で淋しく話してくださった。
これといった病気もなくて元気だったMさんの遺影は、
いつものように微笑んでいた
「Mさん、もう少し待っていてね。わたしもいくから待っててね」
と 後ろから声がした。
「いやいや そげんなこと言わんでください」
ほんの少しだけ笑顔のご主人のひとことで、また涙する
帰りには玄関先で、そっと見送ってくださいました。
さようならMさん・・・