hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

今年のタイガースのスタート〜阪神ファンの戯言

2023-04-12 05:00:00 | 阪神タイガース
2023年の阪神タイガースのスタートは万全なものとなった。DeNA戦3連勝、広島戦は1試合雨で流したが1勝1敗、ヤクルト戦は接戦続きだったが1勝1敗1分、つまり8戦終わって5勝2敗1分なのである。

昨年は開幕試合で大きく躓き、ヤクルト、広島、巨人に全敗、初めて勝ったのが10戦目の甲子園でのDeNA戦である。

しかし、その後もDeNAに1敗、広島に2連敗(1分)、中日に3連敗とこの時点で1勝15敗1分ととんでもないスタートであったということで前年との比較は全く意味をなさないが、今年の戦力を分析してみたい。

まずは投手力、先発は青柳、才木、大竹、西勇は素晴らしいし、負けてはしまったが、雨天の中でよく腕を振っていた西純矢も悪くない。気になったのは第二戦に投げた秋山だけである。



セットアップも浜地は手痛い1発で負け投手とはなったが、石井、ケラー、加治屋は調子がいい。岩崎も最初はやや心配したが、戻してきている。



さらにクローザーの湯浅はWBCで自身を付けて戻ってきたその調子を維持できている。ヤクルトの防御率0.77は異常だが、阪神の2.43はいい数字と思う。


問題は打撃力である。2番の中野、3番のノイジー、4番の大山は打撃10傑に入っているし、近本もよく打っていてチーム打率も.246とDeNAに次いで2位である。一見良さそうに見えるが中身が問題。現在の総得点が26だが、最初の4試合で23点、残りの4試合では3点、つまり1試合1点も取れていない。その大きな要因は5番を打つ佐藤輝明の不調である。どう見ても立ち遅れているのに早く矯正して回復してもらいたい。

もう一つ気にしているのはホームランが濱口の1本しか出ていないことである。セリーグではヤクルト・巨人・広島が各7本、DeNAが6本に対して阪神・中日は各1本は寂し過ぎるのである。

今日から巨人戦、相手は5連敗のチームだが、WBC組の戸郷が先発投手であり、簡単には打ち崩せない。西勇輝に好投してもらい、もらった少ないチャンスを生かして勝利を重ねることを祈りたい。(4月10日15時脱稿)

『土門拳の古寺巡礼』展を見に行く

2023-04-12 05:00:00 | 日記
ようやくコロナをあまり気にせず美術館巡りができるようになった。恵比寿の東京写真美術館で土門拳の『古寺巡礼』の展覧会をやっていると知り、早速行ってみた。



土門拳は日本で最も著名な写真家の1人であり、戦前から戦後すぐにかけては35mmのハンディカメラを持ち、初めは戦場、戦後混乱期の街角、特に戦災孤児、安保反対の闘争など社会派のカメラマンや日本の著名人のポートレート撮影家などとして活躍した。その後代表作に『ヒロシマ』『筑豊のこどもたち』がある。一方で文楽、仏像などの撮影も戦前から始めていた。

1960年に脳出血を発症、35mmカメラの撮影ができなくなったことから大型カメラを据え付けた『古寺巡礼』の撮影を開始した。会場には自ら書いた古寺巡礼の墨字も飾られ、彼が最初に撮影した室生寺、法隆寺などの写真が並ぶ。

(神護寺薬師如来)

(室生寺釈迦如来)

特に仏頭の写真が多く、土門が高く評価した京都・神護寺の薬師如来立像、中宮寺の弥勒菩薩坐像、薬師寺の観音菩薩立像、改修前の薬師寺東塔など殆どが実物を見たことのある仏像だが、土門拳の目を通すとここまで研ぎ澄まされるのかと驚く。しかも顔を正面から撮るばかりではなく、手の先、足のどっしりした様子、千手観音の手の凄さなど土門が意図したものが少し分かる気がする。
(浄瑠璃寺吉祥天)

(向源寺十一面観音)
他にも鳥取県三朝町にある三仏寺の投入堂や蔵王権現像、大分県臼杵市の石仏(頭部がまだ地面にある時の写真)など広範囲に活動していたこともよく分かる。また、琵琶湖の北側にある向源寺の十一面観音立像の大爆面について恐ろしい形相と評していたのは面白い。撮されている寺社、仏像は9割を見たことがあるが、実物を見ても気づかないことがあまり多いことに驚かされる。

(薬師寺観音菩薩)

室生寺は1935年最初に撮影したお寺だが、彼が何回逗留しても雪が降らなかった。しかし、辛抱強く待ち続け、静けさの中に雪が降る姿を捉えた写真には執念さえ感じることができた。写真集を買えばそれで済むと思われるかもしれないが、美術館にパネルを並べて、一つずつ凝視すると変わった姿が見えるのが不思議である。