ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

天井に龍が舞う 想像の超える世界が見えてくる 【あの一枚 展 天井画】

2022-11-06 10:53:33 | 天井画 龍

禅宗系の大本山を訪ねる楽しみは、襖絵や天井画を見ることである。京都の五山のなかでも妙心寺や大徳寺、相国寺、そして建仁寺の天井画は荘厳な宇宙のような景色に見えてくる。

龍は、ご存じ仏教を守護する八部衆の一つで龍衆といわれ、禅寺の本山の多くでは、法堂(はっとう)の天井に龍が画かれている。妙心寺、大徳寺は狩野探幽、相国寺は狩野光信など名刹が画き、そして最近では、小泉淳作が画いた建仁寺の天井画は円相ではないが、天井全面に双龍が舞っている。

大徳寺には二つの天井画がある。一つは釈迦如来像が鎮座されている仏殿の天井に。しかしながら、その天井画はほぼ剥がれ落ちて見えない状態である。関係者に聞くと、「飛天」が描かれていたという。そう聞いて改めて見ると、そうかなと思える。天から釈迦如来を守り続けているというなら、飛天なのだろう。いつの日か仏殿に美しい飛天図が天井を彩るなら、本尊もさぞかし喜ばれるはずである。

 

もう一つは、法堂の天井に描かれている。妙心寺同様に狩野探幽が35歳の時に描いた雲龍図だといわれている。天井がゆるいドーム状なっているので、地面の敷瓦の上で手を叩くと、天井の龍も共鳴しズウゥ~ンという音が堂内に響く。そのため「鳴き龍」と呼ばれている。


寺院を訪れると、日常にないいろんなものが見えてくる。寺院を通して、日本の歴史、そしてその時代の文化や人、さらにそれらの証を観ることができる。

今回の「あの一枚」展シリーズでは、モノトーンで表現している。想像の領域を超えた世界を楽しむのも乙なものかもしれない、と思い・・。

 

狩野探幽が描いた大徳寺法堂の「泣き龍」

 

大徳寺仏殿のはがれた天井画

 

狩野光信が描いた相国寺の雲龍図

 

小泉淳作が描いた建仁寺の双龍図

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ご当地即席めんの「尾道ラー... | トップ | 冬支度はおすみですか。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

天井画 龍」カテゴリの最新記事