年末になるといつも浅草に買い物に行くことにしている。東京メトロ銀座線に乗り、浅草駅で下車、雷門まで歩く。この辺りには人力車の車夫が客引をしたり、外国人や修学旅行生が記念写真の撮影をしたりしている。
雷門をくぐるが、正式には風神雷神門、両側に風神と雷神がいるからだが、気の短い江戸っ子はこれを縮めて雷門と言ったためらしい。また、大きな提灯は松下幸之助が寄贈したものである。
仲見世を歩くと来年の干支に因んだネズミの飾りや羽子板・鯛・招き猫などの縁起物も飾られていて正月を迎える準備も万端である。
途中の伝法院通りの交差点からは東京スカイツリーがくっきりとみえる。
続いて出てくる門が宝蔵院門でここの大提灯には『小舟町』の文字。日本橋小舟町は我が社の事務所がある日本橋の小さな町だが、340年前に魚河岸近くの集積所があったこの町が提灯を寄贈したことに由来。雷門同様に松下幸之助がこちらの提灯も寄贈したいと掛け合ったが町内人々が断ったとのことである。これこそ江戸っ子の意気なのであろう。
本堂にお参りする。なぜか本堂に入らず外の賽銭箱の前でお参りする外国人が多いが、折角ここまできたならば大きい本堂の中まで入った方がよい。夕方は5時まで入ることができる。
本堂を出て左側の道を行くとお祭り道具を売る店やかなり時代がかった居酒屋がある。その先には藤屋という手拭いを商う店、ここが目的地の一つであり、来年の干支の手拭いを買い、帰るのである。(正月飾りとして額に入れるのである。)
ネズミ年にちなんだ柄は2種類、白地に大黒様とネズミが書かれたもの、そして左から令和と赤地に染められ2匹のネズミがいるもの。私は後者を購入。
その足で薬研堀の七味唐辛子を購入、家路に着くのである。来年は良い年となることを祈念して。