一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

51     秋晴れのどこかに杖を忘れけり  松本たかし

2010年10月31日 | 

今年は、台風が少ないと思っていたら、来た来た。
14号だ。上陸しないで沖をかすめるのが、一番怖いのだ。

なんとか、無事に通り過ぎてくれた。今日は台風一過の秋晴れだろう。

さて、俳句は、短詩だから似たような句がよくできる。平成9年、私の句会で

 

秋晴れのどこかに靴を忘れけり

 

というのが出た。松本たかしの句を知らなかったので、私は天に採ってしまった。「靴を忘れるのもおかしい」とは思ったが、買い物をして袋に入った靴だろうと解釈したのだ。

 

又、最近

 

秋晴のどこかに帽子忘れけり

 

というのを見つけた。平成20年の句だ。

 

さて、杖、靴、帽子、どれが最もふさわしいと思いますか?あなたならどれにしますか?

 

いづれにしても、「秋晴れのどこか」が実に適切だ。したがって読者は、自分の知っている町や村などに、最近訪ねた商店や家などに思いを巡らしてしまうのだ。


ちなみに、松本たかしは、昭和31年に亡くなっている



 

コメント
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