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プロ野球を見ていてことわざのようなことがよく起こる。これは阪神に限ったことではない。例えば26日のオリックスvs横浜、先発の大貫投手が不調で2回持たずに交代。
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きっかけは今売り出し中の4勝負けなしのルーキー宮城投手(オリックス)、しかしパリーグのため、普段は打席に立たなず、これが初打席。
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この宮城に何とヒットを許してしまう。この段階ですでに三浦監督は怒髪天のはずだが、1死1、3塁でロメロのサードゴロを宮崎がフィルダースチョイスで1点。さらにモヤの何でもないセンターフライを桑原が落球、これで2点。
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桑原は5月12日の巨人戦に同点の9回裏2死ランナーなしで1塁後ろに高いフライを打ち上げたがこれを巨人の中島と梶谷がお見合いをして落球、本来ならば2塁まで行けるところが、ゆっくりと1塁に走っただけ。真面目に走っていたら、2死2塁または3塁のサヨナラのチャンスだったのにこれを見逃し、結局同点引き分けとなってしまうチョンボをしたばかり。
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もちろん、わざと気を抜いたプレーをしているわけではないが、すでに相手に4点も取られて意気消沈したのか、こういうプレイが出てしまう。『泣きっ面に蜂』である。
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しかし、表にはあまり出てこないミスもある。ロッテvs阪神戦、秋山がいい投球をして8回を1失点、8回裏2死から大山が四球でランナーに出る。ダメ押しが欲しい阪神矢野監督は代走に江越を送る。江越はロッテ小野投手の初球に2塁盗塁を決める。打者はサンズ、得点圏打率が高いので十分期待できる。しかし、小野もリベンジとばかりに長く球を持ち2塁に牽制、飛び出した江越は帰塁できずアウトとなった。いい雰囲気がぶち壊し、嫌なムードが漂い出した。
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ここで終わればチャレンジを許す矢野監督も大目に見ただろうが、江越はレフトに守備固めで登場。絶対的守護神スアレスはロッテの鳥谷、萩野を160kmの速球で打ち取る。そこで前日ホームランを打っているマーティン、2ストライクは取るものの狙いを絞ったマーティンがうまく外角のストレートを捕え、レフト前ヒット。これをレフト江越は後逸、ランナー2塁となってしまう。何と間が悪いことか?
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続く中村奨はさらにレフトにタイムリーで1点差となってしまう。ただ、さすがのロッテも種切れ、あまり実績のないエチェバリアを代打で送り出すが、センターフライを打ち上げゲームセット。楽勝が一転辛勝になってしまった。まさに『一寸先は闇』である。
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全ての試合を見ている訳ではないが、ふと見た試合でもこれだけのドラマがある。何が起こるかわからないセパ交流戦からは目が離せない。
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