草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

政官の「公的論理」の貧困化を嘆いていた坂本多加雄!

2018年03月27日 | 思想家

今は亡き坂本多加雄が『国家学のすすめ』で「公的論理」の貧困化を嘆いていた。最近の政治家は公的なスローガンによってまとまっているのではなく、選挙で当選したいというだけで政党を選んでいる。「官」においては官庁内人事における昇進が最重要事項であり、省益を守るために必死になっている▼一旦成立した法律を実行に移すのは官であり、当然のごとく特権意識が芽生える。「民」に対して横暴に振る舞うのはそのせいである。森友学園についての文章を書き換えたのも、佐川前理財局長の国会答弁に辻褄を合わすためで、財務省は自らの瑕疵を認めたくなかったのである▼坂本は「公的論理」を「政」や「官」に根付かせるためには、マスコミの役割が大きいと説いていた。しかし、フェイク報道に終始する朝日新聞などのマスコミに期待しても土台無理である。名も無き者が主流のネットの力で「公的な論理」の重要性を訴えるしかない▼「『公的』な政治思想を掲げて(政党)も組織され、国会内の論戦のような公的な場では、『主義の争い』を繰り広げ、そのなかから政策や制度が生み出されるのである。ちなみに、官庁の情報公開は、国会の場では必ずしも明らかにならない裁量の論理が『民』の公的な視線にさらされることを意味しており、そのことで、官庁の裁量が明確な公的論理によって導かれることを促進するであろう」。坂本の主張は今も色あせてはいないのである。

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