あれほど「民主党、民主党」とほめちぎったマスコミも、昨今は元気がない。恥ずかしくて表も歩けないに違いない。政権交代の一言だけを連呼してきたツケが、このざまなのである。民主党政権が誕生してみたらば、マニフェストは少しもやる気がない。逆に、それを信じた国民が悪いような雰囲気である。驚いたことに、ほとんどの政策は、官僚に丸投げである。財政健全化にばかりこだわっているのは、財務省の役人から吹き込まれたからだろう。反民主の風が吹いていたのは、当初はネットのみであった。国民世論と乖離しているとか、便所の落書きとか、「識者」連中から嘲られたものである。しかし、ようやくここにきて、雲行きが変わってきた。テレビ、新聞の各種世論調査の結果が、ネットと同じ数字になってきたからだ。ネットの力を過信するわけではないが、印税やギャラもらえなくても、堂々と自分の意見を述べることは立派だと思う。テレビのワイドショーに出演しているコメンテーターよりも、よっぽどまともである。山本夏彦がジャーナリズムに寄生する物書きについて、「名士は新聞雑誌が望むことを察して発言する」(『笑わぬでもなし』)と揶揄していたが、金儲けではない言論活動の方が、強い信念にもとづいているのである。
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