秋になるとヨウシュヤマゴボウの実が紫色に熟す。ヨウシュヤマゴボウはアメリカ原産のいわゆる帰化植物で空き地や線路際などで見かける。実がブドウの房に似ているため、よく『ヨウシュヤマブドウ』と記憶している人がいるが、ヨウシュヤマゴボウが正しい。
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通勤路の途中にある家を取り壊していたが、更地になると10日もしないうちに芽が出て、みるみる茎が太くなってくる。この段階では植物の名前はわからないが、あっという間に白い房状の花を咲かせ、ヨウシュヤマゴボウが生えてきたことに気づく。ふと周りを見渡すと同じようにいくつもの株ができていて花は緑の実になっていく。そこまで1ヶ月程度、その速さに驚く。
実は徐々に大きくなり、色が濃い紫色に変わっていく。
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子供の頃には理科の実験と称してこの実を潰して白い布を染めたことがあるが、あまり良く染まりすぎて手の色も紫に変わり、落ちなかった苦い経験がある。
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実はヨウシュヤマゴボウはアルカロイド系の毒がある植物である。毒性が強いのは根の部分だが、実にも毒があり、今から考えるとよく何ともなかったなあと感心する。しかし、当時は理科の副教材にもヨウシュヤマゴボウの実で布を染める実験が乗っていたような気がするので毒性は強くないのだろう。
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因みに名前の『ヨウシュヤマゴボウ』、これは漢字にすると『洋種山牛蒡』となるが、これは在来種のヤマゴボウに近似しているからだが、良く漬物屋で売っているヤマゴボウとは違い、こちらも毒がある。食用にしているのはキク科に属するモリアザミという種類であり、全く違う植物のため、注意を要する。
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ヨウシュヤマゴボウの実が色づくといよいよ秋が深まってくることを実感する。そう言えば家の近くのヒガンバナも咲き始めた。
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