神が宿るところ

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神道山古墳群

2012-03-10 23:06:39 | 古墳
神道山古墳群(しんどうやまこふんぐん)。
場所:千葉県香取市香取。JR成田線「香取」駅の西、約400m。駐車場なし。
JR「香取」駅は、下総国一宮「香取神宮」の最寄駅ではあるものの、普段は無人駅で、距離も約2kmある。したがって、電車で「香取神宮」に参拝するには、JR「佐原」駅からタクシー(バスもあるが、便数は少ない。)というのが普通のようだ。しかし、「香取」駅と「鹿島神宮」の間に、島のように散在する小山には古墳がいくつもあるらしい。そして、「香取」駅のすぐ近くにあるのが「神道山古墳群」。神道山の山頂に前方後円墳があり、その墳長は約47mで、築造時期は6世紀後半とされる。ほかに、円墳(陪塚らしい。)が11基あるとのこと。健脚に自信のある方と古墳ファンは、「香取」駅から「香取神宮」へ徒歩でどうぞ。
さて、この前方後円墳は、一時は「香取神宮」の主祭神である経津主命の墳墓ではないかといわれたことがある。「香取神宮」の津宮河岸を見下ろす位置にあり、「神道山」(元は「神土山(しんどやま)」とも呼ばれていたらしい。)という名や、この山を「香取神宮」の祠官が所有していたこともあり「香取神宮」との結び付きが強いことなど、想像を膨らませる傍証的なことはいろいろあっても、明確な根拠は見出せなかったようである。
なお、「香取神宮」の東南約7kmのところに、前方後円墳が集中する「城山古墳群」(旧・小見川町)がある。一部は小見川高校の敷地となって消滅したが、「城山1号墳」(6世紀後半?)からは中国製の三角縁神獣鏡(下総地区で唯一の出土例。)や環頭太刀4振など大量の副葬品が出土した。このため、この古墳の主こそ、下海上国造あるいはその一族の有力者であったとみられている。さて、そうすると、「香取神宮」の鎮座の事情とその当時の政治状況はどうだったのだろう。


「神社探訪」さんのHPから(桝原稲荷神社)

香取市のHPから(神道山古墳群)


写真1:「桝原稲荷神社」への参道入口


写真2:参道を登りつめると、半分削り取られた円墳。よくみると、神社の跡らしい。今も石祠が置かれている。


写真3:その背後に、木造の神社が鎮座。こちらが今の「桝原稲荷神社」らしい。


写真4:神社の横を通り過ぎて南に向うと、前方後円墳がある。


写真5:他にも円墳多数。


写真6:山を下りてくると、「香取市指定史跡 神道山古墳群」の金属碑がある。
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