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ジェノサイド

2022-03-25 01:38:00 | 読書

 読書三昧です。 ハムのブログとしてスタートしましたが、後半は関係のない投稿ばかりで 「 こんなはずではなかったが ・・・ 」 と思っています。

 最近読んだ長編スパイ小説 「 ジェノサイド ( 上・下巻 ) 」 でモールス信号に関係した一節がありました。

 敵国の捕虜になった我が国のスパイが自白剤を使用されるのですが、その自白の内容が 「 自国の上官や同僚、あげく国家まで批判する 」 内容でした。 敵は忠誠を誓っていないと判断し、都合よく 2 重スパイに仕立て上げます。

 2 重スパイは、乱数表によって作成された偽電文を自国に送信させられます。 敵国の通信兵に監視され、偽の電文を一字一句間違う事なく正しく送信します。 下手な細工は出来ません。 これで敵国は我が国を攪乱させる事が出来る。 陽動作戦は成功したとほくそ笑んだのです。 しかし、スパイは自白剤で喋る内容を常日頃から頭の中に叩き込んで想定訓練しており、2 重スパイに仕立てられたと見せ掛け、敵を欺いていたのです。

 電文は監視の下ですから間違って打電する事は出来ません。 かえってそれが幸いしました。 さて我が国の受信側ですが、すぐに偽の ( フェイク ) の電文だと気が付きます。 なぜ ?。 それは、通常の正式の暗号送信では訂正符号をどこかで一回必ず入れる決まりになっていたのです。 訂正符号のない綺麗な電文は偽物と言う事です。

 敵はその事実を知りませんので通信兵に間違いなく打電したかを確認し、我が国の動きを待つのですが、すでに作戦は破綻しており失敗におわります。

 結構ハラハラするんですよ。 仕掛けがね。 面白いオチでしょ !。

 

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