三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

苦情対応~中山記念

2007年02月25日 | 政治・社会・会社

 この半年ほど、本社で苦情を受け付ける仕事をしています。苦情には段階がありまして、そのお客さんが初めて言う苦情を一次苦情、一次苦情に対する対応が悪かったために起きる苦情を二次苦情と呼んでいます。そして二次苦情に対する対応が悪いと三次苦情、さらに四次苦情となっていきます。つまり一次苦情に対する対応がよければ、二次苦情は起きないということです。だから出来れば一次苦情の段階で解決するのが望ましいわけです。
 一次苦情は普通に現場に入る場合と直接本社に入る場合とがあります。一次苦情のほとんどは真面目で悪意のないものでして、やれ従業員の言葉遣いが悪かったとか、笑顔がなかったとか、要するに愛想が悪い対応が悪いというものです。この段階での対応が悪くなければ苦情のほとんどはその場で解決します。
 二次苦情になると、すでに一度対応に失敗していますから、お客さんの気持ちも頑なになっていて、一筋縄ではいきません。一次苦情の段階で自分の気持ちをわかってもらえなかったお客さんが二次苦情をしてくる訳ですから、二次苦情の対応で大事なのはお客さんの気持ちをわかってあげること、最初の苦情で言いたかったことをすべて聞いてあげることです。だからどこまでも黙って聞きます。聞けばもっともな話ばかりです。本当に申し訳ないと思いますし、いったいどうして現場はそんな対応をしたのだろうかと、怒りの混じった疑問を覚えます。
 ところがその後店舗に連絡して確認すると、苦情のお客さんが言うことと微妙な食い違いがあるんですね。
 例えばお客さんの話だと30分も待たされたということなんですが、それを店舗に確認すると、10分ほどかかってしまったという回答で、レジの記録を見ると店舗の回答の通り10分しかかかっておらず、このお客さんが大袈裟に言っていたことがわかります。わざと嘘をついたのか、おおよそそのくらいだろうと適当に言ったのかはわかりません。いずれにしろ、お客さんの間違いを指摘することは絶対にしません。どんな商売でもお客さんを否定して得になることなどありませんし、問題はやはり店舗にあります。つまり、10分待たせたお客さんに30分も待たされたと感じさせるような営業をしているということです。待たせている10分をイライラするほど長く感じさせるか、それともアッという間に思わせるか、そこに店舗の営業力の差が出ます。このことをわかっていない店舗責任者が多いために私のところに苦情が回ってくることになります。
 苦情は売上の多い店舗でもヒマな店舗でも起きます。売上の多い店舗はお客さんの数も多いわけで、確率的には苦情の数も多くなります。売上が多くしかも前年比を上回っていて尚且つ苦情がまったくない店舗が最も優秀な店舗ですが、そんな店舗は滅多にありません。逆に売上が少なくしかも前年比を下回っていて尚且つ苦情が多い店舗が最悪ということになりますが、それほどひどい店舗もやはり滅多にありません。店舗責任者のレベルはまあ全体にそこそこといったところでしょうか。

 苦情の中で困るのは無理な要求をしてくる場合です。次に何かをただにしろ、などと言ってくるお客さんが結構います。多分こういった要求は厳密に言うと恐喝ということになるのかもしれませんが、なにしろ相手は苦情のお客さんで、元はと言えばこちらに原因がある訳ですから、刑事告訴などといった強い態度に出る訳にもいきません。ひたすら何卒ご勘弁をと言ってお許しを請うしかありません。あまりにもしつこい場合は恐喝で訴えますと言うことになりますが、幸いにもこの半年の間はそこまではなくてすみました。
 お客さんからの苦情だけでなく従業員やその家族からの苦情もわりとたくさんありまして、例えば主人(息子)は異常なくらい長い時間残業手当もなしに働かされて身体を壊している、ちゃんとした対応をしてもらわないと労働基準監督署に訴える、なんてことを言ってきたりします。または主人(息子)は無理にこき使われたせいで鬱病になった、どうしてくれるのだと電話をしてくる場合もあります。外国人の従業員もいるのでその場合はさらに話がややこしくなります。アベちゃんが外交と経済政策を失敗したお陰で少子化が進み、外国人を雇わざるを得ないので、これからは外国人を相手の雇用トラブルが増えるでしょう。今から憂鬱です。
 ひとつ言えることは、こういう仕事は人が好きでなければできないということです。ところが実は私は、周囲にはひた隠しにしていますが、人間嫌いなのです。誰にもバレないように装っていますが、人間嫌いの人間にとって苦情処理がどれだけ苦痛か、せめてブログの中では思い切り叫びたいくらいです。まあ、叫びませんけれども。

 さて、先週のフェブラリーステークスはサンライズバッカスはかろうじて買ったものの、2着~4着は蹴飛ばした馬ばかり来て、馬券はさっぱりでした。福永のシーキングザベストは6着に沈んで、ひとつも当る要素がなかったので、かえってサバサバとしました。
 気を取り直して今日は中山記念です。かつてクシロキングがここをステップに天皇賞を勝ちまして、メジロトーマスという穴馬が2着に来たおかげで連勝は万馬券になりました。数少ないいい思い出のひとつです。
 今日の中山記念はここを勝って天皇賞という馬はさすがにいないようです。どちらかと言うとマイラーから中距離馬の争いで、ここ数年はその傾向が強くなっています。今日のメンバーはいまひとつ信頼性に欠けるメンバーですから、生涯連帯率を信頼性のバロメータにすると、ここは文句なしにエアシェイディで、シャドウゲイトインティライミタガノデンジャラスブライトトゥモローがかろうじて5割ちょうどの連帯率に比べて0.688と一頭だけ高い連帯率となっており、この馬の能力の高さを示しています。ただ中山の成績が1103というのが少し気になる点ですが、1800メートルは3011で、中心はこの馬でしょう。先行馬が揃ったのでスローペースにはならないでしょうから追い込むこの馬にとって悪い展開ではありません。しかし中山千八ですから、やはり相手は先行馬。

◎エアシェイディ
○インティライミ
▲ローエングリン
△シャドウゲイト
△マルカシェンク
△ダンスインザモア

馬単と3連単を少し買います。
たった今ニュービギニングが阪神9レースで負けたので、そのお兄さんのブラックダイドも買いません。引退した偉大な兄弟に比べると、それほど期待するのも可哀想ですしね。

 阪急杯はスズカフェニックスキンシャサノキセキシンボリグランのほぼ3頭立てでしょう。今週は堅い決着になりそうな気がします。

◎キンシャサノキセキ
○スズカフェニックス
▲シンボリグラン
△エイシンドーバー
△プリサイスマシーン

上位3頭からの流しで馬単と3連単を、やっぱり少しだけ買おうかなと思っています。実は先週あまりにも負けすぎたので、今週は少し控えないといけない羽目になりました。