草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

会津の冬は地面から冷気が突き上げるモノトーンの世界

2012年01月27日 | エッセイ

 会津は毎日が雪の連続で、地面から冷気が突き上げてくる感じで、突き刺すようにピリピリとする。先月までは京都や東京へと大忙しだったが、少し気が抜けたと思ったらば、風邪をひいてしまった。一日頼まれている仕事を放り出して体を休めたので、少しは体力が戻ってきた。今の会津の寒さといったらば、言葉にできない位だ。若い頃と違って、側に風邪の人がいても、すぐにうつらないが、一度罹ると治りにくいのではなかろうか。寝転がって松原泰道著の『きょうの杖言葉』を読んでいると、良寛の「死ぬ時節には死ぬがよく候」という手紙の一節が紹介されていた。どことなく突き放された言葉のように思うが、良寛は手抜きをせずに、残された命をまっとうしろというのだ。松原も「自分のことですから、観念や概念といった、抽象的な受け止め方ではなく、具体的に、自分の死を学ぶべきです」とコメントしているが、百歳の人に言われると、説得力がある。還暦を前にすると、私も自分の寿命をいうことを、ついつい考えてしまう。だからこそ、物事が全て億劫になってしまうのだろう。これを書いている今でも、戸外では雪が音もなくしんしんと積もっている。その世界はあくまでもモノトーンの世界であり、ときたま雲間から月の光がこぼれてきたりすると、あまりにも静寂過ぎて、死後の世界が広がっているような気がしてならないから不思議だ。

 
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弱者を敵に回し強者に加担するのが言論人の習性だ!

2012年01月27日 | マスコミ評

 日本のマスコミが政権与党に媚びる姿というのは、ジャーナリズムとしては失格ではあるが、そこまでするには、それなりの理由があるのだろう。エリック・ホッファーが『大衆運動・高根正昭訳』で指摘しているように、虐げられた者たちへの同情というのも、「自分が獲得したかもしれない権力への憎悪から生まれるので」あり、「言論人はふつう、権力の座にある人々によって、彼にふさわしい優越した地位につくことを認められると、弱者を敵に回して強者に加担するためのあらゆる種類の高尚な理由を発見する」のである。朝日新聞から読売新聞までの大増税の合唱は、民主党政権によって、多大の恩恵を受けているからだろう。東日本の復興が進んでいないことなどどこ吹く風で、大増税を支持するのだから、自民党政権時代の対応とはまるっきり違っている。エリック・ホッファーは「ナチスドイツと、ボリシェビッキ・ロシアの甘やかされチヤホヤされた言論人は、残酷な指導者とその秘密警察に反抗してまでも、迫害され恐怖政治で支配された人々の味方をしようという衝動は感じないのである」と痛烈に批判したが、それはそっくり、今の日本のマスコミにもあてはまるのである。大新聞やテレビ局が民主党政権を擁護するあまり、原発事故をめぐっても、まともな報道をせず、多くの国民を被曝させるのに、手を貸したのである。そのマスコミの言うことなど、どうして私たち国民が信用できるだろう。

  
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