防護服がなければ福島第一原発の警戒区域に入れない枝野官房長官と岡田幹事長。この二人を福島県民は絶対に許さないだろう。安全だとか、安心だとか抜かしていた張本人が、こともあろうに重装備でなければ、足も踏み入れられないのである。だったらば、正直に言えばいいのだ。また、今日のことだが、私は会津盆地内を車で移動していて、驚くような光景にぶつかった。パトカーの警察官は二人してマスクをつけていたのに、その周辺を歩いている子供たちは、一人としてマスクをつけていなかったからだ。このままでは、会津地方は年間の被曝線量は2ミリシーベルトを突破するのは確実視されている。できるだけ、栃木県境や新潟県境に移動して、その被曝線量を減らす努力が必要になっているのだ。しかし、NHKを始めとするマスコミの、それこそデマによって、会津盆地の子供たちも、まったく無防備状態なのである。文部科学省や福島県教育委員会は、一体何を考えているのだろうか。福島市や郡山市に目を奪われて、会津地方はどうでもいいのだろうか。今一番心配なのは、一部郡山市に属する猪苗代湖が汚染されていないかどうかだ。会津若松市のかなりの人がその水を飲んでいるはずで、危険か危険でないかを、国や県は公にすべきだろう。会津地方までも深刻な事態になるかどうか、これからいよいよ正念場を迎えつつある。
東日本大震災の復興と福島第一原発の処理を人質にして、民主党政権は居直りを図っているが、野党自民党の方は攻めあぐんでいる。すぐにでも内閣総辞職に追い込めるかのように書いていたマスコミも、ここ何日間かはその話題に触れようとしないし、福島第一原発についても、好転したわけでもないのに、改善したかのようなイメージを振りまいている。忘れてならないのは、今も放射能は漏れ続けているという現実だ。菅直人首相は、浜岡原発停止の要請を行うことで、政権浮揚に利用したのである。自民党がだらしないのは、野党に転落したにもかかわらず、与党の一員であるかのように思っていることだ。国民の声を代弁しようという意識がほとんどない。自分たちが原発を推進したことへの責任を感じるのであれば、なおさら国民の命を守ることを優先すべきだろう。福島県の浜通りや中通りが危険であるのならば、一刻も早く避難させることを要求すべきだろう。民主党政権と一緒になって、安全だ、安心だというのは、お門違いもはなはだしい。そして、政権批判の決め球は、非常事態法がない日本の脆弱性なのである。自民党がそれを主張して街頭に繰り出せば、明日にでも民主党政権が崩壊するのに、それをせずに、良い子ぶっているのが歯痒くてならない。