キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本『小澤征爾 指揮者を語る』

2012年09月07日 | Book

小沢征爾のインタビューをまとめた本。
生い立ちから、斉藤教授との出会い、欧州への武者修行、有名指揮者への師事で学んだこと、現在までの活動についてざっくばらんに語っている。テレビ番組のインタビューを本にしたせいか、本も内容も薄い。でも小沢征爾という指揮者の素顔と考え方をざっくり知る程度であれば、本音の語りも含めて面白く読めると思う。温和に見える容姿ですが、本当は強気な性格らしく、厳しく淘汰される世界で抜群の実績を残してきた。この歳になっても、勉強量は誰にも負けないという。
若い頃に海外に武者修行し指揮者コンクールで優勝し、すぐにオファーが来ると思っていたら、全然来なくて困窮したという話で、コンクールの結果がすぐに幅を利かすような甘い世界では無いという事を学んだと語る。日々勉強と経験を積んで、実績を残してきたから現在がある。厳しい世界だけど、ひとつの事に打ち込めるというのは、とても幸せな人生です。
学生の頃に小澤の演奏を見に行った事がある。最前列の指揮台のすぐ下で、ベートーヴェンの交響曲を聴いたが、演奏の合間に聞こえる彼の鼻息の荒さが気になったことを覚えている。きっと若い頃の鼻息の荒さが、NHK交響楽団との軋轢になったのかも。(というのは、冗談)
この本で、NHK交響楽団とのトラブルの件は、出版社(NHK出版)との関係もあるのか、全く触れられていない。その辺りに興味があったのだけど。


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