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6m の JT65 はパワーが必要 ?

2017-06-12 20:47:00 | Ham Radio
 元々、JT65 は V・UHF の微弱電波を受信する技術として開発されました。 EME などを見ても分る様に送信側出力は kW です。 それだけのパワーを持ってしても、マイナス数十デシベルのリターンしかないため解読に苦労しました。 それまでは SSB か CW だった訳です。 そこで EME など微弱電波通信に特化した電波形式 JT65 が生まれます。 この過程においてどこにも QRP なんて話は出て来ません (笑)。 通常の電離層伝播でない 通信がメインの V・UHF DX の世界では JT65 は EME 通信と同様あるいは、その延長線上にある別物と考えた方が良さそうですね。

 JT65 の HF 版が出てきてから JT65 には QRP が似合うと言われ始めます。 後付的に HF では小電力でも楽しめる ( ハイパワーの必要が無い ) 事が分ったからです。 先駆者は DX 通信は 30W 以下、国内通信は 1W を推奨しています。 6m の JT65 元年とも言うべき今年、HF に於ける QRP 精神をそのまま 6m にも求める事で、ややこしくなっているようです。 JT65 = QRP ではないのですから、それぞれのバンドや個人の考え方で運用のしかたも、違って来るのはしかたのない事でしょう。 TPO を考えてスマートに運用する事が OM の証だと思います。

 私には 6m JT65 の DX どころか、通常モードでも運用経験が少ないので、分りませんが QRP で OK なのは Es で国内 QSO する時ぐらいで、スキャッターなどで通信する時も、ある程度のビームアンテナとパワーがいりますし、DX となれば JT65 と言えども QRP と言う訳には行かないのは想像に難くない ・・・ そんな気がしています。

 【 余談 】 ハイパワーも場合によっては問題ないと言っても、各自に認められている最大パワーの事ですのでお忘れなく (笑)。 昔、V・UHF で史上初めて EME 通信を成功させた OM のコールサインが CQ 誌に載った時、おや ? っと思った人もいるかも知れません。 それらの OM より先に EME 通信を成功させている OM が数人いるのでは ・・・ と思ったからです。 その OM が表舞台に出れなかったのは、正式に kW のライセンスを受けていなかったからだと言われています。 今後 6m JT65 DX におけるファースト・エバーなんて記録 ( 160m には記録がある ) が残されるとしたら ・・・ 誰からも後ろ指を指されない運用を心がける必要があるでしょう。

 【 余談の余談 】 今後開発されるであろう、法的には規定のない新技術 ( モードなど ) を自由に実験出来るのをアマチュアの特権として超法規的に行政が対応してくれる事が望まれます。 私はデジタル・モードだけで 13 種類もの付属装置諸元をお上に提出しています。 親機が変わったら最初からやり直しです。 正直面倒くさいですよね。 また、自作の実験的 QRP 機にまでも法の網をかけるのはどんなものでしょうか ・・・ もっと自由に出来る範囲を緩和して欲しいものです。 根本の電波法を改正しなくても付則などで対応出来ないのでしょうか ?。 他にも、移動局の免許も固定の免許状の備考欄に 「 移動運用の場合には 50W を超えない事 」 と但し書を一行付け加えれば、1枚の免許状で済む場合もあるでしょう。 電波形式に付いても 「 その資格で運用できる全ての形式 」 とか 「 CW を除く全ての形式 」 などの但し書きで対応出来ないのでしょうか ?。


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