日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

乃南アサ著「禁漁区」

2013-05-27 | 読書
昨日読んだ一冊
乃南アサ著「禁漁区」新潮文庫刊



帯には「傑作警察小説」とあるが
若い金髪のホストに入れあげている中年女性
ホストにご飯をごちそうしているが
「ドンペリ入れてくれる?」

この会話が刑事と元不良少年のもの
ホストに入れあげる軍資金は
善良刑事の顔をして、不良少女の親からせしめたお金
刑事らしからぬ服装とお化粧で通い詰めたが
警察の監察官に呼び出されて、
ホストクラブ通いも、職も、家庭さえ(たぶん)破綻、破滅する。
表題の「禁漁区」

続き「免疫力」はマル暴の刑事
よかれとした事がまんまと暴力団の資金源とされ破滅

3作目の「秋霖」
ほしみず(ホシ見ず)刑事が無駄な頑張りをして破滅

最後の4作目「見つめないで」
4作を通した主人公の女性監察官にストーカー
あわや危機で、捕まえた犯人は・・・


時々刑事の犯罪が話題になるが
話題になった最後に「退職しました」と続く。
警察官の犯罪者は警察にいられないのだろうが
「職をわきまえずに・・」と感じる事が多い。
犯罪者のそばにいれば「染まる」のだろうか?

ヤクザよりヤクザっぽい刑事や
詐欺師よりも口のうまい刑事
「朱に交われば赤くなる」

どこの世界も品行方正ばかりで成り立ってはいないが
警視庁警務部 人事一課(監察官室)は
小説だけの世界にして
現実は監察官が忙しくならない事を祈るばかりだ。

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