草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

70年安保騒動で愛唱された「夢は夜ひらく」の藤圭子が自殺!

2013年08月22日 | 世相

 今日午前7時頃、あの藤圭子が自殺した。私より一歳上であった。たまたまかかり付けの医院のテレビでそれを知った。新宿区のマンションから飛び降りたとみられているが、若い頃の写真が目に浮かんでならない。平岡正明は『歌入り水滸伝』で藤圭子を絶賛した。「俺の耳には、彼女のほとんど神秘的なまでの登場時の吸引力の秘密は、じつは彼女の声の艶っぽさであったのだ」「彼女の声は、自然で、けっして倒錯されることのない、新鮮なエロシチズムに充ちていたのである。博多人形のような美少女がしぼりだすアルト、これはかならず日本人の耳には新鮮なものにうつる」。平岡は「黄鐘調」として「女声の低音域」に惚れこんだのである。平岡も藤圭子の出自に触れなかったわけではない。北海道に生まれ、流しの浪曲師だった父と兄とともに、幼い頃から各地を渡り歩いた。きしゃな身体を黒いビロードの服に包み、白いギターを抱えて盲目の母の手を引きながら。しかし、それより平岡は「黄鐘調」にこだわったのである。もうこの世にお藤圭子は存在しない。今はただ「夢は夜ひらく」の歌を聴くことで、もう一度「黄鐘調」を味わうべきだろう。「15、16、17と/私の人生/暗かった/過去はどんなに暗くとも/夢はよる/ひらく」(作詞石坂まさを)。70年安保騒動のときには、多くの若者の愛唱歌であった。日本は国家たりえず、アメリカの占領下から抜け出すすべはなかった。アナーキーな攘夷によってアメリカに譲歩させるのが、唯一の選択肢であった。かなしい天才女性歌手の死は、その当時を思い出さずにはおかない。夢は白昼ひらくべきなのである。

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北東アジアの火種は中共と韓国の急接近だ!

2013年08月22日 | 国際問題

 中共と韓国との蜜月を日本人は甘く見るべきではないだろう。今日付けの産経新聞の「正論」に、平和安全保障理事長の西原正が「中韓急接近は地域変える予兆か」との一文を投稿しているが、北東アジアで大きな地殻変動が起きているのである。韓国がアメリカと中共の間をうまく泳ぎながらも、中共に急接近している背景を解説している。アメリカが北朝鮮の核武装を阻止できなかったから、安全保障の面からも中共をパートナーと考えている。すでに韓国は貿易依存型の国家になっている。実に対中輸出が30%に達しており、対米輸出の10%、対日輸出の7%を合わせたよりも大きくなっている。これらの点からも、西原は「すでに中国と離れられない関係になってしまっている。中国に楯つきにくい状況に陥っているわけで、それが外交面での対中接近の基盤になっている」と書いている。靖国神社への参拝をめぐって声を荒立てるのも、そうした中韓による外交攻勢の一つでしかない。それを知ってか知らずか、まともに対応することを日本の多くのマスコミは主張するが、結局はそれは中韓を利するだけだ。今後危惧されることとして、西原は「済州島に建設中の海軍港に中国艦船が寄港し、黄海、東シナ海の中国『内海化』が進み、九州南部、南西諸島、尖閣諸島の安全も脅かされない」と指摘している。日本がいくら友好の手を差し伸べようとも、向こうがケンカ腰なのは、北東アジアにおいて新たな力を持とうとしているからだ。力に対しては力で対抗する以外になく、そこでアメリカが頼りになるかどうかだ。最悪の場合には、日本一国でも立ち向かう覚悟が必要なのである。

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