一輪 けなげに咲きました つわぶきの花
一人でいても・・・
脚と肩の痛みは依然としてまだ続いているが・・・
気分にあわせて リハビリを兼ねての散歩はどうにか こなしている
今日はコースを変えて 近くの川沿いの道をえらんだ
川沿いのそれは いま枯れ草のなかに すすきがいっぱい
満々と水をたたえた S川の 少し冷たい風に揺れて
おいでおいでをしているすすき・・・初冬の風情だ
土手道をすぎたら人家の並ぶ道にでる
道沿いの1軒の家に目をやると人の姿がみえた
その家の玄関を見て
「あ・・・」 わたしは 立ち止まってしまった
玄関先から道路ぐちまでに 5~6段の急な階段が下方に続き
降りたらすぐに道路、そこには車が遠慮なく走っている
その急な階段をもう90歳は越えていると思われるおばあさんが 降りはじめたのだ
手摺につかまってゆっくりとゆっくり降りてきて
「はぁ~ぁ」と腰をたたいた
わたしは思わず、「だいじょうぶですか?・・・」
「いや 毎日のこつですけんが 慣れとりますたい」
あ~たは散歩かなぁと逆に わたしに微笑んだ
それから わたしも並んで歩きはじめた
「家にいても毎日どうしょうもなかたい、今日は友達と待ち合わせで・・・」
「へぇ~、デート
ですか?」
「うん、鎌持ってな 近くの公園の草取りになぁ・・・」
「・・・」
もう10年以上もこの家で一人で暮らしていると聞いた
毎日がひまなので、今日もなんかせんなら~と・・・
このおばあさんは病気もしないのだろうか
もしそうなった時 病院へつれてゆく人いるのだろうか
我が家の草とりもできない わたしはもうここで負けているな
一日おきの病院通いで、顔見知りになってしまった看護師さんと患者さんに
にっこり挨拶ができるようになってはいるけど・・・
ボランティア精神旺盛な おばあさんから
なにか”色々な人生の歩き方”のようなものを教えていただいたような、
まず健康でいられること、そして人にやさしい心も・・・
「あ、来た来た ほんなら あ~たもぼちぼち行かんな・・・」
元気なおばあさんがもう一人 先のほうから姿が見えてきた
同じように 帽子、手袋、そして鎌を手にして・・・
それじゃ~と
手をふり別れて わたしは また一人で歩き始めた
元気が一番じゃ~
なんかほのぼのとした気分・・・
明日もまた逢えるかな・・・
柊木犀 ( ひいらぎもくせい ) のやさしい香りがただよっています
お正月 もうすぐだなぁ~とそんな気持を伝えてくれます・・・