眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

日曜のばあちゃん

2020-04-18 21:20:00 | 忘れものがかり
日曜日はいつも他と違う
隅っこに追いやられている
赤く色づいている
担当者がいない
のんちゃんがおやすみ
手数料を取られる
ドアが閉ざされている

いいな ばあちゃんはずっと日曜日で
(僕はばあちゃんの子供時代を知らなかった)
いいな 学校がなくて

いつもばあちゃんは一人で畑に出ていた
日が暮れて帰ってくると人形のように座っていた
怒ったとこなんて見たことがない
何があっても笑っていた


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背中を押すパワー

2020-04-18 06:40:00 | 忘れものがかり
 どうしても箸が進まない。
 そのような状態にはまる時がある。
 前回の食事からは十分な時間が経過している。あれこれ思考を巡らせて、ずっとキーボードを叩いていた。だけど、胸がいっぱいだ。今日は駄目な日かもしれない。不安を引きずったまま、弁当箱の蓋を開ける。
 中から現れた肉と玉葱には、黄金の味がかかっている。
 重々しい箸を、その一切れにつけてみる。

(ああ、そうだ。これだ)

 気がつくと休みなしに箸が動いている。
 黄金の味によって動かされている。
(あの不安は何だったのだろう)
 不安だから助かったのかもしれない。不安だからこそ今がうれしいのかもしれない。
 考えてみればいつもそうだ。
 何もできなくなったという時にそれは決まって現れて、何かをさせるようにするのだ。
 そんな不思議な力によって私は生かされているようだ。
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