安倍自民党がなぜ参議院議員選挙に大勝できたのか。いうまでもなく、中共の脅威を受けて日本国民のナショナリズムが高まったからだ。そして、財政出動によって国土強靭化を成し遂げ、国民の生命と安全を守るとともに、景気をよくして欲しいからだ。しかし、現実はどうだろうか。自衛隊の待遇はよくなっただろうか。国家公務員の給与の一律削減によって、かえって待遇は前よりも悪くなったのではないか。また、経済政策的には新自由主義者が幅をきかせ、竹中平蔵あたりに主導権を取られつつある。安倍首相はここで選択を誤ってはならない。金融緩和をしても、仕事をつくらなければ、雇用や景気の拡大には結び付かない。財務省は健全財政を主張して、財政出動に待ったをかけようとしている。これでは景気回復がうまくいくわけがない。さらに、そこに追い打ちをかけて消費税増税やTPPが加われば、日本は元の木阿弥になってしまいかねない。新自由主義と目される連中は、サヨクと同じで日本の国柄などどうでもいいのである。安倍首相は自分の立つ位置をもう一度確認すべきだろう。小泉首相のときのように、またもや新自由主義が息を吹き返しつつある。彼らのプロパガンダは巧妙であり、マスコミ対策も徹底している。本来のアベノミクスは新自由主義からの訣別を目指していたのではないか。それが急速にしぼみつつあるような気がしてならない。新自由主義はグローバル経済を主張するが、あくまでもセーフティネットは国家レベルで行われているのだ。新自由主義には恐るべき破壊力がある。安倍内閣はそれをセーブできるかどうかなのである。
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