『ドマーニ』という名前のレストランには色々と思い出がある。初めて行ったのは『六本木ドマーニ』、六本木の中心で瀬里奈ビルの近くにあったお店、バブルの最中で予約を取るのも大変だったが、真ん中にキッチンがあり、当時としては斬新な造りだった。
(ドマーニ1966)
次に通ったのが1993年頃、『吉祥寺ドマーニ』。少し外れた所にあり、料理やワインは美味いが中々出てこないところがある。『タラモサラータ』『セウタ』『ウニのパスタ』などを知ったのもこのお店。
(下北沢のドマーニ)
そして、淡島通りにあった『海路ドマーニ』(途中からドマーニ1966)、さらに渋谷、下北沢に移り、昨年残念ながら閉店した。
しかし、そのメニュー、その名前がよく似た『Tanto Domani(タント・ドマーニ)』を発見、早速お邪魔してみた。
お店は新宿副都心内にある新宿アイランドタワーの地下1階にある。
まず驚いたのが、入口で出迎えてくれるイラスト『魚のシェフ』が私が行ったドマーニと同じことである。
店に入るとフロア担当の女性に席に案内され、メニューを受け取る。まず、料理を見ると『タラモサラータ』『セウタ』は乗っている。さらに『ムール貝の蛸壺焼き』もある。
もちろんこれらを頼んで、モレスティ(イタリア産ビール)で乾杯。久しぶりだが、軽くて美味い。
最初に『タラモサラータ』が登場。下北沢の店に比べるとタラコの粒感が強く、若干塩が効いているが、殆ど変わらない。レモンを絞り、サービスのフランスパンに乗せて頂く。ビールにベストマッチ。
すぐに白ワインを注文。2皿目は『キノコと海老の土鍋焼き』、アヒージョに似た料理。ぐつぐつのオリーブオイルにシメジと海老、その通りの味である。
『ムール貝の蛸壺焼き』は淡島通りにあった店で出て来た鉄鍋と同じ、周りにドマーニの文字もある。ぐつぐつ煮えるムール貝を頂き、その穴にフランスパンを千切って放り込み、エスカルゴバター(ブルギニオンソース)をたっぷり付けて頂く。とにかく白ワインと相性がいい。
そして『セウタ』、塩にアルコールをかけ、真ん中に銅鍋を置いて出てくるスタイル。具は海老、帆立、鮭が入っている。このお店のスタイルなのか辛味は効いているがほぼ同じ味付け、懐かしさが込み上げる。
最後に『渡り蟹のトマトパスタ』、しっかり味が付いた蟹入りのソースとパスタが和えられ、美味い。渡り蟹は足やハサミは食べにくいがここまでしがんでしまう。
他にも色々メニューがあるが、名残を感じさせてくれた料理もそれ以外も全般に美味しく、感じの良いスタッフもいる楽しいお店であった。予めわらび餅を買ってしまったため、ドルチェは諦めたが、次回はここまで行くことにしたい。ご馳走さまでした。ちなみにこの日のディナーは予約でいっぱい、予約した方が良いと思われます。
タント・ドマーニ
新宿区西新宿6ー5ー1新宿アイランドタワーB1
05055922514