たまには贅沢をして鰻を食べに行くことになった。先日、親戚から千歳烏山駅近くに『鰻の薄造り』を食べさせる店があることを聞いて行くことにした。店は千歳烏山駅を降りて駅前通りから1本入った道に面しており、徒歩3分程度、名前は『あら井』という。
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ビルの地下一階にあり、螺旋階段を降りると中々立派な店構え.落ち着いた小綺麗お店である。4人がけの席に案内され、メニューをみるとコースもあるが、コースには蒲焼以外の鰻料理より天ぷら、煮物などがメインのため、アラカルトでお願いする。
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まずは瓶ビールで乾杯、お通しはウナボーンとカシラの唐揚げ、胡麻豆腐とビールにピッタリのあてが登場。
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最初にう巻き(ハーフ)登場。大根おろしが付いているが鰻のタレも持ってきてくれる。う巻きは顔がほっこりするような甘口、味は薄めで大根おろしを付けても美味い。
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続いて鰻の薄造り、かつて大分県日田市で鰻の湯引きは食べたことがあるが、その時は身が厚く、かなりしつこい印象だった。
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タレにはポン酢、梅味噌、醤油の3つが用意されていてまずは一切れポン酢でいただく。思っているより薄く、こりこり感はフグ刺身のよう。生臭さは全くなく、美味い。私は真ん中の梅味噌が最も好きである。
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堪らず『濃口・大吟醸』(石川県小松市)をお願いするが、入れ物も香りを楽しめるように特別なもので提供。
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この酒もふわっと立つ香りに惚れてしまいそう。やはり刺身には冷酒がよく合う。
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続いて『ヒレ焼き』『肝焼き』が登場。一本600円と安くはないが、2人とも好きなので1本ずつ。たっぷりの肝やヒレが刺してある。まずはヒレ焼き、パリッとした食感、少し脂を感じるが脂っこい訳ではない。山椒をたっぷり。しかも粉山椒と挽くタイプの両方があり、辛味は前者、香りは後者が勝る。
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肝焼きは大きく立派な肝はほろ苦く、堪らない。限定品ということもあり、一口ずつ味わって頂く。酒が進むのは当たり前である。
酒が無くなったので追加に『楯野川』(山形県)をいただく。
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当てが足りなくなり、海鮮の酢味噌和え。イカと貝をわけぎときゅうりで和えてある。こちらも美味い、つい美味い美味いばかりになる。
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最後に鰻重上(3800円)をお願いし、吸い物は肝吸いに100円足して変えてもらう。10分ほど待つと有田焼の重箱にご飯に乗った鰻1匹分が乗ってくる。
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陶器の器で食べさせるのは広島県宮島で穴子丼を食べて以来である。容器は扱いにくいのかもしれないが、とにかく冷えない。
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最後まで鰻もご飯もふっくらとしたまま。タレはやや甘めだが気になるほどではない。1匹鰻が乗った贅沢なお重を満喫した。連れ合いは流石に多いと姫うな重を食べたが、これもしっかりとした中身であった。2月に浜松で共水鰻を食べて以来だが、いつ食べても鰻はご馳走である。ご馳走さまでした。
あら井
世田谷区南烏山5ー11ー4
05056697628