一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

33   受け止めし地の大きさや木の実落つ    海人

2010年10月13日 | 

木の実のうち、団栗(どんぐり)のように栗鼠(りす)などの動物に食べられて、新たな生命を生むことのできないものがある。

又、柿のように種だけは食べられず捨てられて,命拾いするものもある。

櫨(はぜ)の実のように鳥に食べられて遠くへ運ばれ、その硬さゆえ糞として排泄される逞しい種もある。

いづれにしても、それらは子孫を残すために重要なことだ。
 
さて、引力によって木の実が落ちる。それを受け止めるのは地面だ。
その種がどのような運命をたどるのかは解らないが、作者はその大地の大きさに気付いた。

その大地は、町とか、本州とか、日本とかではなく、
地球そのものなのではないか、と私には思われる。
 
そう思うとさらに、受け止めているのは単に地球だけではなく、
大自然とか太陽なども含む宇宙全体にまで広がり、更に神にまで想像を広げて解釈したい。

 つまり、この句は宇宙的規模の宗教的俳句と言ったら、言い過ぎだろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする