神が宿るところ

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浮木神社(秋田県仙北市)(三湖物語・その8)

2017-03-04 23:24:34 | 神社
浮木神社(うきぎじんじゃ)。別名:漢槎宮(かんさぐう)、潟尻明神。
場所:秋田県仙北市西木町西明寺字潟尻。国道105号線から秋田県道60号線(田沢湖畔線)に入り、東へ約5km進むと田沢湖畔に出る。「田沢湖ローズパークホテル」(旧・「田沢湖プリンスホテル」)のすぐ北側。駐車場なし。
伝承によれば、田沢湖の西岸の近くで、浮き沈みする大蛇のような浮木があった。これを貴重な香木ではないかと思った村人が一部を切り取ったところ、一家もろとも病死してしまった。これを恐れた人々が「浮木の宮」として祀ったという。そして、その浮木はやがて、やや南の岸に流れ着いたため、そこに「浮木神社」として祀られた。明和6年(1769年)、久保田(秋田)藩士で漢学者・俳人であった益戸滄州によって「漢槎宮」と名付けられ、「田沢湖」を「漢槎宮湖」又は単に「槎湖」と呼ぶようになったとのこと。当神社の祭神は金鶴姫之命といい、田沢湖の主である「辰子姫」の本名とされる「金鶴子」である、という。近世までは「辰子姫」という伝承は無く、湖畔の「田子ノ木集落」に因む田沢湖の旧称「タッコ潟」から名付けられたともいわれているらしい。
また、上記の伝承では、必ずしも「辰子姫」とは関係がないように思えるが、「八郎潟」の主となった「八郎太郎」が「辰子姫」を慕って田沢湖を訪れる際、この辺りから湖に入っていくということになっており、その姿を見たり、音を聞いたりしてはいけないという。「八郎太郎」は毎冬、田沢湖を訪れ、そのために(留守になる)「八郎潟」は凍って浅くなり、「田沢湖」は凍らず深くなるとされる(なお、「田沢湖」の水深は423mで、日本一深い湖である。)。そして、「浮木神社」の直ぐ傍に黄金色の「たつこ像」が設置され、「田沢湖」で最も人気のある観光スポットとなっている。


仙北市のHPから(漢槎宮)

仙北市のHPから(たつこ像)


写真1:「明神堂」(古称:「浮木の宮」)(場所:仙北市西木町桧木内。「浮木神社」から秋田県道247号線(相内潟潟野線)を北へ、約1.6km)。


写真2:「浮木神社」


写真3:「たつこ像」。舟越保武氏製作のブロンズ像。「浮木神社」のすぐそばにある。薄物を纏い、何だか西洋神話のニンフのようだが...。

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