捨てるのモッタイナイ!賞味期限切れ品、スーパーで格安販売 2008年12月5日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081205-OYT1T00444.htm
賞味期限が切れて2年が過ぎた炭酸飲料が10円、1年過ぎたチューブ入り調味料は38円――。東京都江東区の食品スーパーが、「モッタイナイ商品」と称して賞味期限切れの格安商品を専用コーナーに陳列している。
保健所から指導を受けても、「まだ食べられるものを捨てる方がおかしい。今の日本人は無駄をしすぎ」と撤去を拒否。「期限切れ」と明示しているので、日本農林規格(JAS)法違反には問えないという。
この店は同区亀戸の「サンケイスーパー」。経営者の水野二三雄さん(76)によると、賞味期限切れの商品専用のコーナーは4、5年前、店舗の2階奥に設置した。
1畳ほどのスペースには、ケニアの女性環境活動家でノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんの名前と共に「平和賞バンザイ モッタイナイ商品棚」と記された看板が掲げられる。「期限切れ品」「試飲済みです。風味OK」と添え書きもある。
置かれているのは2006年11月が賞味期限の紅茶パックや炭酸飲料など。半年~1年以上経過したジュース類や缶詰、生産が終了した商品も。大半は100円未満で売られ、06年10月が期限のどくだみ茶は98円だった。
◆食品廃棄は「犯罪に等しい」、保健所は弱り顔◆
水野さんによれば、いずれも正規に仕入れたが、売れ残ってしまった商品。本人が味見もし、品質に問題がないことを確認しているという。水野さんは、「戦時中は落ちているものも食べた。今の日本人はまだ食べられる食品を大量に廃棄しているが、犯罪に等しい行為」と話す。
だが、各メーカーは取材に対し、「ブランドイメージに傷がつく」と困惑している。
厚生労働省や農林水産省によると、細菌類の検出や健康被害がなければ食品衛生法には触れず、賞味期限を偽装していなければJAS法上も問題ないという。
区保健所は度々、文書や口頭で撤去を指導してきたが、店側は従わなかった。同保健所は「品質がすぐ落ちるわけではないが、2年オーバーは想定外。商売人としてのモラルに訴えるしかない」と弱り顔だ。
激安スーパーで知られる同店は地元では人気で、「数日ならまだしも、2年とは……」と驚く女性客(57)も、「安いから文句は言えない」と苦笑い。常連客という別の女性(56)は「買う側の責任で判断すればいい。食べる物にも困っている人なら背に腹は代えられないと思う」と話していた。
<参考記事> スーパーやコンビニ、菓子に独自の「販売期限」…返品要因に 2008年8月17日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080817-OYT1T00085.htm
農林水産省が菓子業界を対象に7月に実施した賞味期限に関する調査で、大手スーパーなどの小売業者が独自の納入期限や「店頭販売期限」を設けている実態が明らかになった。
期限が切れた食品は返品・廃棄されるなどして、食品の廃棄を増やす一因と指摘されている。農水省は調査を踏まえ、10月までに対応策をまとめる。
調査は全日本菓子協会が協力し、全国で流通している菓子を製造する31社を対象に実施した。このうち、6社から回答があった。
それによると、大手スーパーやコンビニは全般的に、製造日から賞味期限の期間のうち3分の1の時点を「納入期限」と定めていた。この条件では、例えば賞味期限3か月の商品では、製造から1か月を超えると納品ができなくなる。期限を外れた商品は返品されていた。
また、製造日から賞味期限までの期間のうち3分の2の時点を「販売期限」と定めている小売店もあった。期限を過ぎた商品は、見切り品として割引販売されるか、卸業者やメーカー側に返品されていた。
全商品に占める返品率は平均1・1%で、その99・5%は捨てられていた。
はぁ…(惑 賞味期限が2年も過ぎた紅茶パックなんて、開封した途端、風味が飛び散ってしまいそうな気がしますし、賞味期限が切れて2年が過ぎた炭酸飲料なんて『タダでも飲みたくない!』と思いますが、世の中には、賞味期限間近の商品を格安で販売する店というのは聞いたことがあっても、実際に賞味期限を過ぎた商品まで販売しているお店まであるんですね…(吃驚
とはいえ、確かに大手スーパーやコンビニなどが、『製造日から賞味期限まで3分の1しか経過していない製品しか受け入れなかったり、3分の2を超えると問屋に返品してその99.5%が処分される』など、現代の社会に行き過ぎた面はあるにせよ、『健康に問題がない』というのはあくまでも購入直後の話。
もしこういった動きが、乾燥茶葉や缶詰といった、あらかじめ余裕をもって賞味期限を設定してある食品以外の食品(例えば菓子パンとか…)にも広がり、『自己責任で購入した方の家族である小さな子供や老人が誤って食べてしまい、健康被害を起こした日には、一体誰が責任を取るのか』といった問題がすっかり無視されているように思いますし、何よりも こういったお店に、資金繰りに窮した問屋がこっそり返品処理品を卸すような 一種の社会問題にならないかが心配です。
