寺院を訪れた際に、天井や障壁などでよく見かける「龍」や「鳳凰」、
そして「飛天」の画。すべて架空のものとして伝わる守護神である。
天上から仏を見守り称え、そして装飾的な役割をもつ存在として画かれている。
すべてが神秘的で美しい。龍の迫力、鳳凰の華麗さ、飛天の可憐さなどが人々の目をくぎ付けにする。
その中でも飛天は、可憐で、しなやかな姿で天上を舞い、音楽を奏で、花を撒き、
香を薫じて仏をたたえる天人で、女性的な姿であらわされているので天女とも呼ばれている。
寺院を訪れた際に、天井や障壁などでよく見かける「龍」や「鳳凰」、
そして「飛天」の画。すべて架空のものとして伝わる守護神である。
天上から仏を見守り称え、そして装飾的な役割をもつ存在として画かれている。
すべてが神秘的で美しい。龍の迫力、鳳凰の華麗さ、飛天の可憐さなどが人々の目をくぎ付けにする。
その中でも飛天は、可憐で、しなやかな姿で天上を舞い、音楽を奏で、花を撒き、
香を薫じて仏をたたえる天人で、女性的な姿であらわされているので天女とも呼ばれている。
川崎大師の境内には大本堂をはじめ数々の祈りの場がある。
その一つが高くそびえる「八角五重塔」、そして「降魔成道釈迦如来像」や「祈りと平和像」などで、その前に立つと自然に手があわさる。
八角五重塔は、普通の五重塔よりも美しく見える。通常の五重塔は四角仏塔の基本形で五重の屋根を持つ。下から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、空(宝珠)からなるもので、それぞれが5つの世界(五大思想)を示し、仏教的な宇宙観を表していると言われている。
川崎大師の八角五重塔の初層には、金剛界五智如来尊像である大日如来、阿閦如来、宝生如来、無量寿如来、不空成就如来が安置され、その周りに真言八祖尊影が飾られている。
また43年前に開創850年記念し、つるの池に隣接する広場に造顕された降魔成道釈迦如来像(ごうまじょうどうしゃかにょらいぞう)は、少々難しい名前が付いているが釈迦如来像である。この釈迦如来像を見てわかるように左手を丹田の前に置き、右手を膝下から大地を指す形をとっている。この姿を「降魔成道」という。通常よく見る釈迦如来像の印相とは違う。降魔印という印相である。それによりこのような名前がついているようだ。胎内にはインドからの「真身仏舎利」が奉安されている。
そして、弘法大師1150年遠忌を記念し建立された、寺院ではちょっと珍しい「祈りと平和」像がある。像の中央には光臨した観音様をモチーフにした女神を、周囲は、釈迦が最初に説法を行った所鹿野苑(ろくやおん)をイメージし、楽器を奏でる金色に輝く天女たちが配置されている。中央の女神が「祈り」、周囲の天女が「平和」を表している。
境内にある、つるの池に掛かる朱色の「やすらぎ橋」がインスタ映えスポットになっている。 朱色は、災難を除き、幸福を招くといわれているので、訪れた参拝者に人気のようである。
お大師さんの大山門をくぐり、大本堂の正面向い左側に新しい小さなお堂が目に留まった。「経蔵」と書かれていた。いわゆる仏教の経典を納める経庫のことである。この経蔵は4年前に建立されたことで、文字通り大本山として七堂伽藍が整った寺院となった。
興味をそそられ経蔵の中に入ってみると、窓で仕切られている棚に、仏陀が説いた仏教聖典「乾隆版大蔵経」全7240冊が収蔵されているという。
見上げると天井の中央には丹青画「双龍」が画かれていた。丹青画というのは、「赤・青」を基調とする絵画で、双龍のうち青龍は王を、赤龍は王妃を表しているという。また、万物生成の根源である太極の陰陽を表し、宇宙の力を象徴している、と説明を受けた。
天井中央の双龍を囲む四面には、「飛天」が画かれている。飛天は空を舞い、音楽を奏で、花を撒き、香を薫じて仏をたたえる天人で女性的な姿であらわされ、天女とも呼ばれている。
仏画を楽しむ者にとってみれば、この天女の美しさは天も、己の心を晴れにしてくれる。
七堂伽藍が整い、広い境内には仏の世界が広がり、非日常の空間として多くの人の拠り所になり、親しまれているのが伝わってきた。
仲見世通会の商店街から正面に平間寺(川崎大師)の大山門が見える。コロナ禍で商店街参道は閑散としていた。
大山門は堂塔、伽藍を囲む浄域結界の総門で、そのなかに東西南北から本尊を護る守護神として、仏教における天部の神である持国天、増長天、広目天、多聞天の4像が安置されている。すべて甲冑をまとい刀剣を携え、仏敵を威嚇する姿である。
多聞天は、日本では四天王の一尊として造像安置する場合は「多聞天」と呼ばれ、独尊像として安置する場合は「毘沙門天」と呼ばれている。
真言密教寺院である京都 東寺の立体曼陀羅を見ても分かるように、大日如来像を中心に如来像、菩薩像を囲むように四天王が安置されている。
コロナ禍といえども、正月三が日は初詣には疫病退散祈願などで賑わいを見せるだろう。
やはり、篤い信仰を集めるお大師さんの存在感がヒシヒシと伝わってきた。
外せない用事があり、コロナ禍中に千葉まで行ってきた。密にならないように最大限気をつけての旅だった。
旅の最終日、時間が取れたので前々から行ってみたいと思っていた「川崎大師(お大師さん)」へ。正月の初詣参拝者の数からは想像がつかないほど閑散としていたので、ゆるりと参拝することができた。
ご承知の通り、川崎大師は、災厄を消除する「厄除大師」として関東近郊はもとより全国から篤い信仰を集めている。お大師さんで呼ばれているので正式な名称は馴染みが薄い。大山門横の看板に金剛山金乗院 平間寺(こんごうさん きんじょういん へいけんじ)と書かれていた。
関東の有名寺院である成田山新勝寺や高尾山薬王院とともに真言宗智山派の大本山である。御本尊は、弘法大師空海上人像。
現世で修行者が行を重ね、悟りを開き仏になる「即身成仏」の教えが説かれている真言密教の寺院である。
訪れたとき、たまたま「御護摩」が行われ、荘厳な読経が大本堂内に響いていた。