久しぶりにこれぞ立食い蕎麦という店を発見した。いつもは『小諸そば』『富士そば』などで十分満足しているが、この店は昔ながらのオヤジさんがやっている店である。
昔は光化学スモッグで有名であった牛込柳町の交差点を大久保方向に坂を登った左側という便利そうで不便なところにある。店の名前は『白河そば』、通り沿いには『元祖塩だしそば・ひもかわうどん、営業中』という黄色地に赤い字で書かれた看板がある。
店は立食い蕎麦にしては大きな店で新調したのか新しい海老茶の暖簾をくぐり、入店。流行の券売機などなく、1人ずつ注文して受け取ると次の人が注文する方式。前にはメニューが在るが、中々悩まされる。
私は『ごぼう天うどん』(520円)と『刻みご飯S』(160円)を注文、小銭をちょうど出すと『わざわざすみません』と礼を言われる。
サクサクな厚みのあるごぼう天がやや幅広い(きしめんよりは細い)麺の上に載せられている。まずはツユを一口、濃い目のアゴ出汁で香り高い。関西人の私には若干辛めだが。
しかし、麺の喉越しも良く、シャキシャキのゴボウがたくさん入ったごぼう天は博多ものかと見まごうほど美味い。
刻みご飯は油揚げを刻み、醤油ベースで野菜と煮たものがご飯に載せられていて紅生姜(カウンターに沢庵と共に備え付け)と共に戴くが、しっかり味でいい。前のおじさんが頼んだチョイがけカレーも良さげである。
椅子は全くなく、真ん中と壁沿いに四角いテーブルがあり、まだ昼前なのに大した人気。家族経営だが、麺類はオヤジさんが1人で切り盛りする懐かしいタイプの店であった。ご馳走さまでした。
白河そば
新宿区原町2ー8
0333587675