区の保険所の方が『商売人のモラル』という表現を使っていますが、食のモラルが問われる中、賞味期限切れの品をあえて販売するというのは、実際に需要が買う人がいるとはいえ、いろいろと考えさせられるものがありますね。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081205-OYT1T00444.htm
賞味期限が切れて2年が過ぎた炭酸飲料が10円、1年過ぎたチューブ入り調味料は38円――。東京都江東区の食品スーパーが、「モッタイナイ商品」と称して賞味期限切れの格安商品を専用コーナーに陳列している。
保健所から指導を受けても、「まだ食べられるものを捨てる方がおかしい。今の日本人は無駄をしすぎ」と撤去を拒否。「期限切れ」と明示しているので、日本農林規格(JAS)法違反には問えないという。
この店は同区亀戸の「サンケイスーパー」。経営者の水野二三雄さん(76)によると、賞味期限切れの商品専用のコーナーは4、5年前、店舗の2階奥に設置した。
1畳ほどのスペースには、ケニアの女性環境活動家でノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんの名前と共に「平和賞バンザイ モッタイナイ商品棚」と記された看板が掲げられる。「期限切れ品」「試飲済みです。風味OK」と添え書きもある。
置かれているのは2006年11月が賞味期限の紅茶パックや炭酸飲料など。半年~1年以上経過したジュース類や缶詰、生産が終了した商品も。大半は100円未満で売られ、06年10月が期限のどくだみ茶は98円だった。
◆食品廃棄は「犯罪に等しい」、保健所は弱り顔◆
水野さんによれば、いずれも正規に仕入れたが、売れ残ってしまった商品。本人が味見もし、品質に問題がないことを確認しているという。水野さんは、「戦時中は落ちているものも食べた。今の日本人はまだ食べられる食品を大量に廃棄しているが、犯罪に等しい行為」と話す。
だが、各メーカーは取材に対し、「ブランドイメージに傷がつく」と困惑している。
厚生労働省や農林水産省によると、細菌類の検出や健康被害がなければ食品衛生法には触れず、賞味期限を偽装していなければJAS法上も問題ないという。
区保健所は度々、文書や口頭で撤去を指導してきたが、店側は従わなかった。同保健所は「品質がすぐ落ちるわけではないが、2年オーバーは想定外。商売人としてのモラルに訴えるしかない」と弱り顔だ。
激安スーパーで知られる同店は地元では人気で、「数日ならまだしも、2年とは……」と驚く女性客(57)も、「安いから文句は言えない」と苦笑い。常連客という別の女性(56)は「買う側の責任で判断すればいい。食べる物にも困っている人なら背に腹は代えられないと思う」と話していた。
<参考記事> スーパーやコンビニ、菓子に独自の「販売期限」…返品要因に 2008年8月17日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080817-OYT1T00085.htm
農林水産省が菓子業界を対象に7月に実施した賞味期限に関する調査で、大手スーパーなどの小売業者が独自の納入期限や「店頭販売期限」を設けている実態が明らかになった。
期限が切れた食品は返品・廃棄されるなどして、食品の廃棄を増やす一因と指摘されている。農水省は調査を踏まえ、10月までに対応策をまとめる。
調査は全日本菓子協会が協力し、全国で流通している菓子を製造する31社を対象に実施した。このうち、6社から回答があった。
それによると、大手スーパーやコンビニは全般的に、製造日から賞味期限の期間のうち3分の1の時点を「納入期限」と定めていた。この条件では、例えば賞味期限3か月の商品では、製造から1か月を超えると納品ができなくなる。期限を外れた商品は返品されていた。
また、製造日から賞味期限までの期間のうち3分の2の時点を「販売期限」と定めている小売店もあった。期限を過ぎた商品は、見切り品として割引販売されるか、卸業者やメーカー側に返品されていた。
全商品に占める返品率は平均1・1%で、その99・5%は捨てられていた。
はぁ…(惑 賞味期限が2年も過ぎた紅茶パックなんて、開封した途端、風味が飛び散ってしまいそうな気がしますし、賞味期限が切れて2年が過ぎた炭酸飲料なんて『タダでも飲みたくない!』と思いますが、世の中には、賞味期限間近の商品を格安で販売する店というのは聞いたことがあっても、実際に賞味期限を過ぎた商品まで販売しているお店まであるんですね…(吃驚
とはいえ、確かに大手スーパーやコンビニなどが、『製造日から賞味期限まで3分の1しか経過していない製品しか受け入れなかったり、3分の2を超えると問屋に返品してその99.5%が処分される』など、現代の社会に行き過ぎた面はあるにせよ、『健康に問題がない』というのはあくまでも購入直後の話。
もしこういった動きが、乾燥茶葉や缶詰といった、あらかじめ余裕をもって賞味期限を設定してある食品以外の食品(例えば菓子パンとか…)にも広がり、『自己責任で購入した方の家族である小さな子供や老人が誤って食べてしまい、健康被害を起こした日には、一体誰が責任を取るのか』といった問題がすっかり無視されているように思いますし、何よりも こういったお店に、資金繰りに窮した問屋がこっそり返品処理品を卸すような 一種の社会問題にならないかが心配です。
区の保険所の方が『商売人のモラル』という表現を使っていますが、食のモラルが問われる中、賞味期限切れの品をあえて販売するというのは、実際に需要が買う人がいるとはいえ、いろいろと考えさせられるものがありますね。