:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ シンフォニー「罪のない人々の苦しみ」日本公演と教皇フランシスコを結ぶ糸

2016-05-09 23:20:36 | ★ シンフォニー 《日本ツアー》

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シンフォニー「罪のない人々の苦しみ」日本公演と教皇フランシスコを 結ぶ糸

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サントリーホールでのリハーサル風景はいろいろ撮ったが 舞台の袖で司会の一部を受け持つ自分が

本番中は カメラを持ってうろうろ動き回るのはいささか憚られたので 写真がない 

開演前 舞台裏にある控室の廊下で懐かしい顔に巡り会った

右側はヨーゼフ・コルデス枢機卿

聖教皇ヨハネパウロ2世の時代 キコの「共同体」の保護者 兼 監督者としてお付き合いがあった

聖教皇ヨハネパウロ2世の時代に日本に新しい神学校が誕生した時 彼と親しく接触した

直接ドイツ語でお話しができる 気さくで遠慮の要らないお人柄だ

8日の日曜日には 四谷の上智大学にあるイエズス会の建物でミサをとり行われたが

わたしはキコの側を離れるわけにはいかなかったので成田に残った 

左側の白い式服の人物はグアムのアンソニー大司教だが

キコのコンサートを聴くために5-6人の側近を連れて来日した

わたしはグアムのチャランパゴ教会の臨時主任司祭を勤めたとき 度々彼のお屋敷に招かれた

 

駐日バチカン大使のジョゼフ・チェンノット大司教も今回のコンサートの来賓の中に居たが

本番前は秒刻みで走り回っていたので 当日の彼の写真を撮りそこなってしまった

千代田区3番丁のバチカン大使館で何度もお会いしている

今回のシンフォ二-への招待状も直接届けに行った

サントリーホールでは 彼は

教皇フランシスコに次ぐほどの重要なポスト

バチカン市国の国務長官とならぶ福音宣教省長官フィローニ枢機卿からの

このコンサートに宛てたメッセージを 英語で代読してくれた

フィローニ枢機卿は 私の見るところ温厚でバランスの取れた優秀なバチカン官僚だが

自分で火中の栗を拾うタイプの人物ではない

イスラエルでの 世界のユダヤ教の指導者を招いてのキコのコンサートには

教皇フランシスコ自身が短いメッセージを寄せたが

今回のコンサートにフィローニ枢機卿が心のこもった長目のメッセージを届けた背景には

教皇の明白な意思が見え隠れする

教皇フランシスコはフィローニ枢機卿を使って またキコを使って

一つの重大なメッセージを日本に向けて発信していると私は思う

そのことは 今後次第に明らかになってくるだろう

以下に 駐日バチカン大使チェンノット大司教が代読したフィローニ枢機卿からのメッセージの

全訳を引用する

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2016年5月

皆様

コンサートで用いられる言語は、相違の壁や、無理解の海や、エゴイズムの山を越えることのできる「音楽」という普遍的な共通言語です。

このコンサートのテーマは「罪のない人々の苦しみ」です。苦しみとは、人の体や心に襲いかかる万人に共通の避け難い状態であり、誰もが生涯に渡って経験するものです。しかし、一口に苦しみと言っても、苦しむ人自身の苦しみもあれば、苦しんでいる人の苦しみに共感する人の苦しみもあります。そして、その反対は無関心という、今の世界に信じられないほど広まっている現象です。

キリスト者であるわたしたちは、神様が苦しみに対して無関心ではいられず、わたしたちの苦しみをご自身で担ってくださったことを知っています。想像を絶する愛の神秘です。しかも、その苦しみは、罪のない人を襲うときに特にその酷さを露わにします。

キコ・アルグエイヨ氏はこの曲によって、見事に聴衆の心をとりこにします。「罪のない人々」とは一体誰のことでしょう?私はホロコーストや、広島、長崎の犠牲者のこと、また福島の被災者のことに思いを馳せます。シリア、イラクで残虐な殺戮の被害者となっているヤジディ教徒や、キリスト教徒、イスラム教徒、女、子供、年寄り、そして自分を守る術を持たない人々のことを思っています。数え上げればきりがありません。

もし痛みを癒す薬がないとすれば、だれがわたしたちを救えるでしょうか?イエスは、自分の十字架を背負って彼に従わない者は、自分の命を失ってしまう、と教えられました。苦しみには取っておきの薬があります。それは赦しと憐みです。キコの音楽は、彼だけが与え得る特別な感性によってそのことを雄弁に物語っています。

この音楽の中に、私たちは神様の息づかいと声を聞き取ることができるのです。 

福音宣教省長官 

フェルナンド・フィローニ枢機卿

〔訳・文責:谷口幸紀〕

 

 

 

 

 

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