:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ 福島の詩 「見えない恐怖の中で・・・」

2012-05-25 17:35:06 | ★ 大震災・大津波・福島原発事故

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福島の詩 「見えない恐怖の中で・・」

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 アメリカ ---> ボストン ---> カトリック ---> ペドフィリア(稚児寵愛) という

言葉の連想ゲームを進めるうちに 足がすくんでしまった

まだ 「決闘前の猫」―前回ブログの(注)参照― 状態のままだ

そんな時 アシジのフランシスコの修道院に居る私の友人の谷村神父さんから

一篇の詩が届いた

ご本人の了解もあったので 間を持たせるために ご紹介します

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前田 新 (福島県農民連 会津美里町 在住)


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見えない恐怖に脅かされて

4か月も過ぎたいまも

ぼくらは、ふるさとの町を追われたままだ

レベル7、その事態は何も変わっていない

 何万という家畜たちが餓死していった

人気の無い村に、その死臭だけが

たちのぼっている


姿を見せないものに

奪われてしまったふるさとの山河を

何ごともなかったように季節が移ってゆく

郭公が鳴くそこで 汗を流して働くのは

もう、夢のなかでしかないのか

ぼくらは、そこに立ち入ることもできない


かつて、国策によって満州に追われ

敗戦によって集団自決を強いられ

幼子を棄てて逃げ帰ってきたふるさと

そして苦闘の末に築いた暮らしを

あの日と同じように、一瞬にして

国策の破たんによって叩き壊された

 

しかもこれは痛みのない緩慢な死だが

あの日と同じ集団自決の強要ではないのか

七一三部隊の人体実験ではないのか

なかまよ 悲しんで泣いてはいられない

この4カ月の間 見えない恐怖のなかで

ぼくらがこの眼で見たものは

 

それでも、儲けのために

原発は続けていくという恐怖の正体だ

 

よし、そうならば

ぼくらも子孫のために、腹をすえてかかる

 

かつての関東軍のように、情報を隠し

危ないところからは、さっさと逃げ帰って

何食わぬ顔で、安全と復興を語る奴らに

そう簡単に殺されてたまるか

 

なかまよ、死んでいったなかまよ


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コメント (2)
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