草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

日本を守ろうと鬼気迫るものがあった川端康成

2010年12月25日 | 思想家

 昨日またまた上京し、日帰りで帰ってきた。今回は会津若松から新宿の南口までバスを利用したが、行きも帰りも5時間以上もかかってしまった。王子から新宿までの都心が込んでいたことと、会津が雪であったために、スムーズに走れなかったのである。川端康成は『雪国』の冒頭で「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった」と書いているが、帰りのバスで郡山から中山峠を越えると、もうそこは銀世界であった。そして、まさしく「夜の底が白くなった」という光景を目の当りにした。その小説のなかで川端は、おぼろげな表現を自在に駆使している。だからこそ、実在しない者の世界を描いている、と評されるのだろう。ストレートに表現しがちな英語などに翻訳するのは、はなはだ難しいに違いない。作風でも日本にこだわり続けた川端が、昭和46年に東京知事選で秦野章を応援したことがあった。革新都政を倒すために立ち上がったのだ。自民党の宣伝カーの上に乗って、池袋東口でマイクを握ったのである。選挙そのものは負けであったが、日本を守ろうとする気迫が感じられ、鬼気迫るものがあった。国のかたちが破壊されようとしている今、川端のあの姿が鮮明に思い出されてならない。三島由紀夫が自刃した次の年のことである。  

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しんしんしんと雪降る会津 5首

2010年12月25日 | 短歌

 雪ふれば人清らかになりけるとしんしんしんと雪ふりつもる  

 あめつちの境目なくて真っ白な世界を覗き眩暈覚えし

 雪を蹴る会津乗合懐かしくボンネットバス七折峠

 駒子なる芸者の情けモノクロのテレビのなかでセリフを言いし

 新宿の高島屋裏バス停はかつて上野の駅のホームよ  

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王道を歩まず権謀術策をめぐらす菅直人を嗤う

2010年12月25日 | 政局

 たちあがれ日本にまで連立を打診したというニュースには、いくら何でもビックリした。菅直人首相は、そこまで追い詰められているのだろう。憲法改正を主張している政党と、サヨクとでは、水と油である。数合わせをするためには、イデオロギーなどは、どうでもいいのだろう。その一方では、同じ時期に社民党にも接近していたわけだから。水面下では、自民党との間でも、連立に向けた交渉が行われなかったわけがない。リベラルな谷垣偵一総裁との話し合いの方が、より障害が少ないからだ。しかし、ことごとく失敗したようで、振り出しに戻ってしまったのではなかろうか。全て裏目に出たので、小沢一郎と歩み寄るしか手はないのだろう。仲介役は連合に頼み、擦り寄るお土産としては、内閣改造をほのめかしている。お落しどころを探しているのである。菅というのは、典型的なマキャべリストではなかろうか。政治家であれば、それも必要なときがあるのは理解できるが、王道を歩まず、権謀術策をめぐらしてばかりいるのは、リーダーとして失格だ。小沢と激しくやりあった政治家に、総理在任中に亡くなった小渕恵三がいた。竹下派の派閥継承をめぐって血みどろの戦いをしたのである。あのときですら、小渕と小沢の間には、一定の信頼関係は維持されたというが、菅には信頼という言葉がないのである。民主党が消えてなくなるのは、もはや時間の問題だ。

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