草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

純白で物音もしなくなる雪国ならではの不思議な体験

2012年01月13日 | エッセイ

 雪道でハンドルを取られて、脱輪してしまった。会津坂下から喜多方までの県道だが、見渡す限り純白の世界であるのに、ついつい心を奪われたのだ。雪国に住んでいれば、あたりまえの光景であるのに、今回ばかりは勝手が違った。江藤淳が「雪が降っていると物音もしなくなる。列車の進行する音は多少聞こえますけれども、なにか耳の中に綿を詰められたような感じになって、現実から一目盛りだけわきにずれた世界に連れて行かれるような幻想にとらわれる」(『こもんせんす』)と書いていたが、私も同じように、異質な世界に紛れ込んだかのような、不思議な体験したからだ。路面が凍結してたこともあり、横に滑ってしまっただけなのに、夕暮れであったせいか、空と目の前の雪が重なって、天から滑り落ちている感じであった。江藤淳は北陸を列車で旅していたときの印象だが、私の場合は、ハンドルを握っていて、見慣れた光景が一変することへの驚きである。そして、すぐ来るはずのJAFの車が、道に迷ってなかなか到着しなかったので、わざわざ停車して声をかけてくれた若い人の声で、また現実に引き戻されたのだった。わずかな時間とはいえ、私もまた「現実から一目盛りだけわきにはずれた世界」を覗き込んだのである。

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内閣を改造しても「嘘吐き」「売国奴」のイメージ払拭は無理!

2012年01月13日 | 政局

 まともに答弁もできない閣僚を次々と就任させて、これまで以上に国民の不評を買いたいのだろう。野田佳彦首相の内閣は、昨年の9月に発足したばかりなのに、ここにきて、内閣改造に踏み切るしかなくなってきている。もはや死に体である。しかも、5人の閣僚を交代させるというのだから、どこまで国民を馬鹿にしているのだろう。野田首相は自分の任命責任を、胸に手を当てて考えたことがあるのだろうか。もはや民主党は泥舟も泥舟であり、今回顔ぶれが変わっても、結局は国民の集中砲火を浴びるだけだ。とくに致命的なのは、民主党に定着した負のイメージである。「嘘吐き」で、「売国奴」で、「闇世界との癒着が深刻である」との印象を国民は持っており、それを一掃してくれる政治の台頭を願っているのである。野田首相は、自分たち以上に評判の悪い小沢一郎のグループを排除することで、国民の支持を回復したいのだろうが、それを断行すれば、かえって党分裂をもたらすだけである。民主党政治への国民の期待は、政権交代を絶対視したプロパガンダによるものであった。それが国民をたぶらかすことになったが、民主党自身も内心は信じていなかったのである。マニフェストを反古にできるのも、そのせいなのであり、無節操の極みではなかろうか。

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