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「復活祭」と「コロナウイルス」
=日本政府の対応に思う=
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日本人の商業主義とお金の神様を拝む拝金主義は、世の宗教的な祝い事を片端から金儲けの機会に変えてしまった。
サンタクロースとジングルベルのクリスマス商戦や銀座のバーのクリスマスがその典型だが、バレンタインデーもカーニバルもハロウィーンも何でもありだ。
ところが、さすがの日本人もキリスト教の最大のお祭りである「復活祭」に関しては何となく乗りが悪い。
それは、キリスト教の信仰の原点である「神の子キリストは十字架の上で死んで三日目に復活し、人類を罪と死の奴隷状態から解放し、永遠の命に導いた」と言うメッセージが、お金の神様のお気に召さないからに違いない。
キリスト教は2000年来、年ごとに復活の徹夜祭を祝ってきた。キリスト教徒にとって、人間の魂の復活こそ信仰の原点、爆発する喜びの源だったからだ。
ところが、今年の復活祭には新型コロナウイルスのおかげ台無しになり、世界中の教会ががひっそりと鳴りを潜めた。
それでも、私は頑張ってある信者さんの家族と共に、今流行りのパソコンの「ズーム」とか言うアプリを使って自宅に留まった信者さんたちも仲間に加えて、復活の徹夜祭の典礼をフルバージョンで祝って、結構うまくいった。
コロナウイルス騒動の中にあって、
私は今年の復活祭の特別な意味を思わないではいられない。
元来、復活祭とコロナウイルスは深い深い関係にある。それは歴史を振り返れば一目瞭然だ。
キリスト教の復活祭の原点は、ユダヤ教の最大の祭り「過ぎ越し祭(パスカ)」である。
「過ぎ越し祭」は古代エジプトの王ファラオのもとで奴隷として苦役に喘いでいたユダヤ民族が、モーゼに率いられてエジプトを脱出して約束の地に入り自由な民となった出来事を祝う祭、ハリウッド映画「十戒」のテーマだ。
「エジプトの奴隷状態から解放された喜びの爆発」を祝うユダヤ人にとって最大の「過ぎ越しの祭り」は、「罪と死の奴隷状態」から、「復活の永遠の命に解放された」キリスト教の「過ぎ越し祭」、すなわち「復活祭(パスカ)」に引き継がれた。
映画「十戒」を見れば明らかなとおり、イスラエルの民にとって、エジプトにおける奴隷状態からの解放は容易なことではなかった。
モーゼはファラオと掛けあってイスラエルの民を引き連れて砂漠で神に礼拝を捧げる許可を求めるが、ファラオは日干し煉瓦を作る苦役に服する奴隷がいなくなったらエジプトの都市建設が停滞し、エジプトの経済が崩壊することを恐れて、なかなか許そうとしない。
そこでイスラエル人の神「ヤーウエ」はエジプトの国に災厄を送る。だがファラオはかえって頑なになって断固ゆるさない。
すると神はさらにより大きな災厄を送る。そしてファラオはますます頑固になる。
ナイル川が血の川になり魚が死に悪臭を放った。あぶがはびこり国は荒んだ。それでもファラオは応じなかった。神は疫病を送った。しかし、それでもダメだった。空を覆うイナゴの大群がすべての作物と緑を食い尽くした。しかし、ファラオは神が送るあらゆる災厄にも、ますます心を頑なにするばかりだった。
最後に、エジプト全土に「死神」を送り、人も家畜も初子を全て奪われた。ファラオの王子も死んだ。
そこまで行って、さすがのファラオもついに屈して、この「疫病神」のようなイスラエルの民をエジプトから追い出すことにした。
話はまだ続くが、コロナウイルスと安倍政権を繋ぐにはこのへんで十分だろう。
テレビで英語版のニュースなどを見ていると、海外では安倍政権のコロナウイルス対策が中途半端で生ぬるいと批判されている。
それは、日本の国民の生命より、経済を優先して打つべき必要な手を打たないで国民を見殺しにしている、と言う論調だ。経済を優先し、露骨に言えば「お金の神様」を崇拝している輩は、当然国民の命を軽視する。
アメリカ大使館は、日本のPCR検査体制が完全でないとして、アメリカ国民の速やかな帰国を呼び掛ける。日本の海外駐在員が日本に退避しない理由は、「日本の方が安全でないため」だ。
この地上で最強の神である「お金の神様」に魂を売った日本の指導者安倍はエジプトのファラオと同じだ。
神様は、お金の奴隷になってこき使われている国民には、コロナウイルスを送って「自宅待機して、一人になって内省する心の砂漠に引き籠れ」と言われた。
ファラオ=安倍に対しては、「お金の神様の奴隷状態にある国民が、安心して自宅に留まり真剣に自分生き方を反省することができるように、十分な休業補償、所得補償を出せ」と言われているのに、古代エジプトのファラオのように心を頑なにして、金を出し惜しみ、国民になおも働き続けることを暗に強要している。
しかし、人間が神様に勝てるわけがない。神様は、その安倍が神様に屈服するまで、ますますコロナウイルスを蔓延させ、十分な補償を出すまで「感染爆発の重大局面」はさらに深刻化の度を増し続けるだろう。このままではアメリカやイタリアを抜いて世界一過酷な状態になるのは時間の問題だ。
自宅待機の砂漠に入った日本人も、日ごろの仕事の奴隷状態から我に返って、「お金」は命がけで拝むべき神ではないことに気付き、礼拝すべきまことの神、「天地万物の創造主なる神、人間を愛し、罪を赦し、神の子キリストの十字架上の死と復活によって、我々に永遠の命を与えて下さる神」を見出すように招いておられることに気付くべきだろう。
コロナウイルスは神様から送られた「時の印」に他ならない。
人間にとって本当に大切なのは、お金や健康ではなく、人間を愛して創造された真の神を知ること、そして、死の恐れから解放されて永遠の命を希求し、人を愛することである、ということに気付くことだ。
コロナウイルスは眠っている私たちの心を目覚めさせ、「人間にとって本当に大切なものは何か」をあらためて考えさせる契機になるだろう。
神様はあなたを愛している。だから、あなたも隣人を愛しなさい。あなたは不滅の魂を持っている。死後に永遠の命と幸福が待っている。死を越えて生きる命を求めなさい。
希望を持ちなさい!元気を出しなさい!キリストは死に打ち勝って復活した!あなたの罪は赦された!安心しなさい!イエスキリストの父なる神を信じなさい!神様はあなたを愛している!!
「ボーッとしてんじゃないよ!」
とチコちゃんに叱られないように、目を醒まそう。
コロナウイルスは、普段は立ち止まって考える暇もなかった我々に、立ち止まって内省し、真面目に人生を、死を、死の彼方の永生を見つめる機会を与えてくれた神様からの贈り物だと考えよう。