さつまいも、からいもの季節です
収獲は、すべてじいやがやってくれますので、私は配達専門です。
今日の芋は金時芋
足柄山の金時さんを連想させる、表皮が赤いのが特徴です。
これも甘くてねぇ・・・
「あんたは、ふのよかったたい!ごげ~んなよかおばちゃんに逢うて!」だって!
両親の命日が近くなり、熊本の墓参りへ行った。
帰りに、久しぶりに熊本市内へまわってみようかと思い
ハンドルをきったが、道がわからんなぁ・・・
そうだ、カーナビがあったじゃん!
さしあたり、分かりやすいところで県立美術館と検索をいれた。
しかしながら得意の方向音痴もんは、田舎から市内への道はカーナビがあっても
自信がなかぁ~。
ひたすら、カーナビの案内を頼りに車をすすめたが・・・
ナビは、チト余計な案内が多いのとちがう?
チョコチョコと音声がはいるので、思わずそれにつられて
オロオロと従ってしまい、とうとう変な小道に入り込んでしもうた。
さぁ困った。元の道へもどろうとしても方向が反対になり、大きな道路に出たら
逆方向に走行するはめになり、たちまち頭は混乱状態に。
「あ~どげんしたらよかろか?」
とりあえず道路沿いの、大きな仏壇屋さんの前に駐車、
ここなら安心だヮ・・・
「あのう、ちょっとおたずねいたしますが・・・」
店内には人のよさそうな一人の女性買い物客さんがいて、店主をさしおいて
「はい、なんな?」
訳を話したらすぐさまに
「うちが道案内してやるけん、車に乗せんな。
あんたじゃ、とてもそこまでは一人では行けんばな!」
「それがですね・・・私は脳梗塞の経緯があり、医師から人を乗せてはいけませんと
いわれていますので・・・」
「よかよかぁ、人間いっぺんは死ぬとやろけん、あんたと道ずれもよかたい!」
と言って、さっさと助手席に座ってしまった。
たは~、どうする?
仏壇屋の女店主さんが、気の毒そうに笑顔で小さく手を振ってくれていた。
「わたしゃな、県民百貨店まで行くつもりじゃったたい。
丁度方向が一緒じゃけん、傍まで案内してやるけんな、安心せんな」
てな訳で、ぺちゃくちゃと熊本県の標準語で話がはずみ、約30分余で
目的地近くまで来た。
やはり市内にはいると、バスや電車が走り、ビルも立て込んでいるので、
私ひとりでは行けなかったかも知れない。
いまさらながら、この案内人さんに感謝の気持ちだった。
「あんたは年はいくつな?」と聞くので「75才です」というと
「あら、うちがふたつ若っかたい!」とにっこりした。
どう見ても、私よりは年上のようだと見込んでいたが・・・うふふ
百貨店を通りすぎても、まだ降りようとしないおばちゃん。
「もう、分かりましたから、ここまででいいですよ」
「ほんなこてよかな?わかるな?」と念をおされて、
ひとりになり、美術館へたどりついた。
はあ~、くたびれたぁ~
ふ?
このあたりの言葉で、 運という意味です。
ふの悪かった!でも使います。