一晩で1メートルも雪が積もれば、どこでも大変なことになるが、今回も会津の場合は大騒動であった。磐越自動車道がストップして、迂回路として国道49号線に集中してしまったからだ。わき道に入りたくても、それをすれば雪に埋まってしまうし、最悪の場合は、スリップして脱輪したりする。となると、一本道をのろのろ運転するしかないのである。しかも、灯りもろくにないわけだから、心細いことこの上ない。芥川賞作家で、南会津郡下郷町出身の室井光広は、会津の峠には、魑魅魍魎が出てくると書いていたが、あたり一面真っ暗だから、想像力が勝手にかきたてられてしまい、身の毛がよだつ思いをするのだろう。しかし、車が動かなくなるのは、年何回かは起きることだが、ことさらマスコミで報道されると、会津のイメージがそこなわれかねない。そうでなくても、観光客の減少に歯止めがかからないわけだから、会津にとっては迷惑な話だ。日本の豪雪地帯というのは、新潟県だと魚沼、山形県だと置賜、そして、福島県だと会津である。ただ、全国の人たちに知って欲しいのは、会津が陸の孤島なのは、天候のせいだけではないということだ。ミニ新幹線も通っておらず、そもそもアクセスが悪いのであり、天災ではなくて、人災なのである。
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